近年では、マーケティングの重要性が見直されていることからマーケティング職に転職したいと思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では営業職として現在働いている人がマーケティング職に転職することを想定した上で、営業職からマーケティング職に転職することは可能なのか、営業職からマーケティング職に転職する際のポイントは何なのかについて詳しく紹介していきます。
それではみていきましょう。
営業からマーケティングには転職できる
結論から言うと営業職からマーケティング職に転職することは可能です。
実際に、営業職とマーケティング職は行なっていることが近しいことから営業職からキャリアチェンジとして、マーケティング職に転職することを人もいるのが現状です。
一方で、営業職からマーケティング職に転職するのは簡単ではないとも言うことができます。
営業職の求人は常に募集されているのに対してマーケティング職の求人は頻繁には募集されていません。
これは、マーケティング職の場合は仕組みを作るという側面が強く、一度仕組みを作ってしまえばその仕組みを基に販売できるからです。
つまり、営業職のように人海戦術で人がいなくては何もできないという職種ではないからとも言えるでしょう。
そのような背景から営業職からマーケティング職に転職すること自体は可能ですが、営業職からマーケティング職に転職するのは決して簡単な道ではなく、営業経験を持っていたとしても書類で落ちてしまう可能性も十分にありえます。
営業とマーケティングの違いとは?
営業とマーケティングの違いは実際に物を売るか仕組みを作るかです。
営業職の場合は、お客様と対面した上でお客様に対して自社の製品や自社のサービスをプレゼンして契約してもらうのが仕事になります。
一方で、マーケティング職はより多くの人に対して商品が売れるような仕組みを構築するのがメインの仕事です。
そのため、営業職とマーケティング職ではそもそもターゲットとしている人が違い、営業職の場合は一対一のコミュニケーションをもとに商品を販売していきますが、マーケティング職の場合は大多数に対して商品が売れる仕組みを構築していくのが大きな特徴です。
このため、営業職とマーケティング職では給料も異なり、マーケティング職の方が一度仕組みを構築できれば、その分多くの人に販売できるという背景から外資系企業の場合では数千万円を稼ぐマーケティング職の人もいます。
一方で、営業とマーケティングは物を売るという面では同じと考えることができるでしょう。
そのため、マーケティング職と営業職は決して遠い存在ではなく、近しい分野ではあるもののやっていることが違うので、実際に転職するとなると未経験として扱われることがほとんどです。
未経験からマーケティング職に転職するのが難しい理由
未経験からマーケティング職に転職するのが難しい理由は、以下の3つです。
- 求人数が多くない
- 専門知識や経験が必要
- マーケティングの範囲が広い
求人数が多くない
未経験からマーケティング職に転職するのが難しい理由の一つに求人数が多くないことが挙げられるでしょう。
営業職の求人は、常に募集されており多くの会社で未経験者であっても通年募集されていることがほとんどです。
一方で、マーケティング職は求人数がそもそも少ないだけではなく、経験者のエグゼクティブ層に対して求人募集を行っていることが多いです。
そのような背景から一般の転職サイトにはそもそもマーケティング職の求人が出てこないことがあります。
また、マーケティング職として募集されているものであっても蓋を開けてみると営業職とほとんど一緒ということもあります。
このような背景から、実際に仕組みを作って商品が売れるようにしていくようなマーケティング職というものは、求人数が少なく採用される人も過去の経験や実績がある経験者がほとんどと言えるでしょう。
専門知識や経験が必要
未経験からマーケティング職に転職するのが難しい理由の一つに専門知識や経験が必要になることが挙げられます。
マーケティング職として採用されるにはマーケティングの経験があることはもちろん、MBAなどで体系的にマーケティングについて学んでいる人の方が有利になるでしょう。
実際に、外資系企業や日本のトップ企業のマーケティング担当の社員は新卒で入社している場合はMBAを取得してない人も多いですが、中途から入社してある程度の役職者として入社する場合は、MBAを取得している人がほとんどです。
そして、MBA取得者も日本国内での取得ではなく海外の一流大学で取得している人がほとんどです。
実際に、マーケティングが強いと言われているP&GではMBAを取得していないと、マーケティング職として採用されるのが難しいとされています。
マーケティングの範囲が広い
未経験からマーケティング職に転職するのが難しい理由の一つに、マーケティングと一言に言ってもマーケティングの範囲が広いということが挙げられます。
マーケティングと一言に言ってもWebマーケティングやPRマーケティングなど様々なマーケティングが考えられます。
そして、それらのマーケティング手法に対しても口コミでのマーケティングや広告でのマーケティングなど様々なマーケティング手法が考えられます。
このようにマーケティングの範囲が広く、またこれらの範囲について経験をもとに知識を身につけていかなくてはいけないという背景からマーケティング職として未経験から転職するのが難しいとされるでしょう。
マーケティング職で必要なスキル
マーケティング職で必要なスキルには、以下のものがあげられます。
- 情報収集スキル
- PRスキル
- 表現力
情報収集スキル
マーケティング職に必要なスキルに情報収集スキルが挙げられます。
マーケティングでは、商品が売れる仕組みを構築する中でお客様が何を求めているのか、お客様の真のニーズはどこにあるのかを明確にすることが必要です。
その過程の中でお客様からの情報を収集したり、販売店からの情報収集、代理店からの情報収集など様々なところから情報収集をしていく必要があります。
最近では、ソーシャルリスニングと言われるSNSを通じて情報収集をすることがあります。
このような背景から情報収集能力がなくては、マーケティング職として成長していくのが難しいとも言えるでしょう。
PRスキル
マーケティング職で必要なスキルにPRスキルが挙げられます。
マーケティングでは、自社の製品や自社のブランド、自社のサービスなどをPRすることがメインです。
しかし、PRと言っても広告でPRする方法もあれば口コミでPRする方法もあります。
また、ブランド力を上げることでPR力を上げること、その他にも商品を魅力を伝えることでPRをするなども考えられるでしょう。
そして、PRをしたあとにはそれらの効果を分析することも重要です。
表現力
マーケティング職で必要なスキルに表現力があげられます。
マーケティング職では、自社の製品やサービス、商品などをプレスリリースなどを通して表現していくことも仕事です。
そして、その過程の中でどのように表現していくか、またどのような印象をお客様に対して抱いて欲しいかを元に表現していくことも重要になります。
そのため、同じ方針であってもお客様がどのような印象を抱くかは、会社として発表する資料の表現方法によって大きく異なってきます。
このような背景からお客様に持ってもらいたいイメージを伝えられるような表現力も重要です。
営業職からマーケティング職に転職する際のポイント
営業職からマーケティング職に転職する際のポイントには、以下のものがあります。
- 事業会社ではなく代理店を目指す
- 顧客と向き合っていたことをアピールする
- 転職エージェントを使う
事業会社ではなく代理店を目指す
営業職からマーケティング職に転職する際のポイントの一つに事業会社ではなく代理店を目指すことが挙げられます。
マーケティングを行う主体としては2つあり、1つ目が事業会社です。
事業会社は、実際に製品やサービスなどを開発して販売している会社のことです。
一方で、代理店は事業会社に代わってマーケティングの実務を行う会社のことです。
日本では電通や博報堂などが代理店として有名でしょう。
事業会社と代理店の大きな違いは、扱う案件の広さと専門性です。
一般的に、事業会社のマーケティング部門がマーケティングを直接メディアや顧客に対して行うことは少なく、事業会社のマーケティング部門がマーケティングの方向性を決めた上で、実際に作業するのは広告代理店になることがほとんどです。
このような背景から事業会社の方が採用難易度が高く、広告代理店などの代理店の方が採用難易度は低くなります。
また、代理店の方が扱う案件が多くなるので、その分知識や経験を身につけることも可能です。
そのため、代理店から事業会社を目指すのも一つの手段でしょう。
顧客と向き合っていたことをアピールする
営業職からマーケティング職に転職する際のポイントの一つに、顧客と向き合ってきたことをアピールすることがあげられるでしょう。
営業職の最大のセールスポイントは、顧客と実際に向き合って営業を行ってきたことです。
そして、マーケティングにおいても顧客の意見を聞いて情報収集していくことが重要になります。
そのような背景からマーケティング職に転職する際には、営業職として一対一のコミュニケーションでお客様からの要望を直接聞いていたこと、そしてお客様のニーズをキャッチするために何をしてきたかをアピールするのが有効です。
転職エージェントを使う
営業職からマーケティング職に転職する際のポイントの一つに転職エージェントを使うことが挙げられるでしょう。
転職エージェントは、求職者と二人三脚で求職者が目指している会社やキャリアプランをもとに会社を紹介してくれる制度のことです。
転職エージェントを使うことで通常では応募できない求人に応募することができたり、転職エージェントのアドバイスを元に転職活動を行うことが可能です。
このような背景から転職エージェントを使うことで、営業職からマーケティング職への転職がしやすくなると言えるでしょう。
まとめ
営業職からマーケティング職に転職するのは簡単ではありませんが、営業経験をマーケティグに活かすことは十分に可能です。