営業職に携わる人であれば誰もが憧れる「1,000万円プレイヤー」。
もちろん1,000万円以上の高収入を稼ぐことは並大抵なことではありませんが、営業職であれば1,000万円プレイヤーは確実に存在しています。
そんな高収入の営業マンはどんな業界に多く存在しているのでしょうか。
営業マンの平均年収について
まずは営業マンの平均年収から見ていきましょう。
営業職全体の平均年収は435万円で、男性は462万円、女性は374万円です。
年齢別にみると、
- 20代 371万円
- 30代 494万円
- 40代 577万円
- 50代 675万円
となります。
40代~50代は管理職になることも多く、ぐっとあがります。
日本全体の平均年収が445万円なので、営業職自体は平均的な年収と言えるでしょう。
(2021年度調べ)
この業界に転職すれば高収入に?!営業系の職種別ランキング
dodaが2020年9月~2021年8月におこなった「平均年収ランキング」によると、営業職の中でも断トツで平均年収が高かったのはMRでした。
以下、ランキングを見ていきたいと思います。
参照:https://doda.jp/guide/heikin/syokusyu/#anc_job_05
1位 MR 平均年収713万円
MRの平均年収は713万円となり、2位の投信/投資顧問の営業の平均年収を約150万円と大きく引き離しています。
MRは20代でも平均年収が506万円と営業の平均年収を大きく上回っており、40代になると917万が平均年収となります。
営業職の中でもMRが年収1,000万円以上に1番近い職種です。
【MRに転職するには】
MR(メディカル・リプレゼンタティブ)は、病院の医師や薬剤師に医薬品そのものではなく「医薬品の情報を提供する」ことが仕事です。
自社、または業務委託された企業の医薬品の効能・効果・安全性・副作用などの情報を提供することにより、その治療に1番最適な処方薬として自社の薬を選んでもらう=売上につながるのです。
また、もう1つの大きな仕事として、医師や薬剤師の意見を自社の開発部門に伝えるという役割も担っています。
自社の製品の効き目や副作用などの情報を医師から収集してよりよい製品の改善や開発に役立てることもMRの仕事です。
MRの求人広告をみると、ほとんどが大学卒業以上かつMR経験者を必須条件としています。
未経験でもOKとしているMRの募集を見つけることがまず困難です。
転職で未経験からMRになるのはかなり困難だと思って間違いないでしょう。
MRは専門的な知識を幅広く必要とするため、未経験では即戦力にならないからです。
未経験で医療系の営業を狙うなら、MRよりは医療機器メーカーの営業の方をおすすめします。
2位 投信/投資顧問の営業 平均年収566万円
【投信/投資顧問での営業に転職するには】
投資顧問会社とは、顧客を相手方に投資について助言をして対価を得ている企業のことを指します。
あくまでも助言をおこなう会社であって、株などの金融商品の販売はおこなっていません。
投資顧問会社の営業は、法人・個人の新規顧客の開拓や既存の顧客に対して商品説明をおこなったりするのが仕事です。
投資顧問会社の営業は、顧客から質問をされた際に答えられるようにしなければいけないので、投資に関する幅広い知識が必要になります。
そのため、投資顧問会社の営業は、ほとんどが金融系の営業の経験者かつ大学卒業以上の学歴が必須条件となっています。
未経験からの転職は難しいですが、証券会社や銀行など金融系の営業の経験があれば、転職できる可能性は高まります。
未経験の場合、証券外務員や証券アナリストなどの資格を取得するとプラスになります。
3位 医療機器メーカー 平均年収563万円
【医療機器メーカーの営業に転職するには】
未経験者でも高収入の営業職に転職したい場合、医療機器メーカーの営業が狙い目です。
医療機器メーカーの求人を見ると、MRとは異なり学歴・経歴不問で未経験者でもOKのところがほとんどです。
医療機器メーカーの営業は、扱っている医療機器の販売拡大、またアフターフォローをおこないます。
医療機器は常に最先端技術が研究されており、新しい機器が開発され続けています。
また、常に需要があるため注文もコンスタントに入り安定している業界です。
ただし、仕事をしていく上で医療系の知識を学ぶ必要があるため興味がないと難しいでしょう。
また、他業界でも営業経験があれば有利になります。
そのため年収UPをのぞむ営業経験者の転職先としても人気です。
4位 医薬品メーカー 平均年収558万円
【医薬品メーカーの営業に転職するには】
医薬品メーカーの営業はMS(医薬品卸販売担当者)とも呼ばれます。
MSがMRと大きく違う点は、MSは自社が取り扱う医薬品の販売・価格交渉をおこなう点です。
また受発注や配送などもMSがおこなうことも多々あるため、業務が多岐に渡ります。
MSは実際に医薬品を取り扱うので、基本的に薬学部など医療系学部出身者が多い傾向にあります。
文系出身で未経験であれば転職は厳しいと思われます。
5位 リース(金融)平均525万円
【リース会社(金融)の営業に転職するには】
リース会社とは、長期間貸し出すことで受け取るリース料で利益を得ています。
基本的にはBtoBの法人向け営業となり、法人が設備機器をそろえるために機器購入代金のリースをおこないます。
求人情報をチェックすると、経歴、学歴不問で未経験でもOKの求人も多く出ています。
また法人が顧客なので土日祝日休みのところがほとんどです。
ライフワークバランスを重視する方にもおすすめです。
【6位以下のランキング】
- 6位 電子部品メーカー 525万円
- 7位 証券 511万円
- 8位 機械/電機メーカー 495万円
- 9位 IT/通信 478万円
- 10位 銀行 464万円
こうしてランキングをみると、MRが群を抜いて高年収の職種ということがわかります。
また、医療系、金融系の営業は年収が高めになっています。
MRや金融系はほとんどが同業の営業経験者であることが条件となっています。
未経験者でも歓迎しているのは、医療機器メーカーやリース企業です。
高収入を狙うのであれば、この業界の転職を探してみましょう。
頑張り次第で稼げる!高インセンティブの業界ランキング
営業の年収は、「基本給+インセンティブ」で成り立っています。
基本給が高くなくても頑張り次第でインセンティブで稼ぐことができるのも営業職の魅力の1つです。
インセンティブが高い業界は、商品・サービスの単価が高く1件成約するだけで大きな利益が会社に入ってきます。
比較的未経験でも受け入れてくれる業界が多いので、未経験でも高収入を目指すなら、高インセンティブの業界が狙い目です。
1位 不動産業界
不動産業界のインセンティブは、会社によって異なりますが、一般的に3~10%で設定されているようです。
賃貸物件、売買物件でもインセンティブの割合に大きな差がないことから、売買物件を取り扱う不動産業の方がインセンティブは高くなります。
3,000万円の物件の売買が成立すると、3%の場合90万円、10%であれば300万円がインセンティブです。
賃貸物件と比べると、1件あたり成立するのに時間がかかりますが売れると大きい金額がインセンティブとして入ってくるので、高収入を狙うのであれば売買物件の営業がおすすめです。
2位 保険業界
保険業界はインセンティブの割合が高く、年収1,000万円を超える保険営業マンも多く存在しています。
インセンティブは20~70%で設定されており、会社によって大きく変わります。
また、せっかく契約が成立してもその後解約されてしまうとペナルティが課されることもあるため、契約後のアフターフォローも大切な仕事です。
インセンティブで稼ぐには、金額の大きい終身雇用の保険や法人契約の保険を獲得できるかが重要です。
また、成果報酬型の外資系保険会社の方がより高い年収を目指すことができます。
保険会社の営業は、合う合わないが大きいため常に人手不足で求人情報も豊富に出ています。
なるべく多くの求人サイトを見てしっかりと比較してから応募することも転職後の失敗を避けるためにも大切です。
3位 IT業界
IT業界は、実際のIT機器を販売する「ハードウェア営業」、salesforceやslackのように社内で使うビジネスチャットツールや会計ソフトなどのソフトウェアを販売する「SaaS営業」、顧客の悩みを解決するシステムを開発・提供する「SI営業」の3つに大きくわかれます。
IT業界は常に新しい技術が生み出されています。
そのため、これまでのIT知識を持っていることも大切ですが、新しい知識を取り入れる意欲や積極性がより大切です。
IT業界未経験の人は、ITパスポートや基本情報技術者の資格を取得しておくとよいでしょう。
IT業界には外資系企業も多く存在しています。
外資系企業はインセンティブが比較的高く設定されており、予算を達成するとさらにボーナスが付与されることも。
外資系IT企業の給料が青天井といわれる理由もここにあります。
高収入の営業への転職を成功させるポイント
営業経験を蓄積する
営業職への転職は、経験者が優遇されます。
最低でも2~3年の営業経験を蓄積させましょう。
また、営業は成果をあげて会社に利益をもたらすことが大切です。
今の職場でも成果をあげることができれば転職時のアピール材料になります。
資格を取る
今の業種とは異なる業種へ転職をしたい場合には、その業種に関連する資格を取得すると有利になります。
高収入の業界に有利な資格は下記となります。
【金融系の営業に有利な資格】
- 証券外務員一種
- 証券アナリスト
- ファイナンシャルプランナー
- DCプランナー
- 貸金業務取扱主任者
【不動産系の営業に有利な資格】
- 宅地建物取引士
- ファイナンシャルプランナー
- 任意売却取扱主任者
- 建築士
- インテリアコーディネーター
外資系企業を狙う
外資系は実力主義といわれています。
成果を上げればしっかりと給料に反映してくれるので、今の職場で自分の成果と給料が見合っていない人や、実力主義の中で切磋琢磨したい人には、外資系企業の営業職への転職がおすすめです。
特に保険業界、IT業界には外資系も多く求人募集も比較的多く出ています。
ただし、外資系企業に転職するには英語力が必須です。
支店が日本にあり、顧客が日本人でも本社との連絡に英語を利用するため、ビジネス英語は欠かせません。
最低でもTOEIC600点以上、できれば800点以上あると外資系企業でも英語ができると認められます。
また、外資系企業が実力主義ということは、成果がない年の給料はぐんと下がるということも忘れないようにしましょう。
まとめ 高収入の営業への転職は業界と努力が大切!
営業で高収入を得るには、業界選びがまず大切です。
上記にあげたような医療系、金融系、不動産系、保険系、IT系が営業の業界では高収入を得られます。
ただし、どの業界でも営業は成績によって給料が変わります。
営業である限り、努力し続けることが大切です。
また、ここ最近ではハイクラス専用の求人エージェントも増えています。
自分では探し出せない非公開案件を持っていることも多々あるので、高収入を目指している方はぜひ登録することをおすすめします。