営業職としてキャリアアップをしていきたいと思っている営業マンも多いのではないでしょうか。
しかし、営業職の場合は専門的なスキルが身につきにくいことから、キャリアアップという概念が一般的ではないとも言えます。
そこで、この記事では営業職からキャリアアップするためにはどのような手段があるのか、また営業職からキャリアアップする際の注意点などについても詳しく紹介していきます。
それではみていきましょう。
営業職からキャリアアップする手段とは?
営業職からキャリアアップする手段には、以下のものがあります。
- 管理職を目指す
- インセンティブ色が強い営業に転職する
- 独立する
管理職を目指す
営業職からのキャリアアップで最も一般的なものが、社内で管理職を目指すというものです。
営業職の場合は、一定の成績を上げることができると管理職として複数の営業マンをまとめるポジションにつくことができます。
このようなポジションを目指していくことが営業マンのキャリアアップの最終形とも言えるでしょう。
また、会社によっては営業社員から社長を出している会社もあり、実際に営業が強い会社の場合だと、社内でも営業マンの権力が強く、結果的に会社の代表取締役や取締役などは営業出身者が多く占めているということもあります。
このような背景から営業マンのキャリアアップでは、管理職や上のポジションを目指していくということが多いです。
インセンティブ色が強い営業に転職する
営業職からキャリアアップする手段の一つに、インセンティブ色が強い営業会社に転職するという方法があります。
インセンティブ色が強い営業会社に転職することで、自分の営業スキルを活かしてお金を稼ぐことが可能です。
特に、インセンティブの割合が高い営業会社の場合、キャリアの最終形として管理職を目指すのではなく、プレーヤーを極めてインセンティブを稼ぐ事を目指している社員が多いのも特徴になります。
そのため、一緒に働いている同僚とも視座を合わせた上で仕事ができるのは大きなメリットでしょう。
一方で、インセンティブの割合が大きい営業会社の場合、営業成績を上げることができないと営業マンとしてのキャリアが絶たれるだけではなく、社内にも居ずらい雰囲気になってしまい、結果的に退職もしくは転職しなくてはいけないという状況にもなってしまうこともあります。
独立する
営業職からキャリアアップの手段の一つとして、独立が挙げられます。
営業マンの中でも、最近ではフリーランスの営業マンと言われる人が多くなってきています。
フリーランスの営業マンは特定の会社に所属することなく、案件ごとに商材を販売していきます。
また、報酬は売れた金額の数%という形で完全報酬性なのが大きな特徴です。
そのため、フリーランスの営業マンの場合は自分の頑張りによって稼ぎを大きくすることができます。
また、会社に所属している営業マンとは違い、会社から縛られることなく営業活動ができる点も大きな魅力でしょう。
営業職からキャリアアップ目的で転職する際に重要なこと
営業職からキャリアアップ目的で転職する際に重要なことは、以下のことです。
- 複数の軸を持つ
- 強みを明確にする
- キャリアアップの基準を明確にする
複数の軸を持つ
営業職からキャリアアップ目的で転職する際には、複数の軸を持つことが重要です。
例えば、営業マンとして営業スキルに長けているだけでは転職するのは難しいでしょう。
一方で、営業マンとして営業スキルに長けているだけではなく、特定の業界に対しての知見が深い場合や人脈が豊富だと営業職からでもキャリアアップしやすいです。
そして、複数の軸を持つためには様々な経験や資格取得を積んでいくことが重要になります。
最近では、営業マンであってもMBAを取得して、経営面からアプローチできることを強みにしている人も多いです。
このように複数の側面からアプローチできるようになると、貴重性の高い人材となることができ、転職しやすいとも言えます。
また、転職の際にも貴重性をもとに給与交渉をしやすいとも言えるでしょう。
強みを明確にする
営業職からキャリアアップ目的で転職する際には、強みを明確にすることが重要です。
営業マンから転職する際には、営業スキルに長けているだけではなかなか転職しにくいのが実情です。
そこで、重要なのが様々なことを平均的にできる能力ではなく、一つの分野であっても強みを明確にして、その分野での経験や実績が豊富にあることになります。
大きい会社になればなるほど、社内には様々な人間がいます。
そして、その中には平均的に様々なことができる人間も多いです。
特に、新卒入社した社員の場合は会社の方針として様々な部署を経験させて、ゼネラリストを育てる傾向があります。
そのため、中途社員にはゼネラリストにはない特定の分野での専門性が求められます。
キャリアアップの基準を明確にする
営業職からキャリアアップを目的に転職する際には、キャリアアップの基準を明確にすることも重要です。
一言にキャリアアップといっても、年収がアップすることをキャリアアップと呼ぶのか、はたまた獲得できるスキルが増えることをキャリアアップと言うのか、職層が上がることをキャリアアップというのか様々な可能性が考えられます。
そして、キャリアアップの意味を明確に自分の中で定義できていないと、転職をしても失敗したと感じてしまうことも多いです。
そのような背景からキャリアアップの基準を明確にして、何を達成したら「自分はキャリアアップをした」と言えるのかを明確にすると良いでしょう。
例えば、年収をキャリアップの基準としている場合は、インセンティブ色の強い生命保険会社や損害保険会社に転職することでキャリアアップができるでしょう。
職層が上がることをキャリアアップと言っている場合は、ベンチャー企業のような規模が小さい会社に行くことでキャリアアップを果たせる可能性が高いです。
営業職からキャリアアップする際に役立つスキル
営業職からキャリアアップする際に役立つスキルには、以下のものがあります。
- 英語力
- 管理能力
- ITスキル
英語力
営業職からキャリアアップをする際には、英語力があるとキャリアアップできる可能性が高いです。
また、英語ができることで応募できる会社の数も多くなるというのは、大きなメリットです。
社内であっても英語ができることで営業だけではなく、グローバルなマーケティング案件などにアサインされる可能性もあります。
このように営業職としてキャリアアップしていくだけではなく、営業職から他の職種にキャリアアップしていく際にも、英語力があることでチャンスをつかみやすくなるというのが事実です。
管理能力
営業職からキャリアアップする際には、管理能力があることを示せるといいでしょう。
特に、職層が上がることをキャリアアップとしてとらえている場合、管理能力がないとマネージャーや管理職のような職層で採用してもらうのは難しいです。
一方で、管理能力がありマネジメント経験があるということを示せれば、営業職としてだけではなく、管理職として他の会社に採用される可能性もあります。
また、社内でキャリアアップしていく際にも、過去にプロジェクト単位であってもリーダーをしたことがあるという経験があるだけで評価にも大きく影響します。
ITスキル
営業職からキャリアアップする際には、ITスキルがあることも重要になってきます。
特に、最近ではインサイドセールスでMAツールを使って、営業活動を効率化することが多いです。
その他にも、データ分析を行って効率的にリード獲得をしていく、効率的に営業をかけていくという会社もあります。
このような会社の場合、ただ単に飛び込んで営業ができる能力ではなく、営業を分析することができ、さらにそれらのツールを使いこなせるITスキルがあるというのがひとつの評価基準になってくるでしょう。
営業職からキャリアアップできないと言われる理由は?
営業職からキャリアアップできないと言われる理由には、以下のものがあります。
- 専門性の高いスキルが身につきにくい
- 業界歴ではなく実績が重要になる
専門性の高いスキルが身につきにくい
営業職からキャリアアップが難しいと言われる理由の一つに、専門性の高いスキルが身に付きにくいということが言えるでしょう。
たとえば、システムエンジニアの場合はプログラミングスキルを身につけることで、そのスキルを活かして転職をすることが可能です。
一方で、営業職の場合は販売する商材や営業手法によって身に付くスキルが属人的な部分が多くなってしまいます。
また、それらのスキルを評価するのが難しいという背景もあるでしょう。
業界歴ではなく実績が重要になる
営業職からキャリアアップするのが難しいと言われる理由の一つに、業界歴ではなく実績が重要になることが挙げられるでしょう。
営業の場合、特にインセンティブ色の強い営業職の場合は、その会社で何年勤務しているかに関係なく、実績をあげることができればそのぶんキャリアアップしやすいです。
一方で、実績を上げることができないと、いくらその会社にいても年功序列でキャリアが上がっていくことはないと言えるでしょう。
まとめ
営業職としてキャリアアップする手段には、さまざまなものがあります。
しかし、キャリアアップのなかでもメインになってくるのは、自社のなかでのキャリアアップを目指して管理職などを目指していくものと、営業マンとしてのスキルや経験を磨いて営業マンとしてインセンティブで稼ぐことでしょう。
どちらがいいかは、それぞれの将来設計や営業に対してのモチベーションなどによっても変わってきます。