法人営業は、営業職の中でも、トップクラスで稼ぐことができる営業職の花形と言われています。
そのため、「高収入を得たい」、「営業スキルには自信がある」といった方々にはピッタリの職業です。
しかし、なぜ法人営業は高収入だと言われているのでしょうか。
また、どのような人材が採用されやすく、活躍しやすいのでしょうか。
また、具体的な仕事内容も含め、法人営業について、詳しく知られていない部分が多いです。
そこでこの記事では、法人営業の仕事内容や収入、働く上での注意ポイントなどを紹介します。
それでは、見ていきましょう。
法人営業の仕事
法人営業は、その名の通り対象が法人となる営業職です。
営業は、大きく分けると個人を対象とした個人営業、法人を対象とした営業の2つに分類されます。
営業の基本的なスタンスは同様で、新規契約先や見込み客発掘のための、外回り、飛び込み、既存客への提案・交渉・アフターフォローなどを行い、売り上げを拡大していきます。
取引相手は、一般企業だけでなく、地方公共団体などあらゆる組織が含まれるでしょう。
法人が相手となる為、取引の規模が大きく、交渉成立完了までが長期化しやすいという傾向があります。
取扱商品には、有形商品(不動産、IT機器など)や無形商材(金融、人材・コンサルティング、ITシステムなど)などがあります。
法人営業の収入
営業では、固定された基本給与があり、そこに追加して業績に応じた歩合が発生するという給与形態の場合が多いです。
法人営業の一般的な基本給平均相場は年収約450万円(月収約30万円)で、ここに業績による歩合がつくという形式が多いでしょう。
現在出されている求人広告に記載の年収モデルケースで平均値を考えると、入社3年ほどで年収約600万円、6年以降では約800万円〜1000万円になります。
そのため、努力や実力次第では年収1000万円も夢ではありません。
また、法人営業は努力が収入にダイレクトに反映されるやりがいのある職業だと言えるでしょう。
法人営業の営業形態
法人営業の募集条件は以下の3つです。
- 新規開拓
- ルート営業
- 反響営業
新規開拓
飛び込み、外回りなどを行い、新規取引先、見込み客の発掘を行う営業です。
テレアポ、メールなどを使う場合もあり、法人営業の中でも業績拡大を左右する、最も重要なポジションになります。
ルート営業
既存の取引先への営業やアフターフォローを行う営業です。
既存の顧客に対応する為、新規開拓よりも体力的、精神的に負荷は低い傾向があります。
取引の進行状況確認、こまめなヒアリングを必要とする、既存客を存続させて売上を上げるために重要な営業方法です。
反響営業
反響営業は、あらかじめ提供した広告、チラシ、DMなどに反応があった顧客を対象として営業活動を行う方法です。
既に、商品に興味を持った顧客へのアプローチとなりますので、3つの中でも最もハードルが低い営業方法ということができます。
法人営業は未経験から転職できる?
「やる気があれば未経験からでも挑戦できる」といった個人営業職の求人広告をよく目にします。
法人営業でも「未経験OK」「学歴不問」といった記載をしている企業は多く存在しますので、採用の条件として、やる気や素質を重視するという部分が大きいのは事実です。
ただし、大半の会社では一定以上の営業経験者、関連スキルが備わった人材を重視する傾向にあり、採用率、採用後の伸び率共に大きく期待はできないと言わざるを得ません。
それでも、「未経験でも法人営業で働きたい」という方は、まず個人営業として経験を積んでから転職するという方法をおすすめします。
また、いきなり新規開拓営業ではなく、ルート営業や反響営業など負荷の低いものから順にレベルアップしていくという方法もいいでしょう。
法人営業に転職する際に気を付けるポイント
法人営業に転職する際に気を付けるポイントは、以下の3つです。
- 会社の顔として仕事をしている自覚を持つ
- キーマン(決裁者)を見抜く力が必要
- ビジネスセンスが必要
会社の顔として仕事をしている自覚を持つ
法人を相手とする法人営業は、かかわる人やお金が膨大になりがちです。
交渉のスケールが大きい分、たった一つの手違いやミスで信頼を失ったり、大きな損害を出してしまったりという取り返しのつかない事態を招いてしまうこともあります。
そのため、常に気を抜かず、会社を代表しているという自覚をもって行動を行うように気をつけましょう。
キーマン(決裁者)を見抜く力が必要
キーマン(決裁者)を見抜く努力も怠らないようにしましょう。
やみくもに営業をかけ続けてもキーマンの同意を得られない限りは、先に進みません。
相手先の営業対応者が必ずしもキーマンだとは限りませんので、企業の規模や組織の構成を把握し、最も交渉をスムーズに進めるためのターゲットは誰かを見抜いて交渉を進めるようにしてください。
ビジネスセンス
自信よりも取引先担当者の方が商品の知識を持っているという場合も多々あります。
そのような中でも信頼を得て商談を進めるにはビジネスセンスを持つことが必要です。
営業におけるビジネスセンスとは、自然と好印象を与える、相手のニーズを的確にとらえる、タイミングや雰囲気などを絶妙に調整できるといった能力を持つ人です。
先天的に備わっているのが一番ですが、そうでない方でも日常的に清潔感のある、明るい接し方を心がけたり、相手のニーズを的確にとらえるために、こまめにコミュニケーションをとったりといった努力で、ある程度は鍛えることができると言われています。
人の印象は第一印象でほとんどが決まってしまうと言われることが多いです。
そのため、まずは身だしなみや話し方、表情で好印象を得られるように習慣づけてみるといいでしょう。
法人営業に求められる人材
法人営業に求められる人材は、以下のような人です。
- 営業経験が豊富(2年以上)
- 熱意があり、バイタリティ(体力・気力)が高い人
- PCスキルが高い(Word、Excel、Power Point)
- 自信で目標を立て、先回りして物事を進められる人
- 語学力のある人
営業経験が豊富(2年以上)
やはり、営業経験がある方が優遇される傾向があります。
特に経験年数が2年以上の人が評価されやすい傾向にあるでしょう。
さらに、同じタイプの商品の知識や取り扱い経験があれば採用される可能性が高くなります。
熱意があり、バイタリティ(体力・気力)が高い人
営業職では体力や気力、ちょっとやそっとでは諦めない粘り強さが必要とされています。
法人営業ともなると、たくさんの人とかかわったり、一つの取引が長期にわたりやすかったりとハードさが増してくるので尚更です。
自分には、人に負けない熱意やバイタリティがあると自信のある人は、是非面接時のアピールポイントとして使ってみてください。
PCスキルが高い(Word、Excel、Power Point)
基準として、少なくともOfficeを一般レベル以上扱えるスキルが求められます。
プレゼン交渉する機会が多いため、Word、Excelだけでなく、Power Pointoのスキルが高かったり、iPadを使ってプレゼンが出来たりといったスキルがあればいいでしょう。
自分で目標を立て、先回りして物事を進められる人
法人営業の求人では、「自分で目標を立てられる」、「先回りして物事を考えられる」といった内容を求める条件としてあげている企業も多いです。
法人営業には、言われたことだけをやるのではなく、自分で行動する力が必要だということでしょう。
語学力のある人
海外を対象とした事業や商品を扱う場合には語学力も必須となります。
TOEICで600点以上、英検であれば2級以上はほしいところです。
勤務先が海外を対象としていなかった場合も、新規開拓の視野を広げやすくなりますので、語学力があったほうが売りになります。
また、最近では中国語などの言語ができる人が求められることも多いです。
法人営業のやりがいとは
法人営業のやりがいには、以下の3つがあります。
- 自分の実力を試すことができる
- スケールが大きい(プロジェクトの規模や金額など)
- 成績が報酬に直結(業績でボーナスアップ、昇給しやすい)
自分の実力を試すことができる
法人営業の最も大きなやりがいとして、自分の力を試すことができるということが挙げられます。
営業職の中で法人営業はトップクラスにスキルが求められるため、自分の実力をどんどん試したいという人であれば、充実感を得やすい職業です。
また、実力主義の為、成績次第ではスピード出世も期待できます。
スケールが大きい(プロジェクトの規模や金額など)
企業を対象としているため、ひとつひとつの交渉の規模や動く金額が大規模になりやすい傾向があります。
たくさんの人やお金が動き、結果として一般ユーザーに消費されるといった一連の流れに自分がかかわることで、大きな達成感を得られやすく、次の仕事へのモチベーション維持にもつながるでしょう。
成績が報酬に直結(業績でボーナス、年収アップ)
成績が良ければダイレクトに収入に反映されるところも魅力の一つです。
ハードな職業は数多くありますが、頑張り次第で1000万円を目指すことのできる職業はなかなかありません。
まとめ
法人営業は、高度なスキルや素質が必要とされるため、体力・気力ともに消費してしまいやすい職業です。
そのため、耐えられるだけの実力やバイタリティを持っている、努力を怠らない粘り強さを兼ね備えているといった人でこそ、輝くことができる職業と言えるでしょう。
法人営業への転職を検討している方は、ぜひこの記事を参考にしてください。