金融機関で法人個人問わず営業職に就いている人のことを金融営業職といいます。
しかし、金融営業の具体的な仕事が何なのかイメージがついていないという人も多いでしょう。
そこで、この記事では金融営業に転職したいと思っている人に向けて、金融営業の具体的な業務や、金融営業に転職するための方法、金融営業から転職する理由について詳しく紹介していきます。
それではみていきましょう。
金融営業に転職するための方法とは?
金融営業に転職するための方法には、以下の2つがあります。
- 転職サイト経由での転職
- ヘッドハンティングでの転職
転職サイト経由での転職
金融営業に転職するための方法として一般的なのが転職サイト経由での転職です。
金融営業の中には、保険営業や証券営業、銀行営業があります。
そのような背景から転職サイトであっても金融営業を募集している求人というのは非常に多いです。
また、アセットマネジメント会社などでの募集がある可能性もあります。
このように転職サイト経由で金融営業の求人を探すことで、様々な金融業界の金融営業の仕事を探せるのが大きな魅力です。
一方で、条件の良い求人であったり特殊なスキルを持っている人に向けた求人は、オープン型の転職サイトには掲載されないことも多いです。
実際に、マネージャーや管理職など上位の層になればなるほど、オープン型の転職サイトではなく、ビズリーチなどのクローズド型の転職サイトで求人が募集されることがほとんどです。
そのため、転職サイトに登録する際にはオープン型の多くの求人が網羅的に掲載されている転職サイトのみではなく、ビズリーチのように一部のスキルを持った人に対して逆スカウトを行うような転職サイトにも登録しておくのが良いでしょう。
ヘッドハンティングでの転職
金融営業に転職するための方法の一つに、ヘッドハンティングがあります。
特に、外資系の金融機関の場合はヘッドハンティングで転職するということも多いです。
実際に、外資系生命保険会社や損害保険会社の場合は、優秀な営業マンをヘッドハンティングして自社の社員にしているという会社も多いです。
そして、外資系の生命保険会社や損害保険会社の場合は日系企業と比較して給与水準が高く、インセンティブ割合が高いことも多いです。
また、働き方に関しても日系企業と比較して自由です。
その他にも、外資系投資銀行などでも優秀な営業マンを自社のセールス担当としてハンティングしていることがあります。
ヘッドハンティングの最大の魅力は、採用までのフローを短縮できることと良い条件で転職しやすいということです。
ヘッドハンティングの場合、前職の給与を下回る条件でヘッドハンティングされる可能性はほとんどありません。
また、待遇に関しても前職と比較して良くなっているということがほとんどでしょう。
そして、ヘッドハンティングの場合、給与や勤務条件の交渉がしやすいのも魅力です。
ヘッドハンティングされるためには、現在所属している会社で社長賞を受賞するなど、ヘッドハンティング会社の目に止まるような実績が必要になります。
金融営業の種類とは?
金融営業には、おもに以下の3つがあります。
- 銀行営業職
- 証券営業職
- 保険営業職
銀行営業職
銀行営業職は、以下の3つに分けることが可能です。
- ホールセール営業
- リテール営業
- 窓口営業
ホールセール営業
銀行営業のホールセール営業は、法人に対して事業運用資金を貸し出すための営業になります。
営業を行う法人は、中小企業から大企業まで様々で、部署ごとに担当する会社が異なっていることも多いです。
メガバンクでは、本店営業部という形で大企業を担当する部署は本店に置かれており、支店にはその地域の中小企業を担当する部門が置かれていることがほとんどです。
ホールセール営業の場合、法人と密接に関わった上で関係構築をしてお金を貸し出すというフローになっているので、コミュニケーション能力なども重要になります。
リテール営業
銀行営業のリテール営業は、銀行に多くの資産を預けているお客様に対して投資信託などの投資商品を提案をしていくのが主な仕事です。
この際には、証券会社などと連携をしていくこともあります。
リテール営業の場合、一人一人と関係を築いていく必要があり、営業の対象も高齢者になることが多いのも大きな特徴でしょう。
窓口営業
銀行営業の窓口営業は、銀行の支店で窓口業務を行う人のことを指します。
銀行には、窓口でお客様に対して投資信託や住宅ローンなどの説明ができるブースが設けられていることがあります。
このようなブースで来店してくださったお客様に対して営業していくのが窓口営業の大きな仕事です。
窓口営業の場合、お客様がある程度銀行の商品に興味を持った状態で来店してくださるという特徴があるので、成約しやすいという特徴があります。
証券営業職
証券営業職には、以下の2つがあります。
- ホールセール営業
- リテール営業
ホールセール営業
証券営業のホールセール営業は、銀行のホールセール営業と同様に大企業から中小企業まで様々な法人に対して自社の金融商品を販売することを指します。
また、株式上場する際に手伝いをする場合もあるでしょう。
このように、証券会社のホールセール営業では会社に対して投資商品を販売するだけではなく、株式会社として運用する上で必要な株式の運用や株式上場のお手伝いなど様々な面で法人と関わるのが特徴です。
リテール営業
証券営業のリテール営業は、お金を持っているお客様に対して金融商品を販売していくための営業になります。
営業方法としては、飛び込み営業がメインになってくるでしょう。
ただし、最近では銀行と連携をして銀行のお客様情報を基に、リテール営業を行っていくという証券会社もあります。
また、証券会社のリテール営業ではお客様が持っている資金が重要になってくるため、お客様同士の紹介で営業していくということも多いです。
保険営業職
保険営業職には、以下の2つがあります。
- ホールセール営業
- リテール営業
ホールセール営業
保険営業のホールセール営業は、企業に対して団体保険の導入の提案や企業に対して損害保険を販売するのは大きな仕事です、
例えば、船舶会社であれば船が何かしらのトラブルで動かなくなってしまった場合に、大きな痛手を負うことになります。
そのようなトラブルに対応するために、船舶専用の損害保険を販売するのもホールセール営業の仕事の一つです。
リテール営業
リテール営業の仕事は、お客様のお宅や職場を訪ねて生命保険や損害保険などを販売することです。
個人に対して営業をするので、業務時間が不規則になることや土日に業務をしなくてはいけないこともあります。
金融営業から転職する理由とは?
金融営業から転職する理由には、以下のものがあります。
- ノルマがきつい
- 働き方が合わない
- 報酬に不満がある
ノルマがきつい
金融営業職から転職する理由の一つに、ノルマがきついことが挙げられます。
特に、保険会社の場合ノルマが明確に決められており、ノルマを達成することができないと給料が少なくなってしまうということもあるでしょう。
保険会社の場合、保険営業マンは成果連動制の給与体系をとっていることがほとんどです。
そのため、ノルマを達成することができないとボーナスがカットされたり、基本給の切り下げの対象になってしまう可能性もあります。
一方で、ノルマを達成することができればインセンティブで給料を増やすこともでき、日系企業の金融営業職であっても20代で一千万円を稼ぐことも十分可能です。
働き方が合わない
働き方が合わないという理由で、金融営業職から転職する人も多いです。
金融営業職の中でも、特にリテール営業の場合はお客様が個人になってくるので、営業時間が不規則になってしまうということもあります。
実際に証券会社の中には、お客様が帰宅する8時以降から営業を開始していくという会社もあります。
また、土日も出社しなくてはいけないという会社もあるでしょう。
このように、働き方が不規則になってしまいがちなのが、営業金融職の大きな特徴です。
ただし、4大生保などの日系大手の生命保険会社や日系大手損害保険会社は営業マンであっても、勤務時間が明確に決められており不規則な営業スケジュールにならないように調整されていることもあります。
このような背景から働き方が合わないと思った際には、金融営業職から転職するのではなく、金融営業職の中で他の業種に転職する、または他の会社に転職するという手段を考えてみるのも良いでしょう。
報酬に不満がある
金融営業職から転職する人の中には、報酬に不満があるという人も多いです。
金融営業職は基本的にインセンティブで稼ぐ給与形態になっています。
そのため、お客様に対して自社の商品を売ることができないと、インセンティブが入らず基本給しかもらうことができません。
一本で、基本給しかもらえないにも関わらず、勤務時間は営業成績の悪い営業マンの方が長くなってしまう傾向にあります。
そのため、業務時間が長いにもかかわらず、給与は少ないという給与体系に不満を持ってしまう人も多いです。
一方で、金融営業職の場合、勤務時間が短くてもお客様を獲得することができ、お客様に対して自社の商品を売ることができていれば、インセンティブで月に100万円以上貰うことも可能です。
このように契約できない人は、さらに不満が高まってしまうというのが特徴ですが、契約できる人の場合は自分の働きやすいようにカスタマイズできるのも大きな魅力です。
まとめ
金融営業職は、通常の営業職とは異なる部分も多いです。
金融営業職に転職する際には、ぜひこの記事を参考にしてください。