メーカー営業はルート営業と言われることが多く、新規開拓営業と比較して営業の中では難易度が低いと言われることも多いです。
しかし、そのようなメーカー営業でも転職をしたいと思っている人は多く、実際にメーカー営業から転職する人も多くいます。
そこで、この記事ではメーカー営業からの転職先やメーカー営業から転職する際に気をつけることを紹介します。
それではみていきましょう。
メーカー営業の人気転職先
メーカー営業の人気転職先は、以下の3つです。
- コンサルティング業界
- 保険業界
- ベンチャー企業
コンサルティング業界
メーカー営業からコンサルティング業界に転職する方は多くいます。
特に、外資系のコンサルティング企業の場合は未経験であっても前職が有名企業であれば採用されやすいとも言えるでしょう。
これは、コンサルティング企業の多くがインダストリー制度を設けているからです。
簡単に言うと、コンサルティング業界の中でも相手にする企業によって部門が分かれているということです。
そのため、前職が製鉄業界の場合は鉄鋼インダストリーなどを設けているコンサルティング会社に採用されやすいでしょう。
これはメーカー営業として製鉄業界について詳しく知っているだけではなく、それをお客様に言語化して伝えることができる能力、またそれらの取り巻く環境について理解していると考えられるためです。
また、コンサルティング業界では地頭も必要になってきます。
その点でも新卒で大手有名メーカーに就職して、そこの会社でメーカー営業していた人の場合、地頭があると考えられ、その分採用される可能性も高いでしょう。
保険業界
メーカー営業から保険業界に転職する方も多いです。
保険業界のなかでも多いのがプルデンシャル生命のような成果報酬を導入している保険会社です。
これらの保険会社の場合は、自らお客を獲得して、そのお客様が支払っている保険料の数パーセントがインセンティブという形で毎月支払われることになります。
そのため、自分の頑張りというのが報酬に結びつきやすいです。
その点でメーカー営業として成績を出している方は、保険業界に転職するという方も多いでしょう。
メーカー営業の場合は基本的にはルート営業で、新規開拓営業であってもインセンティブがつきにくいというのが事実です。
そのような背景から新規開拓営業で成績を出しているメーカー営業マンの場合、転職して保険業界に行き、そこでさらに年収を上げていきたいと思っている人も多いと思います。
特に、外資系の生命保険会社の場合はインセンティブ制度を設けて、自分が販売した本数に応じて報酬が変わっていくという報酬形態をとっていることが多いです。
そのような背景から保険業界の中でも日系大手保険会社ではなく外資系大手保険会社に行く人が多いでしょう。
ベンチャー企業
メーカー営業からの転職先の一つとしてベンチャー企業もあげられます。
ベンチャー企業に行く人は新しいチャレンジをしたいと思っている人が多いようです。
メーカー営業の場合やることが営業職のみで、さらに社内での稟議などを通す案件も多く、その分スピーディーに物事を進めることができません。
また、自分の意思決定のみでは仕事をすすめられないことも多いでしょう。
特に若手の場合は上司の決裁の下で仕事を進めることが多く、その点で仕事のスピード感に不満を持っている人もたくさんいます。
一方で、ベンチャー企業の場合は一人ひとりの裁量が多く、その分一人ひとりができることが多くなり、成長するスピードも速くなります。
また、将来的に起業を考えている人の場合などはメーカーで営業職を続けるよりもベンチャー企業に入って、営業だけではなく様々な仕事を経験することで起業へのスピードも早くなると言えるでしょう。
このような背景から、将来的に起業を考えている人など独立重視の人はメーカー営業からベンチャー企業などに転職する人も多いです。
メーカー営業から転職する際に気をつけること
メーカー営業から転職する際に気をつけることは、以下の3つです。
- 転職の目的を明確にする
- 経験やスキルを言語化する
- 自分を採用するメリットを提示する
転職の目的を明確にする
メーカー営業から転職する際には、転職の目的を明確にしましょう。
転職の理由と言っても金銭的な問題から体力的な問題、メンタル面など様々なことがあります。
そのような背景を明確にした上で、何が転職の目的なのか、そして何を改善すれば転職成功と言えるのかを明確にしましょう。
例えば、現在の年収が600万円で最低でも年収1000万欲しいという目的で転職をしたとします。
このような場合、1000万という目的を達成するためにはある程度厳しい働き方を求められたり、プレッシャーが大きくなるというのも事実でしょう。
それに耐えることができるのか、またそれに耐えることができないのであれば転職の目的としてはお金だけではなく、体力やメンタルなども含まれてくるでしょう。
このように、一つの要素を決定した上でそれらに付随する要素が変動した場合に、自分は耐えることができるのかなどを明確にしていくと転職の目的が明確になりやすいです。
経験やスキルを言語化する
メーカー営業から転職する際には、経験やスキルを言語化するようにしましょう。
メーカー営業として培ってきた経験やスキルは様々だと思います。
しかし、それらを転職を希望する会社の面接で説明することは非常に難しいです。
そのため、自分が何をしてきたのかまた自分がその経験から何を得たのかを言語化して伝えることができるようにしましょう。
特に、特殊な業務の場合それらの背景を説明する必要もあり、その分説明が複雑になってしまうことがあります。
また、業務が特殊な場合、自分は理解できていたとしてもそれを話した時に面接官には伝わっていないということも多々あります。
このような背景から経験やスキルを言語化した上で、それらを一回全く関係ない人に説明してみて、話が通じるのかなどを試してみるといいでしょう。
基本的に転職先の企業の面接官はメーカー営業の背景知識はないと思うといいです。
自分を採用するメリットを提示する
メーカー営業から転職する際には、自分を採用するメリットを提示しましょう。
企業が人材を採用するポイントは、自社にとってメリットのある人間かどうかです。
そのため、自社にとってメリットがない人間であればいくらスキルや経験が豊富でも採用される可能性は少ないでしょう。
一方で、スキルや経験などが狭い範囲で特殊なものであっても、それが自社にとってメリットになるのであれば採用される可能性も高いです。
そのため、自分がどこをセールスポイントとして売り出して、自分を採用するメリットは何なのかを明確にするようにしましょう。
メーカー営業の場合は、営業ができるということは大きなメリットにならないことが多いです。
これは、社内にも営業ができる営業マンがたくさんいるためです。
そのため、メーカー営業の場合はそれらの業界についての幅広い知識と深い知識を持っているということをセールスポイントにすると、採用するメリットになりやすいです。
メーカー営業から転職する人が少ない理由
メーカー営業から転職する人が少ない理由は、以下の3つです。
- 年功序列式に給与が上がりやすい
- 給与水準が高い
- ルート営業のスキルがメインになる
年功序列式に給与が上がりやすい
メーカー営業から転職する人が少ない理由の一つに、年功序列式で給料が上がりやすいということが挙げられます。
つまり、長く会社にいればいるほど給料が上がっていくので、途中でメーカー営業から転職する人が少ないということです。
特に、若手のうちは給料が低く設定されており、年齢が上がっていくにつれて給料も上がっていくということが多いです。
そのため、給料が低い若手のうちに辞めてしまうと結果的に損になってしまうと考える人も多いでしょう。
そのような背景からメーカー営業から転職する人がそこまで多くないとも言えます。
また、日系大手の場合は勤務待遇についてもホワイトなことが多いので、その点でも辞める人が少ないと言えるでしょう。
給与水準が高い
メーカー営業の場合は給与水準が高いため転職する人が少ないと言われています。
大手メーカーの営業職の場合は、営業職であっても最低でも500万円前後はもらえることが多いです。
さらに、インセンティブという制度が薄く、成績を挙げていなくてもある程度の給料が保証されているというのも大きな魅力でしょう。
このような背景から給与水準が高くまた給与が下がる可能性がないというのも大きな魅力です。
ルート営業のスキルがメインになる
メーカー営業から転職する人が少ない理由の一つにルート営業がメインになってくることも挙げられるでしょう。
メーカー営業の場合は、新規開拓営業ではなくルート営業で、すでに取引のある会社に対して営業を行っていくのが一般的になります。
ルート営業と新規開拓営業では求められるスキルが全く違い、新規開拓営業の方がルート営業よりも数倍難しいと言われています。
そのような背景からルート営業のみのスキルだと転職先が見つかりにくいというのも事実です。
特に、ベンチャー企業のように取引先がない会社の場合は、新規開拓営業がメインになってきます。
その背景からルート営業のスキルや経験のみでは会社としても採用するメリットが薄くなってしまうというのも事実でしょう。
また、転職希望者としてもルート営業と新規開拓営業では難易度や精神的な負担が全く違うので、転職先でもルート営業をしたいと思っている人も多いです。
そのため、希望する転職先が見つからず転職する人が少ないとも言えるでしょう。
まとめ
メーカー営業からの転職先としてはコンサル業界や保険営業などいままでの経験を活かせる業界が多いです。
また、メーカー営業から転職する際には注意点もたくさんあります。
メーカー営業からの転職先を探している場合は、ぜひこの記事を参考にしてください。