営業職を志望している人の中には、メーカー営業になりたいと思っている人も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事ではメーカーの営業職の仕事や、メーカーの営業職に転職するメリットについて紹介していきます。
それではみていきましょう。
メーカーの営業職の特徴とは?
メーカーの営業職の特徴は、以下の3つです。
- 自社製品を扱う
- BtoB営業がメインになる
- 採用されるハードルが高い
自社製品を扱う
メーカーの営業職の場合、自社の製品を扱うことが多いです。
そのため、製品の特徴を理解しやすく、また自社の製品が他社より優れている部分が明確になりやすいのがメリットです。
営業をする中でクライアントに対して、自社の製品の何が優れているのか、また他社の製品と比較したセールスポイントが何かを明確にすることが重要になってくるでしょう。
また、自社製品を扱うことで営業しやすくなるのも事実です。
例えば、自社の製品自体が他社の製品と比べてセールスポイントが多く、商品としても優れている場合、営業をそこまでしなくても売れる可能性があります。
これは、商品自体の質が高く、需要も高くなるとその分欲しい人が多くなるためです。
その点、自社の製品を扱うメーカー営業の場合は、新規開拓営業であっても購入される可能性が高く、営業をする中でもストレスを感じることが少ないと言えるかもしれません。
BtoB営業がメインになる
メーカーの営業職の場合は、BtoB営業がメインになります。
メーカーの場合、扱っている商品が数億円単位になることも多く、一定の業種でしか需要がない商品を扱うことも多いです。
このような場合、一般顧客向けに商品を販売するということは珍しく、基本的にはBtoB営業になってくるでしょう。
BtoB営業の場合は、BtoC営業と比較して営業の難易度が低いと言われることも多いです。
これは、BtoB営業の場合は法人対法人のやり取りになるので、ある程度馴れ合いのもとで営業を進めていけること、自社の知名度を使って営業ができる場合があるためです。
その他にも、例えば新開発の特殊繊維の場合、アパレルメーカーに対して営業すると興味を持ってくれる可能性が高いでしょう。
そして、興味を持ってもらうことができれば大型の契約を獲得できる可能性も高いです。
このように、自社の扱っている製品と自社の製品が必要になる業種というのはある程度決まってきます。
その点からも、BtoB営業の場合は精神的な負担が楽になると言われることも多いです。
また、例えば個人向けの印刷機を扱っているメーカーの場合であっても、メーカーの営業が直接個人に対して営業するということは少なく、基本的には家電量販店に対しての営業、もしくは各種販売ルートに対しての営業になります。
そのため、扱う製品が個人向けであってもBtoB営業になることがあります。
採用されるハードルが高い
メーカーの営業の場合は採用されるハードルが高いと言われます。
メーカーの中でも、商流が上の方になるとその分採用されるハードルは高いです。
例えば、自動車業界の場合トヨタなどの完成車メーカーは採用されるハードルが、非常に高いと言えるでしょう。
また、これらの企業の場合、新卒から入社していないと転職して入社するというのは難しいのも事実です。
これは、転職の際に求められるスキルが高く、また学歴要件などもあることが想定されるためです。
一方で、自動車業界であってもトヨタに完成車の一部品を納品するメーカーの場合は、採用されるハードルはそこまで高くないと言えるでしょう。
メーカー営業の種類とは?
メーカー営業の種類には、以下のものがあります。
- 新規開拓営業
- 海外営業
- コンサルティング営業
- ルート営業
新規開拓営業
メーカーの営業では、新規開拓営業もあります。
ただし、メーカーの新規開拓営業では不動産業界などの新規開拓営業とは少し異なる点があるとも言えるでしょう。
メーカーの場合は、プレゼンで自社の製品や自社のサービスの営業をしていくことが多いです。
特に、メーカーの場合は扱っている製品が会社ごとに異なるという特徴があります。
同じ目的のための素材であっても、各社で特徴や価格面での違いは出てくるでしょう。
そのような点を踏まえた上でコンペをするのが一般的です。
コンペは、特定の商品を開発したいと思っているメーカーなどが、必要な部品を集めるために行うことが多いです。
このような背景から、新規開拓営業と言っても飛び込みで行う新規開拓営業ではなく、プレゼンによって案件を獲得していく新規開拓営業というイメージが強いでしょう。
そのため、新規開拓営業と言っても辛いノルマが課せられることは少ないです。
海外営業
メーカーの営業には、海外営業があります。
海外営業では、海外に対して自社の製品や自社のサービスを売り込むことがメインです。
その点で、新規開拓営業と似ている部分があるでしょう。
しかし、海外営業の場合は日本ではなく日本以外の国でクライアントを開拓していくのがメインです。
また、営業担当者は一つの地域もしくは一つの国を担当することになります。
そのため、東南アジア担当やマレーシア担当のように配置されることが多いです。
この場合、一人の営業マンが担当する地域が多くなり、そのぶん仕事に対しての責任も重くなってくるでしょう。
一方で、海外営業の場合は海外赴任ができるチャンスがあります。
その他にも、英語を常に使う環境なので英語力を高めることもできるでしょう。
また、海外営業の場合は会社によっては転勤手当や出張手当で日本国内で業務を行う場合よりも、高い給料をもらえる可能性もあります。
コンサルティング営業
コンサルティング営業とは、クライアントに対してコンサルティングを行う中で自社の製品を販売していく営業方法のことです。
コンサルティング営業の場合は、クライアントが持っている悩みを解決する過程で自社の製品を売り込んでいくことになります。
そのため、より信頼関係を築いた上で自社の製品を販売することが可能です。
このような背景から、自社の製品を継続的に使ってくれる可能性も高いと言えるでしょう
ルート営業
ルート営業とは、既に自社と取引のある取引先に対して営業を行っていくことです。
特に、メーカーの場合は定期的にクライアントに対して製品を納入しなくてはいけない場面が多いです。
繊維メーカーがアパレル企業と契約を結んでいる場合、アパレル企業が服を製造する過程で、繊維メーカーが製造している繊維が必要になってくるでしょう。
このような背景から、ルート営業ではクライアントの生産ペースなどを見たうえで、適切な納品数を適切な時期までに納品することが主な業務になってきます。
その点、ルート営業は新規開拓と比較すると業務負担が少なく、楽と言われることも多いです。
一方で、ルート営業の場合はクライアントと関係を築いていくことではなく、クライアントとの関係を維持することが重要になってきます。
そのため、クライアントから契約を切られるようなことがあると、今まで自社とクライアントが築いてきた関係性を壊すことにもなってしまうでしょう。
メーカー営業のメリットとは?
メーカー営業のメリットには、以下のものがあります。
- ノルマが厳しくないことが多い
- 需要がある商品の営業ができる
- 競合が少ない
ノルマが厳しくないことが多い
メーカー営業のメリットの一つに、ノルマが厳しくないことがあります。
メーカー営業の中でも、ノルマが厳しい企業があるのは事実でしょう。
一方で、メーカーの場合はBtoB製品が扱う商材のメインで、販売できる先が決まっていることも多いです。
また、専属契約を結んでいることもあるでしょう。
例えば、トヨタなどの大手自動車メーカーは、部品を製造するためのメーカーと専属で契約していることがあります。
その場合、それらのメーカーはトヨタの下請けということになり、トヨタ向けの仕事だけをすれば良いことになります。
そのため、社内でも販路拡大のための営業というポジションがないことも多いです。
このように、メーカーでの営業の場合ノルマという概念がない、もしくはノルマが厳しくないことが多くなっています。
ただし、扱っている商材や企業体質によってはノルマが厳しくなってしまうこともあります。
そのため、ノルマが厳しくないことに魅力を感じて、メーカーの営業になりたい場合は、事前にその会社の扱っている商品や取引先などを調べてみると良いでしょう。
需要がある商品の営業ができる
メーカー営業のメリットの一つに、需要がある商品を提供できることがあります。
不動産営業などの場合は不動産に興味がない人に対しても、不動産売買の話を持ちかけなくてはいけないことがあります。
この場合、お客様はもともと興味がないので需要がない商品を営業していると言えるでしょう。
一方で、メーカー営業の場合は需要が確実にあるクライアントに対して営業ができます。
極端な話、自動車用板金メーカーがアパレルメーカーに対して営業を行っていく事はありません。
これは、アパレルメーカーでは自動車用板金が必要になる場面がないからです。
一方で、自動車用板金は自動車完成車メーカーなどでは重要な部品になってくるでしょう。
そのため、需要がある商品を需要があるクライアントに対して営業ができることは、メーカー営業の大きな魅力です。
競合が少ない
メーカー営業に転職するメリットの一つに、競合が少ないことがあげられます。
メーカーの場合は、自社で開発した製品をクライアントに対して営業していくことが多いです。
そのため、製品の特徴が明確になっていることも多いでしょう。
例えば、A社とB社で同じ製品を販売しているということはメーカーの場合少ないです。
これは、A社とB社では開発している商品が異なるためです。
たとえ、同じ目的のための繊維だとしても各社素材の特徴が異なるでしょう。
そのため、全く同じ製品はなく、価格面で違いをつけた営業になることは少ないです。
まとめ
メーカー営業は、BtoC製品を扱う営業職とは異なる部分が多いです。
そのため、メーカー営業に転職したい人は、ぜひこちらの記事を参考にしていただければと思います。