OA事務から営業職へ転職、というと全く別の職種からの転職となり不安になる人も多いでしょう。
でも、実は営業職は未経験でも採用されやすい職種の1つです。
今回はOA事務から営業職へ転職を考えている人に、転職を成功させるためのポイントを解説します。
OA事務について
OAとは「office automation」の略で、パソコンなどのOA機器を使って書類を作成する事務仕事です。
今のようにパソコンを使うことが当たり前になった世の中ではほとんどの事務仕事がOA機器を使っていますが、昔はデータ処理や伝票処理などはほとんどが手動でおこなっていてOA機器を使う事務職は少なかったのです。
それを区別するためにOA事務という言葉が生まれました。
今では一般事務や営業事務とOA事務との大差はほとんどないといってもいいでしょう。
一般事務と営業事務の違いは？
一般事務は、特に部署を限定せず幅広く事務作業をおこないます。
データ入力や資料作成、コピーやファイリング、会議などのセッティングや手配、電話やメール対応などが仕事です。
対して営業事務は、営業部に付随する事務作業に限定されます。
営業から支持された資料や伝票の作成の他、商品などの受発注、在庫管理や顧客の電話対応やメール対応をおこないます。
一般事務と比べると営業事務は社外の人とのやりとりも多く、商品知識も必要となります。
OA事務から未経験の営業職へ転職はできる？
OA事務から営業職への転職となると、未経験の業務で正反対のように思われますがOA事務での経験は営業に十分に生かすことができます。
営業職の仕事も外回りだけではなく、資料作成や商品の発注や伝票や見積もりの作成など事務作業も実は多い職種です。
そのためOA事務から営業職への転職が有利になることもあります。
また、営業職の求人は他の職種と比べて常に多くの募集があり、未経験でも採用されやすい職種です。
営業職の業種は幅広く、IT業界から不動産業界、保険などの金融業界、また化粧品やアパレルなど好きな業界で活躍することができるのもメリットの1つです。
OA事務から転職しやすい営業の業種
OA事務から転職をするためには、業種の選び方もポイントになります。
なるべく転職しやすい業種を選びましょう。
化粧品やアパレルなど女性向け商品の営業
OA事務は女性の割合が多い職種です。
そのため、女性がOA事務から営業職へ転職する場合、女性向け商品の営業がおすすめです。
化粧品やアパレル、下着など女性向けの商品は、女性の意見が重要です。
女性だからこそ気付ける商品のメリットや提案ができます。
また女性向け商品を扱っている企業は、産休や育休などが充実していることが多く、女性が長く働ける環境が整っています。
保険の営業
保険の営業も多くの女性営業職が活躍している業界です。
保険営業は未経験でも採用されやすく、また業務を経験することにより金融の知識がつき、多くの会社はFPなどの資格を取得するための支援制度が整っています。
そのため資格や知識を生かして保険営業から他の金融業界へ転職がしやすくなります。
他にも国内の保険会社から外資系の保険会社へ、また営業職から管理職へと女性がステップアップしやすい経歴となります。
法人営業
法人営業は、個人営業よりもビジネスマナーに厳しい業界です。
そのため法人営業の求人では法人営業の経験やBtoBの経験が求められます。
BtoBの企業でのOA事務は、顧客である法人とメールのやり取りや電話での対応、また顧客である法人向けの資料作成の経験があるとその経験を法人営業に活かすことができます。
住宅営業
住宅営業には住宅販売と賃貸住宅とにわかれますが、どちらも未経験でも採用されやすく女性営業職のニーズが高い業界です。
住宅の購入は主にファミリー層が多いですが、女性目線の動線やきめ細やかなフォローができるため女性営業はお客様からも人気です。
また賃貸住宅の場合は、女性の1人暮らしの物件検索には女性営業がつく方が安心ですよね。
住宅営業は単価が高いためインセンティブが高いことでも有名です。
女性でも頑張り次第で高収入が得られます。
OA事務から営業職への転職を成功させるポイント
ExcelやWordなどのパソコン操作に強いことは有利になる
OA事務の主な仕事は、
- 社内で使う議事録や報告書などの資料作成
- 社外向けのビジネスレターや見積書・請求書や提案書などの資料作成
- 伝票入力
- データの集計・加工
です。
そのためExcelやWordだけでなくPowerPoint、Accessが扱えることがOA事務の1番の強みです。
営業職も取引先のプレゼン資料を作成したり、見積書や発注などでExcelやPowerPointを使う事務作業も多いので、Excel、Word、PowerPoint、Accessが使えるのはアピールポイントになります。
また転職までにMOSの資格を取得しておくのもおすすめです。
自分の好きな業界の営業職へ転職を目指す
営業職は幅広い業種で求人があります。
そのため、自分が好きな会社や好きな業界への転職も可能です。
車が好きだったら車販売の営業、化粧品が好きなら化粧品営業のように、好きな業界で働くことを目指すことができます。
好きなことであれば、ある程度知識もあり採用担当にも好印象を与えられます。
志望理由とキャリアパスをしっかり答えられるようにしておく
他業種から営業職へ転職する際に必ず志望理由を聞かれます。
営業職は会社の利益をアップすることが仕事です。
そのため、自分のこれまでの経歴を活かしてどのように会社に貢献できるのかをうまくまとめて志望動機として伝えることができるようにしておきましょう。
またマネジメントも勉強していずれ管理職になりたい、また資格をとってスペシャリストになりたいなど、5年後や10年後のキャリアパスも伝えられると面接でも好印象を与えることができます。
ささいなことでも営業職につながることはアピールしよう
営業職は、法人または個人へのお客様とのコミュニケーションが欠かせません。
そのため高いコミュニケ―ション能力がまず大切です。
これまでにアルバイトでも接客経験があればそれはアピールポイントになります。
また、営業職には企画力やソリューション能力も必要です。
何か企画したことや、社内の問題を解決したことなど一見営業とつながっていないように見えることも加点になることがあります。
1度自分の経歴などをじっくり見直してアピールできるところを探しましょう。
OA事務から営業職へ転職するメリット
営業職に転職することで年収アップ！
dodaの調査によると、営業職の平均年収は435万円（男性：462万円、女性：374万円にたいして事務/アシスタント系の平均年収は334万円（男性：392万円、女性318万円）となんと100万円も差があります。
（参考：doda 平均年収ランキング（165職種別の平均年収／生涯賃金）【最新版】
年収をあげたい場合、営業職への転職は年収があがる可能性はかなり高くなります。
また営業職にはインセンティブ制度があり、売上がよいとそれだけ収入があがります。
頑張れば頑張った分収入に反映されるので、やりがいも感じられるでしょう。
性別や年齢関係なく実力次第で活躍できる
営業職は実力社会です。
契約が多く取れる人の方が収入も上です。
そのため女性や20代でも年収1,000万円以上稼ぐ人や、入社してすぐ活躍できる人もいます。
一般的に管理職は40代の世代が多いですが、営業職の管理職には20代30代も多く、若くても女性でも関係なく実力があればキャリアアップも目指せる職種です。
営業職からキャリアアップができる
営業職は提案力やコミュニケーション能力が求められる他にも、市場の調査や企画力、問題解決力なども必要な部署です。
そのため、営業職の経験があるといろいろな業種への転職も見込めるようになります。
企画部やマーケティング部への転職やコンサルタントとして独立したりする人も。
また営業職から管理職へのステップアップや、英語力を高めて日本企業から外資系へ転職などさまざまなキャリアパスがのぞめます。
OA事務から営業職へ転職するデメリット
契約が取れないと収入が低くなり収入が安定しないことも
営業は頑張れば頑張った分収入に反映されますが、逆に契約が取れないとインセンティブがなく思っていた収入が得られないこともあります。
収入が高い時と収入が低い時があり安定しないので、予定が立てづらいなどのデメリットがあります。
アポイントが取れない
営業職はまずアポイントを取ることが大切です。
まず出社したらテレアポや飛び込み営業をおこないます。
時には断られ続けてしまうことや、せっかくアポイントが取れても直前に断られるなんてことも。
アポイントが取れなければ営業活動をおこなうことができないため、断られ続けてしまうと精神的に落ち込んでしまいます。
ノルマがストレスになる
営業は契約を取って会社の利益を上げることが仕事です。
会社ごとに目標達成度があり、営業には個々にノルマがあることがほとんどです。
ノルマを達成しないと焦ってしまったり、すでにノルマを達成している同僚などを見てプレッシャーになってしまうこともあります。
自分なりのストレス解消法を見つける、プライベートと仕事をしっかり分けてストレスを私生活に持ち込まないなどタフな性格が求められます。
収入アップやキャリアアップなど高みをめざす人は営業職が向いている！
営業職は会社の売上を担う部署なので、ノルマがあり実力社会のため「きつい」「厳しい」というのが一般的なイメージだと思います。
しかし、サービスや物を売る仕事は、買いたい人や企業など顧客の困っている問題を解決したり、さらに便利にしたりと会社だけではなく顧客にも大きく貢献できます。
また頑張れば頑張った分収入にも反映されるので、厳しい面もあるけれど、大きなやりがいを感じられる仕事です。
今の収入に不満がある人や、もっと自分の実力を試してみたい人、社会に貢献したい人には営業職はおすすめの職種です。
営業職に転職をしたいと思ったらぜひチャレンジしてください。
最後に OA事務から営業職への転職に不安がある人は転職エージェントの利用がおすすめ
OA事務から営業職への転職というと、まったく違う職種からの転職になるため採用されにくいのでは、と不安になる人も多いでしょう。
そのような人には転職エージェントへ登録してみることをおすすめします。
転職エージェントは転職のプロなので、営業職に採用されやすい企業へのマッチングから職務経歴書の書き方や面接のサポートなどをおこなってくれます。
またその人の経歴から強みや弱みを分析してくれて、転職成功に導いてくれます。