ルート営業は、営業職の中でも比較的一人当たりのプレッシャーや負担が小さいことから人気の営業方法の一つです。
一方で、ルート営業から転職したいと思っている人もいるのが事実です。
そこで、この記事ではルート営業からの転職先やルート営業から転職する理由について詳しく紹介していきます。
それではみていきましょう。
ルート営業から転職する理由とは?
ルート営業から転職する理由には、以下のものがあります。
- 業務外の付き合いが多い
- スキルの成長を感じられない
- 社内での調整がストレスになる
- 人間関係に不安がある
- プレッシャーが大きい
業務外の付き合いが多い
ルート営業から転職する理由の一つに、業務外の付き合いが多いことが挙げられます。
ルート営業の場合は、新規開拓営業のように新しいお客様を常に獲得する必要はありません。
一方で、既存のお客さんと継続的に関係を築いていく必要があります。
その過程の中でお客様と飲み会を開いたり、お客様が主催するゴルフコンペに参加する。
このような機会も非常に多いのがルート営業マンの特徴のひとつです。
もちろん、業務外の付き合いの場合、断ることも可能ですが、実際勤務しているとどんなに大手のホワイト企業であっても、業務外の付き合いを断るというのは現実的に難しいでしょう。
スキルの成長を感じられない
ルート営業マンから転職する理由の一つに、スキルの成長を感じられないことがあげられます。
ルート営業マンは、一つの会社でキャリアアップしていくことが多いです。
そのような背景とルート営業マンの仕事柄、営業マンとしてのスキルを身につけることが非常に難しいと言えるでしょう。
例えば、新規開拓営業の場合、お客様とのコミュニケーション方法やお客様に対して適切に対応するための話し方などを業務の中から学び取ることが可能です。
一方で、ルート営業マンの場合はある程度契約することが前提になった上で、プレゼンなどを行うので、営業マンとしてのスキルを磨ける場面が少ないでしょう。
そして、ルート営業マンの場合は、営業マンとしてのスキルを身に付けるのではなく、一会社員としてのスキルを身につけることが求められます。
つまり、ルート営業マンはキャリアアップした先に社内の管理職として部下をまとめる立場になることが求められるということです。
このような背景から、営業マンとしてスキルを上げていきたいと思っている人の場合、自分が達成したい将来像をルート営業マンでは描くことができず、結果的にルート営業マンから転職するという人もいます。
社内での調整がストレスになる
ルート営業から転職する理由の一つに、社内での調整がストレスになるということも挙げられるでしょう。
ルート営業は、お客様に対して営業して行く機会が少ない一方で、社内での調整が必要になる事が非常に多いです。
同僚にルートを取られてしまうこともあります。
そして、ルート営業マンの場合、クライアント企業が大手になればなるほどクライアント先での調整も行う必要がでてくるでしょう。
このような背景から調整作業が多くなってしまい、結果的にスケジュール管理が難しくなってしまうこともあります。
人間関係に不安がある
ルート営業から転職する理由の一つに、人間関係に不安があるというのもあげられるでしょう。
ルート営業マンの場合、基本的には一つの会社に対して継続的に営業をかけていくことになります。
このような背景からクライアント企業の担当者とそりが合わない場合、それがストレスになってしまうことが多いです。
特に、ルート営業の場合、会社対会社の取引となり営業で失敗することが許されない雰囲気があるのも事実です。
そのため、担当者とそりが合わない結果、失注やルート喪失などをしてしまうと社内での評価にも大きく影響を及ぼします。
プレッシャーが大きい
ルート営業マンから転職する理由の一つに、プレッシャーが大きいこともあげられます。
ルート営業は、新規開拓営業と違い契約を取ってくるのが前提の営業スタイルです。
そのため、クライアント企業との関係が途切れてしまうと、過去の担当者の努力や期待などを全て失うことにもなりかねません。
このような認識から、営業におけるプレッシャーが大きくなってしまい、ルート営業マンとしてやっていけなくなってしまう人がいるのも事実です。
また、ルート営業の場合だとノルマがないと思われていることも多いですが、事業部やチームごとにノルマを決めて、各個人にノルマを割り振るということもあります。
そのため、ノルマ達成のプレッシャーもあると言えるでしょう。
ルート営業の人に人気の転職先とは?
ルート営業の人に人気の転職先には、以下のものがあります。
- コールセンター
- 新規開拓営業
- 広報部員
コールセンター
ルート営業マンからコールセンターなどに転職する人は一定数います。
特に、女性の場合はコールセンターでテレアポ業務に従事するという方も多いでしょう。
ルート営業マンの営業スタイルは、既存のクライアントに対して営業を行っていき、継続的に関係を築くことです。
そのような背景からコールセンターの中でも新規開拓営業ではなく既存のクライアントに対して電話営業をかけていくテレアポ営業もしくは、サポートセンターなどの業務に従事する人もいます。
新規開拓営業
営業マンとしてのスキルを磨きたいと思っている人の場合、ルート営業マンから新規開拓営業に移行することもあります。
ルート営業と新規開拓営業の大きな違いは、既存のクライアントがいるかどうかです。
そして、既存のクライアントがいない新規開拓営業の方が営業スキルは身につくと言えるでしょう。
これは、既存のクライアントではないお客様に対して、一から人間関係を構築していて信頼関係を結んでいく、そして自社の商品を販売して購入してもらうという流れを体験することができるためです。
また、新規開拓営業の場合はルート営業とは違い、インセンティブがつくことが多いです。
インセンティブは自分が販売した商品やサービスの成約額に応じて売り上げの数パーセントが給料に毎月加算されるという形式になっています。
このように、自分が頑張ったら頑張った分だけ給料に反映されるという仕組みに魅力を感じる人も多いです。
広報部員
ルート営業マンから広報部員やマーケティング部員に転職する人もいます。
ルート営業の場合は、新規開拓営業とは違い自社の製品をプレゼンしてお客様に購入してもらうという形式です。
そのため、営業マンであっても売り込みがメインではなく、マーケティングやプレゼンが業務範囲に含まれます。
ルート営業から転職するのは簡単?
ルート営業から転職するのは難しいと言われることが多いです。
この理由は、ルート営業の場合は営業マンとしてのスキルが身についていないことが多いからです。
つまり、ルート営業から転職する場合、次の会社でも業務内容はルート営業になりやすいです。
一方で、営業マンを欲している会社の多くは、ルート営業マンではなく新規開拓営業ができる営業マンを欲しています。
このような背景から営業職として転職する場合は、ルート営業から転職するのは非常に難しいと言えるでしょう。
しかし、営業マン以外の職種に転職する場合は、ルート営業から転職することも十分可能です。
特に、年齢が若い人の場合は第二新卒という形で就職できる可能性もあるので、全く職種違いであっても採用される可能性はあるでしょう。
ルート営業からの転職が難しい理由とは?
ルート営業からの転職が難しい理由には、以下のものがあります。
- 営業力が高くない
- 特定の業界での人脈しかない
- 転職時の年齢が高いことが多い
営業力が高くない
ルート営業からの転職が難しい理由の一つに、営業力が高くないことが挙げられます。
営業マンに求められることの一つが、どれだけ自社の製品やサービスをクライアントに販売できるかということです。
そして、ルート営業の場合、会社対会社で既に取引があるため、営業スキルがなくてもある程度商品を売り込めます。
しかし、これは営業力が高くなくてもルート営業マンとしては、ある程度やっていけるということでもあります。
そのため、営業力が高くないルート営業マンも一定数いるのが事実です。
特定の業界での人脈しかない
ルート営業からの転職が難しい理由の一つに、特定の業界での人脈しかないことが挙げられるでしょう。
例えば、ルート営業マンの場合、特定の会社に対して営業して行くのでその会社では、人脈を構築することができます。
一方で、それ以外の会社との人脈を構築するのは難しいでしょう。
そして、ルート営業の場合、一つの会社を数年間にわたって担当することも多いです。
このような背景から人脈が広がりにくく、人脈を元にした転職が難しいとも言えます。
転職時の年齢が高いことが多い
ルート営業マンの場合、一つの会社でキャリアを歩んでいく人が多いです。
そのため、ルート営業マンが転職したいと思っても、すでに転職市場で求められている年齢を超えている場合があります。
転職をする場合、おおむね35歳までに転職をするとうまくいきやすいです。
これは、35歳以上になると採用においてもマネジメントや管理職がメインになるためです。
そのため、ある程度営業マンとしてスキルが高いだけではなく、管理職やマネージャーとしてチームをまとめた経験があることも求められます。
そして、これらの職層の場合、一般的な転職サイトではなくスカウト型転職サイトなどを経由して、企業から直接スカウトという形で募集が行われることも多いです。
このような背景から、転職時の年齢が高くかつスキルや経験が乏しい場合、転職するのが事実上不可能とも言えます。
まとめ
ルート営業から転職するのは、不可能ではありません。
しかし、転職先が限られてしまうのも事実です。
ぜひ、この記事を読んでルート営業からの転職について考えてみてください。