訪問介護はご利用者様のご自宅を訪れて介護をする介護サービスのひとつです。
そこで、この記事では訪問介護に就きたいと思っている人に向けて、訪問介護は無資格でもできるのか、また訪問介護で求められるスキルにはどのようなものがあるのか、訪問介護の業務内容にはどのようなものがあるのかについて詳しく紹介していきます。
それではみていきましょう。
訪問介護とは?
訪問介護は、ご利用者様が介護施設ではなくご利用者様のご自宅で介護サービスを受けられるようにするものです。
訪問介護員は、ご利用者様のご自宅を訪問して、食事・排泄・入浴などの身体介護と掃除・洗濯・買い物・調理などの生活援助を実施します。
訪問介護は受けられる人が決まっており、要介護1〜5のご利用者のみ受けることが可能です。
ただし、比較的要介護度の軽い要支援1〜2の人でも「介護予防訪問介護」という形で訪問介護サービスを受けることができます。
「介護予防訪問介護」は、サービスを受けられる回数が週に2回までと決まっており、訪問介護の目的も自宅で介護を受けられるようにすることが目的ではなく、これ以上要介護度が高くならないように予防する意味合いが強いです。
訪問介護サービスを受けるまでには、手続きを踏むことが必要になります。
最初に行うことが「要介護認定の申請」です。
訪問介護サービスを受けるには、要介護認定を受けていることが必要で、かつ要介護認定が高い人でないと十分なサービスを受けることはできません。
要介護認定を受けるためには、要介護認定申請書を記入して、市区町村の担当窓口に申請することが必要になり、基本的には被介護者が自ら申請することが必要です。
その後、「要介護認定の申請」から30日以内に市区町村から要介護度の通知がきます。
この要介護度認定をもとに、訪問介護サービスを受けるために必要な介護支援専門員を決定することが必要です。
介護支援専門員がケアプランを作成することで、訪問介護サービスを受けることができます。
無資格でもできる訪問介護の求人例
無資格でもできる訪問介護の求人例として、セントケア神奈川株式会社の求人例について紹介します。
仕事概要
介護スタッフ兼ドライバーとして、運転や入浴介護のサポートなどをして頂きます。 必要なものは運転免許のみ、介護業界未経験・無資格の方もOKです! ・入浴車の運転 ・浴槽機材の搬入出 ・お湯の管理 ・入浴介護補助 ・片付け 等 <初めての方も安心> 研修でイチから教えますので、介護未経験・無資格の方も安心です。 もちろん、研修後も先輩がサポートにつくのでご安心ください。 元は違う業種にいた方がこのお仕事を始めることも多く、資格取得支援制度を活かして一生モノのスキルを身に着けることができます。 |
待遇
- 時給:1,515円 ~ 1,665円
- 勤務曜日・時間:8:00~19:00(1h休憩)
- 日曜定休+他2日(4勤3休)
- 年間休日160日
- 賞与(年2回)
- 昇給(年1回)
- 退職金
- 交通費全額支給
- 時間外手当
- 年末年始手当
- 社会保険完備
- 確定拠出年金制度有
- ユニフォーム貸与
- インフルエンザ予防接種補助
- 傷病見舞金
- 慶弔見舞金
- 財形貯蓄制度
- 従業員持株会
- 貸付金
- 奨学金制度
- 人材紹介制度
- ほっとライン(相談通報窓口)
- 産業医による健康相談
- レジャー施設等の優待価格利用
- 長期所得補償制度(GLTD)
- 年次有給休暇
- 産前産後休暇
- 業務上の傷病休暇
- 慶弔休暇、災害休暇、特別休暇
- 育児休業、介護休業
- 採用時研修、現場同行研修
- 基本研修
- 熟練研修(知識、技術)
- 専門研修(職種、サービス別)
- マネジメント研修
- 認知症ケア研修
訪問介護でできないこと
訪問介護であってもできないことがあります。
具体的には、以下のような行為は訪問介護では実施することができません。
- 家具の移動や電気器具の修理
- 床のワックスかけ
- 窓のガラス拭き
- 家具の修理
- 庭の草むしり
- ペットの散歩
- インスリンの注射
- 経管栄養
- 点滴、たんの吸引
- 摘便や床ずれの処置
- 家族の分の食事を作る
- 家族の部屋の掃除や衣類の洗濯などの家事代行
- 家族の子供の面倒をみる
訪問介護では、ヘルパーがやらなくてもいい犬の散歩などは依頼することができません。
それ以外にも、医療行為に該当する行為も訪問介護ではできないです。
訪問介護の業務内容とは?
訪問介護の業務内容は、以下の2つです。
- 身体介護
- 生活援助
身体介護
身体介護の業務内容には、以下のものが挙げられます。
- 食事介助:食事の支度
- 入浴介助:全身又は部分浴
- 清拭:体を拭く
- 排泄介助:トイレ介助・おむつ交換
- 歩行介助:歩行のサポート
- 更衣介助:衣類の着脱
- 体位変換:姿勢交換
また、厚生労働省の「訪問介護におけるサービス行為ごとの区分等について」では、以下のように定義されています。
◆利用者の身体に直接接触して行う介助サービス(そのために必要となる準備、後片付けなどの一連の行為を含む) ◆利用者の日常生活動作能力(ADL)や意欲の向上のために利用者とともに行う自立支援のためのサービス ◆その他専門的知識・技術(介護を要する状態となった要因である心身の障害や疾病などに伴って必要となる特段の専門的配慮)をもって行う利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービス |
生活援助
生活援助の業務内容には、以下のものが挙げられます。
- 掃除:掃除
- 洗濯:洗濯・収納
- 食事準備:買い出し・調理・配膳・片づけ
- 移動介助:移動のサポート
- 血圧測定など
訪問介護は無資格でもできる
訪問介護は、本来無資格ではできません。
訪問介護では、「身体介護」「生活援助」の業務が発生しますが、「身体介護」「生活援助」のどちらの業務も基本的には無資格では行うことができず、介護職員初任者研修以上の資格が必要です。
ただし、COVID-19の蔓延を理由に、有資格者が足りていない場合に限り、無資格者でも身体介護サービスの提供ができるようになりました。
無資格者が訪問介護員として業務を行うには、ほかの事業所などで高齢者にサービスを提供する業務に従事した経験があり、利用者へのサービス提供に支障がないと認められることが条件です。
また、この特例期間については今のところ終了期限が決まっていません。
訪問介護で求められるスキルとは?
訪問介護で求められるスキルは、以下の3つです。
- コミュニケーションスキル
- 身体介助スキル
- 判断力
コミュニケーションスキル
訪問介護で求められるスキルの一つにコミュニケーションスキルが挙げられます。
訪問介護では、ご利用者様宅を訪れてご利用者様にサービスを提供するので、マンツーマンで会話する機会も発生しやすく介護施設での勤務よりもコミュニケーションスキルが求められます。
また、適切な介護サービスを提供するためにはコミュニケーションを欠かす事が出来ず、コミュニケーション能力が低い人の場合、被介護者に対して適切なサービスを提供できない可能性もあります。
このような背景からコミュニケーションスキルが高い人の方が訪問介護には向いていると言えるでしょう。
身体介助スキル
訪問介護で求められるスキルの一つに身体介助スキルが挙げられます。
身体介助では、ご利用者様のことを身体的にサポートした上で、ご利用者様の生活をサポートしていくことが必要です。
そして、その際にご利用者様の体重をうまく逃すなどご利用者様のことをサポートしつつも、体力的な負担は減らせるような身体介助スキルも求められます。
もちろん、訪問介護においては男性の介護を女性が行うこともあります。
そのような背景もあり、身体介助スキルが高い人の方が訪問介護には向いていると言えるでしょう。
また、訪問介護の場合は少人数でご利用者様のお宅を訪れることが多いので、ご利用者様のことを体格的に支えることができなかった場合であっても、他のヘルパーに頼るというのが難しい状況でもあります。
判断力
訪問介護で求められるスキルの一つに判断力が挙げられます。
訪問介護では、ご利用者様のご自宅を訪れて、ご利用者様に対してサービスを提供していく中で、自分で判断しなくてはいけない場面が多く出てきます。
そのため、判断力がある人の方が訪問介護には向いていると言えるでしょう。
訪問介護で働くメリットとは?
訪問介護で働くメリットは、以下の3つです。
- 幅広い介護スキル・知識を身につけられる
- 勤務時間が調整しやすい
- 人間関係が比較的簡素
幅広い介護スキル・知識を身につけられる
訪問介護で働くメリットの一つに幅広い介護スキル・知識を身につけられるということが挙げられます。
もちろん、介護施設で勤務した場合であっても介護スキルを身につけることは可能ですが、訪問介護で働く場合、より少人数でご利用者様に対応する必要があるので、より自分ごと化してサービスを提供していきやすいのが特徴です。
知識や経験を身につける上では、より自分ごと化して業務に関わる方が効率的に知識や経験を身につけることができます。
勤務時間が調整しやすい
訪問介護で働くメリットの一つに、時間調整がしやすいということが挙げられます。
訪問介護の場合、夜勤がなく日勤での勤務がメインになります。
そのため、日勤でしか働けないという人にもおすすめです。
また、訪問介護の場合、自分のペースでシフトを組むことができるので、家事・育児との両立もしやすいでしょう。
人間関係が比較的簡素
訪問介護で働くメリットの一つに、人間関係が比較的簡素になっているということが挙げられます。
介護施設の場合、人間関係が凝り固まりやすく、結果的に人間関係の悪化から退職をするという事例があるのも事実です。
一方で、訪問介護の場合、関わる相手が基本的にはご利用者様のみになるので、人間関係が複雑になることがありません。
まとめ
訪問介護は、ご利用者宅を訪れてご利用者様がご自宅でリラックスした状態で介護サービスを受けれるようにする制度のことです。
訪問介護は無資格者の場合は業務に就くことができませんでしたが、コロナ禍の特例で現在は無資格者であっても訪問介護に従事することができます。
ぜひ、この機会に無資格でもできる訪問介護のお仕事を探してみてください。