介護事務とは、介護施設などで事務職を行っている事務職員のことを指し、介護事務の業務内容だけではなく介護士として兼任している人もいます。
そこで、この記事では介護事務の求人がおすすめな人はどのような人なのか、また介護事務の業務内容や介護事務の待遇についても詳しく紹介していきます。
それではみていきましょう。
介護事務の業務内容とは？
介護事務の業務内容は、介護施設で利用者に対して請求業務を行ったり、介護報酬を請求するための処理です。
その他にも、介護事務では介護士のサポートとして社内の備品の整理や購入など総務的な役割を行っていることがあります。
その他にも人事を兼任していることもあり、小さい介護施設になればなるほど、総務・人事などの業務も含め介護事務を行なっていることが多いです。
そのため、介護事務の場合、もちろん介護報酬の請求を行うのも大きな仕事ですが、それだけではなく介護士を裏から支えるというのがメインの仕事になってくるとも言えるでしょう。
また、介護事務といっても一般的な事務職としても比較しても大きな違いはなく、介護報酬の支払処理があるかどうかという部分だけが大きな違いになってくるので、今まで事業会社で事務職として勤務していた人が介護施設で介護事務として勤務する事例も多いです。
このように介護事務の場合、専門的なスキルが必要な職場ではなく、事務職としての汎用的なスキルがあれば介護事務として活躍できる可能性も高いです。
介護事務の求人の待遇例とは？
介護事務の求人の待遇例として、ここでは熊本にある、ながみね南翔裕館の介護事務の待遇をもとに紹介します。
ながみね南翔裕館の業務内容は以下のとおりです。
- 熊本エリア3施設の統括事務
- 受付、窓口対応、電話対応
- ご利用者様からの問い合わせ応答(身体介護はありません)
- 施設での現金管理
- 施設での売上集計
- 職員の勤務時間の集計
- 施設での備品管理
- その他、施設内の事務業務全般
業務内容としては、一般的な介護事務と同様で受付から窓口対応、電話対応などの事務作業から現金の取引処理なども発生します。
他にも施設の備品管理や施設内での事務作業全般が業務として割り振られているので、介護事務の中では比較的守備範囲が広い業務内容と言えるでしょう。
また、所用で他施設に訪問いただくこともありますので運転免許は必須になっているのもポイントでしょう。
地方の介護事務の場合、複数の施設を数人の介護事務員で回していることも多く、施設間での移動が発生する可能性も高いです。
そのため、自動車免許の取得が必須になっている施設が多いですが、免許取得のための費用を捻出できる施設は少ないので、結果的に免許を既に持っている人が採用対象になるということがほとんどです。
給与は、正社員で月給170,000円です。
事務職の年収は、平均で322万円と言われているので全国平均からすると低いと言えるでしょう。
一方で、この求人情報にはボーナスの金額は記載されていなかったので、ボーナスなどを含めれば平均年収である300万円前後に届く可能性も十分にありえます。
◆そのほか待遇
- 社会保険完備
- ボーナス・賞与あり
- 交通費支給
- 扶養控除内考慮
- 退職金あり
- 住宅手当
- 研修制度あり
- 社会保険完備
- 昇給賞与あり
- 退職金あり
- 住宅手当あり
- 研修制度あり
- 残業代全額支給
- 交通費支給（月3万円まで）
- マイカー通勤可能（ガソリン費支給）
給料に反映されない住宅手当や退職金制度があるのは大きな魅力でしょう。
また、研修制度も整っているので未経験であっても採用される可能性は十分にあります。
また、残業代は全額支給で交通費も月に3万円まで支給してくれるので、目に見えないお金として支給されている額が多いのが特徴です。
勤務時間は、 8:30〜17:30で休憩1時間なので一般的な企業と同様です。
介護施設と言うと待遇が悪いと言われることも多いですが、介護士ではなく介護事務の場合は一般的な事務職と同様の待遇で求人情報が出されていることがほとんどです。
これは、介護事務の場合競合になるのが介護士ではなく、他の企業の事務職になるためです。
介護事務の求人に応募するのがおすすめな人とは？
介護事務の求人に応募するのがおすすめな人は、以下のような人です。
- 数字に抵抗感がない人
- 人と話すことに抵抗がない人
- 介護事務関連資格取得に興味がある人
数字に抵抗感がない人
介護事務の求人に応募するのがおすすめな人に、数字に抵抗感がない人が挙げられます。
介護事務では、お客様に対しての利用料の請求や国に対しての介護報酬の請求などを行う必要があります。
この過程の中で、レセプトというものを作成し介護報酬を獲得するための処理をしなくてはいけません。
この処理を適切にしないと介護施設の経営がなり行かなくなる可能性もあり、実際に多くの介護施設では国からの介護報酬をもとに施設の運営がされているという面があるので、数字の処理が苦手で数字に抵抗感を持っている人の場合、これらの処理がうまくできず、結果的に介護施設そのものに迷惑をかけてしまうことにもなりかねません。
一方で、介護事務の場合、数字に強いと出来ない職業ではなく、あくまでも数字に抵抗感がなく数字を扱うことに対しての拒絶反応などがなければ仕事をしていく中で、スキルを獲得していくことが可能です。
実際に、介護事務の場合、会計の専門的な知識はない人でも活躍している事例も多いです。
人と話すことに抵抗がない人
介護事務の求人に応募するのがおすすめな人に、人と話すことに抵抗感がない人が挙げられます。
介護事務の場合、利用者様とお話をする場面や施設の介護士、施設のその他関係者などと会話をする機会があります。
そして、それらのコミュニケーションを起点に業務をしていくのが介護事務の大きな特徴でもあります。
介護事務の場合、一般的な事務職とは違い机の前で数字の処理だけをするのではなく、施設全体を見ながら事務所を運営していく役割になることが多いです。
これは、介護施設の場合一つのあたりの施設の大きさが小さく、規模もそこまで大きくないためです。
介護事務関連資格取得に興味がある人
介護職の求人に応募するのがオススメな人に、介護事務関連の資格取得に興味がある人が挙げられます。
介護職の場合、資格を取得しなくても業務自体を行うことが可能です。
一方で、資格を取得している方が介護事務としてのスキルを証明できるだけではなく、客観的に介護事務としての能力を示すこともできるので、評価されやすいでしょう。
また、施設としても介護事務として採用する人が無資格であっても問題ないですが、いずれ資格を取得して介護事務として独り立ちすることを望んでいます。
そのような背景からも介護事務関連の資格取得に興味があり、かつ意欲がある人の方が採用される可能性は高くなると言えるでしょう。
介護事務の求人への応募では資格が必要？
結論から言うと介護事務の求人へ応募する際に資格は不要です。
介護事務は国家資格が不要な職業で、介護事務に関連した資格もありますが、それらは民間資格なので資格を持っていなくても介護事務 として勤務することはできます。
そのため、介護事務と言っても一般的な事務職と同様と言えるでしょう。
一方で、介護事務に関連した資格を持っていれば採用される可能性が高くなるのも事実で、介護施設の多くは中小企業に分類され、規模としては小さく研修に資金や人的リソースを割けない施設も多いです。
そのような背景から介護事務として採用するのであれば、即戦力として働ける人の方がいいと思っている雇用主は多いでしょう。
そのため、介護事務関連の資格を取得する意欲や時間があるのであれば、資格を取得してから介護事務の求人を探す方がいいです。
介護事務の求人が未経験でも採用される理由
介護事務の求人が未経験でも採用される理由は、以下の3つです。
- 資格が必須の業務ではない
- 事務作業がメインになる
- 介護施設に対して人員が不足している
資格が必須の業務ではない
介護事務の求人が未経験でも採用される可能性が高い理由の一つに、資格が必須な業務ではないことが挙げられるでしょう。
介護事務は、その他事務職と同様に資格がなくても働くことができる職業で、国家資格などもありません。
そのため、資格を持っていなくても採用される可能性は十分にあります。
また、資格が必須の業務ではないので未経験であっても業務をしていく中でスキルを獲得していくことが可能です。
ただし、資格は必須ではありませんが資格を取得している方が有利になるのは事実なので、資格を取得しようとする意欲がある人の方が採用されやすいでしょう。
事務作業がメインになる
介護事務の求人が未経験でも採用される理由の一つに事務作業がメインになることが挙げられます。
実際に、介護事務で行う事務業務は事業会社の事務・経理作業と大きな差がありません。
介護施設に対して人員が不足している
介護事務の求人が未経験でも採用される可能性が高い理由の一つに、介護施設の数に対して人員が不足していることも挙げられます。
介護施設は年々増えていますが、人員がそれらの増加スピードに追いついていません。
そのため介護施設の中には人員を確保できていないところも多く、かつ人員を雇用したくても人を集められない施設が多いのも事実です。
そのような背景から、未経験であっても採用される可能性があるということも言えるでしょう。
特に、最近では大手企業が介護業に進出しており、これらの企業のなかには研修を通して人を育成していく方針をとっている会社も多く、未経験であっても採用される可能性があります。
また、給料面でも大手グループということで福利厚生がしっかりしており、労働環境としても独立系の介護施設と比較して良好と言われることが多いです。
まとめ
介護事務の求人は、一般企業の事務職同様の待遇で募集されていることが多く、業務内容としても専門的なスキルや知識は必要になるものではないので、実務のなかで経験や知識を身につけることも可能です。