介護から転職する際の強みとは?転職する理由や転職できないと言われる理由も紹介

介護業界の離職率は15%から20%とされており他の業界と比較しても高くなっているのが特徴です。

そこで、この記事では介護職から転職する際の強みとなる部分や介護職から転職する理由、介護職から転職するのが難しいと言われる理由について詳しく紹介していきます。

それではみていきましょう。

介護から他業種に転職する際の強みとは?

介護から他業種に転職する際の強みは、以下の4つです。

  1. 介護業務で培ったコミュニケーション能力
  2. 介護業務で培ったマネジメント能力
  3. 介護業務で培った他者への気遣い
  4. 介護業務で培った忍耐力や粘り強さ

介護業務で培ったコミュニケーション能力

介護から他業種に転職する際の強みとなる部分に介護業界で培ったコミュニケーション能力が挙げられます。

コミュニケーション能力は、どこの業界でも必要になるので、介護業界はコミュニケーションを培うのには最適な環境と言えるでしょう。

介護業界ではご利用者様やご利用者様の家族とのコミュニケーションが必要になるだけではなく、職場での人間関係をスムーズにするためのコミュニケーション能力も必要です。

そのため、介護業界で培ったコミュニケーション能力をもとに他の業界に転職していくという人も多くいます。

介護業務で培ったマネジメント能力

介護から他の業種に転職する際の強みの一つに、介護業界で培ったマネジメント能力があります。

介護業界では、慢性的な人材不足から入所数年でマネジメントする立場になることが多いです。

これは、18歳で入所した場合、20代前半ではマネジメントを行う職種に就く可能性があるということです。

一般的な企業の場合、20代前半でマネジメント能力を身に着ける機会はほとんどないので、若くてもマネジメント能力を身につける機会があるのは大きな魅力でしょう。

介護業務で培った他者への気遣い

介護から他業種に転職する際の強みの一つに介護業界で培った他者への気遣いが挙げられます。

介護業界では、他の業種以上に気遣いが求められる職業で、介護ではご利用者様に対してこまめな気遣いをすることでご利用者様がより快適に生活ができるような環境を作っていくのが業務の中核になります。

そのような背景からも介護業界で勤務していることで自然と他者への気遣いを身につけることが可能です。

そして、これらの気遣いをもとに転職することができる可能性もあります。

また、転職後もこれらの気遣いを職場で発揮することができれば、職場での人間関係をスムーズにすることができ、結果的に周りの人からの評価も評価を得やすく、周りの人からも信頼してもらいやすくなるでしょう。

介護業務で培った忍耐力や粘り強さ

介護から他業種に転職する際の強みの一つに介護業務で培った忍耐力や粘り強さが挙げられます。

介護業務では、人と接する機会の多い職業なのでスムーズに業務を進める上でも、忍耐力や粘り強さが重要です。

また、入所する方が認知症などを患っている場合、介護職員は忍耐力や粘り強さを持って利用者様と接することが必要になります。

一方で、忍耐力や粘り強さは介護職以外の職業でも必要になる能力なので、これらの忍耐力や粘り強さを強みにして転職することも可能です。

介護業界から転職する理由とは?

介護業界から転職する理由は、以下のとおりです。

  • 深夜勤務が体力的に厳しくなってきた
  • 給料の上がり幅が小さい
  • 仕事に対してのやりがいを失った
  • 家族からの反対
  • 人間関係のストレス

深夜勤務が体力的に厳しくなってきた

介護業界から転職する理由の一つに、深夜勤務が体力的に厳しくなったことが挙げられます。

介護業界では、日勤だけではなく深夜勤務が発生する場合もあります。

そのため、深夜勤務が体力的に厳しいと感じる40代以降の人が転職をすることが多いです。

また、深夜勤務のみではなく介護業界そのものが体力を使う業界でもあるので、体力的に不安が生じてきた場合に他の業界に転職することもあります。

給料の上がり幅が小さい

介護業界から転職する理由の一つに、給料の上がり幅が小さいことが挙げられます。

介護業界は慢性的に人手不足なだけではなく財政面でもシビアな施設が多いのが事実です。

実際に、介護業界では管理職になっても年収500万円前後ということがほとんどです。

その点、大手企業の場合、管理職になれば年収1,000万円を目指すことも十分可能で、新卒の場合は介護職であっても大手企業であっても給料は変わらなくても、管理職になった年齢では給料に大きな差がついてしまうことがあります。

このように介護施設の場合、そもそも従業員に還元できるほど多く利益を上げていないという背景があるので、給料の上がり幅が小さいのがデメリットです。

そのような背景から、より高い給料をもらいたいと思っている人は給料の上がり幅が大きい他の業界に転職することが多いです。

仕事に対してのやりがいを失った

介護業界から転職する理由の一つに、仕事に対してのやりがいを失ったという理由が挙げられます。

介護の場合、給料が低くかつ体力的にも厳しいので、やりがいを失ってしまうと一気に介護業界に対して嫌気がさせてしまうことが多いです。

介護でやりがいを失う理由としては、給料が上がらないことや自分の頑張りが評価されないことが挙げられます。

このように仕事に対してのやりがいを失った場合、より簡単に稼げる職業もしくは体力的に厳しくない業務が中心の業界に転職する傾向があります。 

家族からの反対

介護業界から転職する理由の一つに家族からの反対が挙げられます。

介護業界で勤務している人のなかには、深夜勤務の多さや休日に休めないことがあるなどで家族から反対を受けることがあります。

また、体力的にも高齢になればなるほど厳しくなる業界で年収の上がり幅も小さいので、若いうちに転職して欲しいと思っている家族もいるでしょう。

そのような背景から家族から反対されて介護業界から他の業界に転職するという事例もあります。

人間関係のストレス

介護業界から転職する理由の一つに、人間関係のストレスが挙げられます。

介護業界の場合、接する人が毎日同じということも多く、人間関係に一度ストレスを感じてしまうと、退職をするしかそこから抜け出せないことがほとんどです。

そのような背景もあり人間関係にストレスを感じてしまった人が人間関係のストレスから離れるために介護業界から転職するという事例があります。

また、介護業界の場合、同僚との人間関係のストレスだけではなく、利用者様からの高圧的な態度や利用者様からの心無い言葉、利用者様の家族からのプレッシャーなどで精神的にやられてしまう人がいるのも事実です。

介護業界から転職できないと言われる理由とは?

介護業界から転職できないと言われる理由は、以下の3つです。

  1. 汎用的なスキルが身につきにくい
  2. 介護の知識を活かせる業界が少ない
  3. 年齢的に転職できない

汎用的なスキルが身につきにくい

介護業界から転職できないと言われる理由の一つに、汎用的なスキルが身に付きにくいことがあげられます。

介護業界で身につけられるスキルは、一般企業では応用が利かないスキルが多いです。

そのため、デスクワークを中心とする業界に転職したいと思っている場合は、1からスキルを身につけ直さなくてはいけないので、第二新卒のような形でしか転職できないことがほとんどです。

介護の知識を活かせる業界が少ない

介護業界から転職できないと言われる理由の一つに、介護の知識を活かせる業界が少ないことが挙げられます。

転職の場合、一般的には前職の経験や知識を活かして、次の会社で活躍することが期待されています。

一方で、介護業界から転職する人の場合、介護の知識を活かせる業界が圧倒的に少なく、また介護業界で得た知識や経験をそのまま他の業界で活かすというのはほとんど不可能に近いです。

年齢的に転職できない

介護業界から転職できないと言われる理由の一つに、年齢的に転職できない人が多いということが挙げられます。

これは、介護業界だから転職できないのではなく、介護業界にいる人の平均年齢が上がってきていることが背景にあります。

介護業界に40歳から飛び込んだ人が10年間経験を身につけた後で、50歳で転職しようと思ってもなかなか難しいでしょう。

このように、すでに高齢の段階で介護業界に飛び込んでくる人が多いので、結果的に次の職業に転職する頃には多くの企業で年齢制限の対象になってしまいます。

介護業界から転職する際のポイントとは?

介護業界から転職する際のポイントは、以下の3つです。

  1. ネガティブな理由を退職理由にしない
  2. 年齢が若いうちに転職をする
  3. 学歴を身につける

ネガティブな理由を退職理由にしない

介護業界から転職する際のポイントの一つに、ネガティブな理由を前職の退職理由として伝えないことが挙げられます。

転職をする際には、前職を辞めた理由を聞かれることがほとんどですが、その際にネガティブな理由を伝えてしまうと、転職を希望している企業からもネガティブな印象を持たれてしまう可能性が高いです。

例えば、前職を給料が低いことが原因でやめた場合、その理由をそのまま次の転職先の面接で「前職の退職理由」として話してしまうと、給料が低いと辞めてしまう人間と認識されてしまい、結果的に自分が意図しない方向に自分自身が認識されてしまうことにもなりかねません。

そのため、ネガティブな理由を前職の退職理由として伝えず、キャリアアップやスキルアップなどポジティブな理由で前職を退職したと伝えるといいでしょう。

年齢が若いうちに転職をする

介護業界から転職する際のポイントの一つに、年齢が若いうちに転職することが挙げられます。

介護業界から他の業界に転職する場合、介護の知識をそのまま活かせないことがほとんどなので、第二新卒のような形で転職活動をしなくてはいけません。

第二新卒の場合、企業としてはある程度年齢が若い人を採用対象にしているのが事実です。

これは、第二新卒が未経験の人に対して一から教育を行っていき戦力として育て上げていくことを目的にしているため。

そのため、年齢が若い人でないと企業が採用した後に得られるリターンが小さくなります。

つまり、20代の人と40代の人がいた場合、2年間企業が赤字覚悟で人材教育をしたとしても、その後勤務できる年数が60歳定年の場合、20代の人では30年以上ですが、40代の人は20年前後です。

このような理由があり、年齢が若い人を第二新卒の場合は、採用する傾向にあります。

学歴を身につける

介護業界から転職する際のポイントの一つに、転職をする前に学歴を身につけることが挙げられます。

介護業界の場合、学歴がなくても採用される可能性が高く、中卒や高卒でも問題なく働ける業界です。

しかし、世の中には大卒以上でないと採用されない可能性が高い企業が多くあり、待遇のいい会社ほど募集要綱に4大卒以上と記載している傾向にあります。

そのため、なるべく待遇のいい会社で勤務をしたいと思っている場合は、学歴で足切りの対象にならないように、4大卒の学歴を身につけておくといいでしょう。

最近では、通信制大学というものも誕生しており、働きながらオンラインで大卒の肩書きを手に入れることもできます。

まとめ

介護から転職する際には、介護職で培った強みを訴求する形で転職できると、より自分の経験を活かした転職をすることが可能です。