試験科目が変わった電気通信主任技術者!線路主任技術者の過去問対策で試験合格を目指そう!

試験科目が変更した電気通信主任技術者試験で、過去問対策で線路主任技術者になるための学習法を解説します。

はじめに

ネットワーク化・クラウド化の拡大によってますます技術者不足が懸念される電気通信業界。特に現場管理の監督責任者としてのニーズが高まる中で注目されているのが、電気通信主任技術者という国家資格です。

この資格を持つことで同業界での転職や再就職が有利になると言われていますが、中でも線路技術者資格者証があれば、電気通信線路設備の工事から運用までの現場監督に従事することができます。

但し、線路技術者資格者証を取得するためには、毎年2割~3割程度の合格者しか出ない高難度の電気通信主任技術者試験に合格しなければなりません。この試験に合格するためには過去問対策が必須となるのですが、令和3年から変更になった試験内容も踏まえた学習を進める必要があります。

そこで、今回は線路技術者資格者になるための過去問対策などにも焦点を当てて解説していきましょう。

線路主任技術者証があれば転職が有利?

線路主任技術者証は電気通信業界での転職・再就職が有利になるということで、注目されている資格の1つと言っていいでしょう。

この技術者証は電気通信主任技術者という資格の1つになるのですが、他に伝送交換設備などの工事・維持・運用の管理監督に従事することができる伝送交換主任技術者という資格もあります。

これら2つの資格を総称して電気通信主任技術者と呼んでいるのですが、元々はNTTやソフトバンク・KDDIなど電気通信事業者が保有している事業用電気通信設備を総務省令で示されている技術基準に適合させるために、工事・運営・維持の現場監督者として必要な資格なのです。

線路主任技術者証は、事業用電気通信線路設備の工事・維持・運用の管理監督をする資格となるわけですが、高度なネットワーク化が進むビジネス業界において、ネットワーク設備の工事が急激に増大しているために、線路設備の工事施工の現場管理を担う監督者として発揮できます。

そのためこの資格を持っていると、転職する時に優遇されているわけです。

難易度の高い電気通信主任技術者試験科目が変更になった

電気通信業界における転職で線路主任技術者を始めとする電気通信主任技術者資格が有利になっていくのですが、難易度の高い電気通信主任技術者試験を受験するに当たり、理解しておかなければならない点があります。

それは、令和3年から試験科目が変更されて、従来の4科目から3科目になったことです。

4科目から3科目になった科目

これまでの4科目から3科目に変更した電気通信主任技術者試験は、どのような内容になったのでしょうか?

変更前(~令和2年)変更後(令和3年~)
  1.電気通信システム  1.電気通信システム
  2.専門的能力・線路主任技術者・伝送交換主任技術者      (伝送・無線・交換・通信電力・データ通信)         (通信線路・通信土木・水底線路)    2.設備 及び 設備管理・線路主任技術者    通信線路・通信土木・水底線路・線路設備管理・伝送交換主任技術者    伝送交換設備概要(伝送・無線・交換・通信電力・サーバー) 伝送交換設備管理      ソフトウエア管理(新規)    
  3.設備 及び 設備管理  ・線路主任技術者      (線路設備の概要 及び設備管理)  ・伝送交換主任技術者      (伝送交換設備の概要 及び 設備管理)
  4. 法規  3. 法規

上の表にあるように令和2年まで「電気通信システム」「専門的能力」「設備 及び 設備管理」「法規」の4科目で試験が行われていたのですが、令和3年以降では「専門的能力」の中で伝送交換主任技術者資格の一部が「伝送交換設備の概要」に統合、線路主任技術者の一部は「線路設備の概要」に吸収されていく形になっています。

試験時間

また、試験時間も変更になっています。具体的には100分から150分へ変更されていますが、試験対策においては変更になった時間配分も把握しておく必要があります。

集合時間試験時間試験科目
9:4510:00~12:30線路設備/伝送交換設備  及び 設備管理
12:30~13:35休憩
13:3513:50~16:30法規・電気通信システム

電気通信主任技術者試験の合格率はどの程度?

線路主任技術者を始めとする電気通信主任技術者は、電気通信業界において転職・再就職で優遇される国家資格ですが、非常に難度の高い試験であることも事実。

これまでの合格率を調べて見ると、過去数年間の平均では毎年2割〜3割レベルの合格率で推移しています。中には1割台という時期もあり、計画的な学習方法を進めていく必要があるのです。

科目変更後の試験対策

ここで誤解してしまうのは、4科目から3科目になったことで、出題範囲も減って試験対策がかなり楽になったのではないかと思ってしまうことかもしれません。

しかし、電気通信の機能やサービスが高度になってきたために、むしろこれまで以上に専門性が深まり、より幅広く深い専門知識が求められるようになっています。そのために限られた時間を有効に活用するためには、効率的な学習方法が求められるのです。

時間・問題数の変更

令和3年以降から変更した内容を見ると「専門的能力」が、伝送交換主任技術者資格「伝送交換設備の概要」、線路主任技術者の「線路設備の概要」に吸収された形になっています。これによって、線路主任技術者においては、「線路設備 及び 設備管理」の設問数が40問から60問に増加、試験時間も100分から150分になっているのです。

先ほども言ったように科目が3科目になっていますが、「設備 及び 設備管理」に統合されているために、試験時間内に全ての問題に解答するためには過去に出題された問題の内容を確認して傾向を把握しておく必要があります。

試験科目の内容を確認しておこう

学習する科目は少なくなっていますが、専門的な質問が多くなっているために各科目毎に下記のような知識をマスターしていくこごを認識しておきましょう。

電気通信システム

伝送設備・交換設備・無線設備・線路設備・通信電力設備・サーバ設備

<h4>設備管理 及び 設備管理</h4>

伝送交換設備/線路設備の管理・セキュリティ管理と対策・ソフトウェア管理

法規

電気通信事業・電波・国際電気通信・不正アクセス・電子署名認証業務・電気通信設備・有線電気通信

出題傾向をチェック

試験対策としては、どんな試験でも出題傾向もチェックしておく必要がありますが、電気通信主任技術者の試験でも例外ではありません。

各科目毎に傾向を眺めていくと、以下のような傾向がられます。

電気通信システム

「電気通信システム」では、基礎的・簡易的な問題が多く出題されますが、電気通信用語や電子回路などを始め、三相回路・インピーダンスに関する数式・計算問題に加え、文章に合った用語を選択する問題・基礎的な計算問題・公式の選択問題も多く出されています。

設備 及び 設備管理

「設備 及び 設備管理」では、OTDRや通信土木などの問題もありますが、電気通信事業法・ネットワーク系・光ケーブル構造に関する問題や光ファイバ変調技術・PONシステム・デジタル変調・デジタル無線伝送・TCP/IPプロトコルなど幅広い分野で出題されます。

用語の穴埋め・正誤問題が多いのですが、出題範囲が広いために広くカバーする必要があります。

専門的能力

令和3年以降「専門的能力」はなくなったものの、統合された「線路設備 及び 設備管理」から出題されることは間違いありません。そのため学習対策としては10年分の過去問に遡り、出題頻度の高い問題を繰り返し解いて理解を深めておくが必要があります。

出題形式は電気通信用語の穴埋めや正誤の選択式問題形式で出題されますが、電柱・光ファイバー・光ケーブルの施工・曲げ半径融着接続・弛度・OTDRによる障害探索・IDテスター・電子メール・ギガビットイーサ・HTML/XML・IPv6などの中から質問されています。特にメタリック伝送線路の減衰量・光ケーブル敷設に関する張力などは押さえておきたいポイントです。

法規

法規は、電気通信事業法・有線電気通信法などの文章の穴埋めや正誤の選択式問題となっていますが、この科目は完全に丸暗記の科目のため試験直前に集中的に学習する方が効果的です。

試験合格のためには過去問リピートが重要

試験に合格するためには過去問を繰り返し解いて、理解を深めると同時に慣れていくことが重要。非常にシンプルな学習法かもしれませんが、これが最も効果的な手法と言っていいでしょう。

但し、過去問リピート学習を効果的に進めていくためには

・学習書の斜め読み

・過去問の繰り返し学習

・ 専門サイトによる知識を穴埋め

の3点を重要取り組みとして徹底することが大切です。

学習書の斜め読みによる試験全体像の把握

試験がどのような傾向で出題されているのか把握するためには、関連する学習書を斜め読みしておくことがおすすめ。

熟読することで内容をしっかりと理解しておきたいところですが、出題範囲が広いために売り返し斜め読みしていくことで、質よりも学習量を増やしていくことがポイントです。

過去問の繰り返し学習

学習書斜め読みの繰り返しで徐々に広範囲の知識が身についていきますので、次のステップで過去問を解いていきます。過去問を繰り返し解いていくことは当然ですが、間違った問題は、その要因も含めてしっかりと押さえておくようにしていきましょう。して復習することが重要。

専門サイトによる知識を穴埋め

学習書の斜め読み・過去問の反復練習を繰り返していく中で、どうしても解答の解説ページだけでは内容をよく理解できない部分が出てきてしまいます。そのような場合はインターネットで電子通信主任技術者試験の専門サイトや専門サイトで、疑問の項目を調べてしっかりと内容を理解してカバーしてください。

公式など理解が難しいものは、参考情報をネットで調べることができるので、積極的に活用することです。

過去問学習を効果的に勉強できる参考書

電気通信主任技術者試験に合格するためには出題傾向を把握しておく必要がありますが、初めて試験を受ける人は、過去の10年分の過去問題が掲載されている問題集や参考書を使うことが一番です。

ネットワークのIP化・ソフトウェア化・クラウド化など電気通信技術も高度になっており、線路設備の構成や通信障害などが多様化したことで、より専門的、且つ幅広い知識が求められています。

基礎的知識から応用問題まで理解を深めるためには、線路設備・設備管理・法規の内容が詳しく盛り込まれており、過去問と各設問の解説欄がセットになった学習書を選び学習する必要があるのです。

科目変更後の過去問はネットでカバー

電気通信主任技術者試験合格には過去問の反復練習が基本ですが、そのため科目変更後の過去問も繰り返し解いておきたいところ。

しかし、3科目に変更してから2年目のために、これに対応した学習書はそんなに多くはありません。そのために従来の学習書による勉強と併行して、電気通信主任技術者試験専門サイトを使ったWeb学習も押さえておきましょう。

具体的には「一般財団法人・日本データ通信協会( https://www.shiken.dekyo.or.jp/chief/exam/ )」を活用してみてはいかがでしょうか?

このサイトでは試験内容の変更後の過去問も網羅されているので、ここで反復練習の一貫として活用してください。

まとめ

今回、試験科目が変更した電気通信主任技術者の中で、線路主任技術者の過去問対策に焦点を当てて、以下のようなことを解説してきました。

・線路主任技術者証があれば転職が有利?

・難易度の高い電気通信主任技術者試験科目が変更になった

・電気通信主任技術者試験の合格率はどの程度?

・科目変更後の試験対策

・試験合格のためには過去問リピートが重要

・過去問学習を効果的に勉強できる参考書

合格率の低い試験だけに計画的に学習スケジュールを立てて、合格するように頑張りましょう。