営業とマーケティングでは、お客様に対して自社の製品を売り込むという点では一緒です。
そのため、営業職からマーケティング職に転職したいと思っている人も多いでしょう。
一方で、営業とマーケティングでは、やっていることが大きく異なります。
そのような背景から営業からマーケティング職に転職するのは簡単ではないと言われることが多いです。
そこで、この記事では営業からマーケティング職に転職するための方法や、営業職とマーケティング職の違い、営業職からマーケティング職に転職する際のポイントなどについて詳しく紹介していきます。
それではみていきましょう。
営業とマーケティングの違いとは?
営業職とマーケティング職の大きな違いは、商品をどのように売り込むかということです。
営業職の場合は、商品を法人や個人のお客様に対して直接売り込むのがメインの仕事になります。
一方で、マーケティング職の場合は、商品を売り込むための仕組みづくりをするのがメインの仕事になります。
つまり、マーケティング職の場合は自社の商品をどのようにブランディングして、どのような販路で販売すれば多くのお客様に自社の製品を届けることができるか、このような仕組みを考えるのがマーケティングのメインの仕事です。
そして、営業職はマーケティング職が考えたマーケティング案を元に、個人や法人のお客様に対して営業していくというのがメインの仕事になっています。
そのような背景から営業とマーケティングでは、仕事の目的が大きく違うと言えるでしょう。
営業からマーケティングに転職するのが難しい理由とは?
営業からマーケティングに転職するのが難しい理由は、以下の3つです。
- マーケティングの求人が少ない
- 経験を求められることが多い
- 営業とマーケティングの違いが大きい
マーケティングの求人が少ない
営業からマーケティングに転職するのが難しい理由の一つに、マーケティング職の求人が少ないことが挙げられるでしょう。
マーケティング職は商品が販売できる仕組みを構築するのがメインの仕事になります。
そのため、営業職のように人海戦術で人が多くいないと成り立たないという職種ではありません。
逆に、マーケティング職では過去の経験や知識などをもとに、確実に商品が売れる仕組みを構築することが求められます。
このような背景から、そもそも募集される人数も少なく、かつ対象としている人も知識や経験がある人に限定されているのが事実です。
経験を求められることが多い
マーケティング職の求人では、経験を求められることも多いです。
マーケティングの手段の1つに営業があるため、営業をマーケティング経験の一つとして捉えることも可能です。
しかし、多くの会社では営業はマーケティング経験としてはカウントされず、一般的には Webマーケティングの経験やブランディングなどの経験がある人を、マーケティングの経験がある人とします。
このような背景から過去に営業の経験があっても、実際にマーケティングを実務として行う、マーケティング職として働いた経験がない人の場合は、経験として語れるものが少ないのも事実です。
また、マーケティング職の場合は、過去にどのような商品のマーケティングを担当して、どのくらい仕組みを作りして、その結果どうなったかという部分の話が求められます。
そのため、マーケティングの経験があるだけではなく、マーケティングの経験を論理的に語ることができることも重要です。
営業とマーケティングの違いが大きい
営業職からマーケティング職に転職するのが難しい理由の一つとして、営業とマーケティングでは、やっていることや目的が全く違い、職業としての差が大きいということも挙げられます。
営業とマーケティングでは、似ているようで似ていない部分が多いのが事実です。
そのため、営業職からマーケティング職に転職する場合は、全くの未経験から転職しなくてはいけないというのが実際のところでしょう。
営業からマーケティング職なら簡単に転職できると思われることも多いですが、営業経験を優遇して採用するということは少ないです。
営業からマーケティングに転職する際のポイント
営業からマーケティングに転職する際のポイントは、以下の3つです。
- 転職の動機を明確にする
- マーケティング系の資格を取得する
- 個人レベルでマーケティングを経験する
転職の動機を明確にする
営業からマーケティングに転職する際には、転職の動機を明確にすることが重要です。
営業職からマーケティング職に転職したいと思っている人の中には、営業ではなくマーケティングの部分に関わることで、自分が担当する商品をより多くの人に届けたいという動機を持ってる人もいます。
たしかに、マーケティングではより多くの人に商品を届ける仕組み作りをすることが可能です。
一方で、多くの人に届けるだけであれば、営業であってもたくさんの人に対して営業を行うことで実現可能であるとも言えるでしょう。
そのため、転職の動機を明確にして、かつマーケティング職でないといけない理由を明確にしなくてはいけません。
また、この際には過去の経験をもとにリアリティーを持って伝えることも重要です。
特に、中途採用で第二新卒での募集ではない場合、過去の経験を基に採用するというのが求人元の会社の主な動機になります。
そのような背景から、営業職からマーケティング職に転職する際には、営業の経験をどのようにマーケティングに生かすことができるのかを、過去の経験や事例を交えて話せると良いでしょう。
マーケティング系の資格を取得する
営業からマーケティング職に転職する際には、マーケティング系の資格を取得しておくことも重要です。
未経験の人が営業職からマーケティング職に転職する際には、マーケティング系の資格を持っていないと、書類の段階で弾かれてしまうことがあります。
また、経験が乏しい場合も弾かれてしまいます。
特に外資系企業や日系大手企業の場合は、この傾向が強いです。
一方で、日系企業で中小企業やベンチャーの場合は、未経験でもマーケティング系の資格を持っているだけで採用されることもあります。
そのため、営業職からマーケティング職に転職したい場合は、最初は日系の中小企業を中心にマーケティング職の求人を探していき、そこからステップアップする形で最終的には大手企業や外資系企業のマーケティング職に転職するというのがいいでしょう。
マーケティング系の資格では、MBAのような学位からWEB解析士のようにWEBに特化したものまで様々なものがあります。
個人レベルでマーケティングを経験する
営業職からマーケティング職に転職する際には、個人レベルでマーケティングを経験することも重要になってきます。
マーケティングと聞くと会社でしか経験できないと思ってる人も多いでしょう。
しかし、自分で商品を生み出して、それらの商品を販売するための仕組みを構築する、そしてそれらの商品が販売できたという実績を作る。
このようにすることで、個人であっても十分にマーケティングを経験することが可能です。
実際に、最近ではメルカリなどの個人間で売買できるアプリを通して、自分が作ったハンドメイド商品などを販売することも可能です。
営業からマーケティング職に転職しやすい人
営業からマーケティング職に転職しやすい人は、以下のような人です。
- コミュニケーションスキルが高い人
- 業界知識が豊富な人
- MBA所持者
コミュニケーションスキルが高い人
営業からマーケティング職に転職しやすい人の特徴の一つに、コミュニケーションスキルが高い人があげられます。
営業でもコミュニケーションスキルは重要になりますが、マーケティングにおいては更にコミュニケーションスキルが重要です。
特に、マーケティングにおいてはアンケートやインタビューをもとに、販売したいペルソナにどのようなニーズがあるのかなどを調査することがあります。
この際に、コミュニケーションスキルが高い人であれば、より詳細にペルソナを設定することができ、ペルソナをもとにしたマーケティング施策を実施しやすいです。
また、外資系企業の場合は上司が日本人以外であることも多く、社内公用語が英語であることもあります。
そのため、外資系企業のマーケティング職に転職したいと思っている人の場合は、コミュニケーションスキルだけではなく英語でコミュニケーションができる能力をつけておくと良いでしょう。
業界知識が豊富な人
営業からマーケティング職に転職しやすい人の特徴の一つに、業界知識が豊富な人が挙げられます。
マーケティングでは、売り込みたい業界の業界構造や重要人物とコネクションがある人は重宝されるでしょう。
そのため、営業の経験しかなくても特定の業界にコネクションがある人の場合は、マーケティング職として採用されることもあります。
MBA所持者
営業からマーケティングに転職しやすい人の特徴の一つに、MBAを取得している人があげられます。
一般的に、MBAを取得していることで、基本的なマーケティング知識や論理的思考、ビジネスにおける一連のフローの習得、ビジネス課題を解決するための基本的なストラテジーを持っている人と認識されます。
特に、海外の一流大学でMBAを取得している人の場合は、営業職からであってもマーケティング職に転職しやすいです。
実際に、一部の大手企業や外資系企業の中にはMBA採用枠を設けており、未経験であってもMBAを取得していることで、マーケティング職として採用される可能性があります。
まとめ
営業からマーケティングに転職するのは難しいですが、不可能ではありません。
今後、営業からマーケティングに転職したい人は、ぜひこの記事を参考にしてください。