営業職は、残業が多いというイメージを持っている人も多いのではないでしょうか?
実際に、ベルフェイスの調査によると営業職の残業時間は、一般的な職業の残業時間の2倍というデータもあります。
そこで、この記事では営業職の残業が多いと言われる理由や残業が多い営業職求人を見極める方法を紹介します。
それでは、見ていきましょう。
営業職の残業が多くなる理由
営業職の残業が多くなる理由には、以下のものがあります。
- 社外の人間とのコミュニケーションが多い
- 内勤作業ができない
- スピード感を求められる業務が多い
- 付き合いが多い
社外の人間とのコミュニケーションが多い
営業職の残業が多くなる理由の一つに、社外の人間とのコミュニケーションが多くなることが挙げられます。
特に、法人営業ではなく個人営業の場合、個人の帰宅時間に合わせて営業を行わなくてはいけません。
そのため、証券会社など個人を対象にする場合は、日中ではなく主人が帰宅した20時前後から電話をかけて、営業を始めるなんてこともあります。
このように、社外の人間とのコミュニケーションが多くなると、必然的に自分の予定ではなく相手の予定に合わせて営業していかなくてはいけないので、残業が多くなってしまうという背景もあるでしょう。
また、社外の人間とのコミュニケーションでは営業だけではなく、調整なども含まれます。
営業の主な仕事は、クライアントと自社をつなぐことです。
そのため、IT系の営業の場合クライアントの要望と自社のエンジニアができること、外部のエンジニアに協力を仰いでできることを擦り合わせなくてはいけません。
この結果、細々としたメッセージのやり取りなど残業が多くなってしまうということもあります。
内勤作業ができない
営業職の残業時間が多くなってしまう背景の一つに、内勤作業をする時間がないということも挙げられます。
営業職の場合、会社によっては内勤日と外勤日が分けられていることがあります。
これは、外勤だけをする日を設けて、その日は外回りの営業だけするということです。
このような会社の場合は、比較的営業職の環境としてはいいことが多いでしょう。
一方で、このように明確に分けられてないことも多いです。
例えば、朝の10時から夕方の17時までは外回りで飛び込みで訪問して、その後帰社してから日報やその他の報告作業などの内勤作業を行う。
このようなフローになっている会社も多いです。
このような流れになっていると、必然的に内勤作業ができる時間が帰社した17時以降になってしまい、残業になってしまう可能性も高いでしょう。
また、中には内勤作業の時間をそもそも確保しておらず、残業ありきで考えている会社も多いのが事実です。
その他にも、終業の会議が営業時間終了後の20時から始まるなんて会社もあります。
このように、会社の体質として外回りがある会社の場合は、内勤作業を残業で行うという考えがあるのも事実でしょう。
スピード感を求められる業務が多い
営業の仕事で残業が多くなってしまう背景の一つに、スピード感を求められる業務が多いことがあります。
営業の仕事は、クライアントと自社をつなぐことです。
そのため、クライアントがどうしても優位な立場になってしまうのが事実でしょう。
そして、クライアントから要望があれば、それらをスピーディーに解決できるかどうかもクライアントから信頼を得るための指標の一つになります。
そのような観点から、営業職の場合はクライアントから何か要望があればそれを自社のエンジニアや自社の内部スタッフなどに共有した上で、迅速に対応していくことが求められます。
その過程の中で、スピード感を求められる結果、残業になってでもその日のうちに作業を終わらせなくてはいけないということもあるでしょう。
また、スピード感を求められるのは営業だけではなく営業事務なども一緒です。
営業社員がスピード感をもって進めたい仕事がある場合、営業事務の人も必然的にプレゼン資料の作成やその他の調整作業などで残業を求められることがあります。
このような背景から、営業や営業事務の場合は残業時間が多くなってしまうという背景もあるでしょう。
付き合いが多い
営業職の残業が多くなってしまう背景の一つに、付き合いが多いことが挙げられます。
営業職の場合は、クライアントとの付き合いで就業時間後に飲み会に参加したり、プライベートで交流を深めることもあるでしょう。
本来ならば、このような時間も残業として給与の対象になります。
一方で、営業職の場合はこのような付き合いがあることを念頭に働いている部分もあるので、なかなか残業代を請求しにくいという背景もあるでしょう。
残業が多い営業職求人の特徴
残業が多い営業職求人の特徴は、以下の3つです。
- BtoCの商材を取り扱う
- 新規開拓営業がメイン
- 固定残業制度を導入している
BtoCの商材を取り扱う
残業が多い営業職の求人の特徴に、BtoCの商材を扱っていることがあげられます。
BtoCの場合は、営業する先が法人ではなく個人になります。
法人の場合は、多くの会社が9時から18時までの営業時間で事業を行っているので、法人営業の場合も遅くても18時には営業が終わることが多いです。
一方で、BtoC営業の場合は、個人宅に訪問するため家主が帰宅してから営業する必要があります。
そのため、18時以降に営業することも多く、20時に電話営業を開始することもあります。
このように、BtoCの商材を扱う場合は会社の都合ではなく、個人の都合に合わせなくてはいけないため、残業時間が多くなってしまうこともあるでしょう。
新規開拓営業がメイン
新規開拓営業がメインになっている営業の求人も、残業時間が多くなってしまうと言えるでしょう。
新規開拓営業の場合は、ノルマが設定されておりノルマを達成することができないとボーナスカットや、基本給がカットされてしまうことがあります。
そのような背景から、残業になってでもノルマを達成するために仕事をしている人が多いのが事実です。
また、新規開拓営業の場合獲得できた案件の数に応じて、インセンティブが入ることがあります。
そのため、インセンティブを獲得するために残業するということも多いでしょう。
固定残業制度を導入している
固定残業制度や裁量労働制を導入している営業職の場合も残業が多くなる傾向があります。
固定残業制とは、あらかじめ給料の中に残業代を含んでいる報酬形態のことです。
例えば、固定残業30時間の場合は掲載されている給料の中に、既に固定残業として30時間分の固定残業代も含まれているということになります。
しかし、固定残業の場合は、残業をしてもしなくても固定残業分の給与は補償されています。
つまり、月に30時間の固定残業がついている場合は、30時間残業をしても追加で残業代は付与されませんが、残業を30時間しなくても30時間分の残業代は固定給に含まれた形で支払われます。
一方で、この制度を導入している会社では、この制度を悪用して固定残業時間以上に残業させるにもかかわらず、追加で残業代を支払わないこともあります。
また、固定残業制度がある会社は、会社としても固定残業時間分は残業するのが当たり前という認識になっているのも事実です。
そのような背景から、固定残業制を導入している営業職の場合は、残業時間が多くなりやすい傾向にあります。
それと同様に、裁量労働制を導入している営業職も残業が多くなる傾向にあるでしょう。
裁量労働制とは、始業時間や終業時間が決まっていない職種に対して導入されている労働時間の計算方法です。
一般的には、営業職に対して裁量労働制は適用することができません。
しかし、中には営業職に裁量労働制を課している会社もあります。
このような会社の場合、残業代が出ない可能性が高いだけではなく労働環境としても非常に厳しい可能性が高いです。
そのため、募集の段階で裁量労働制などの言葉が出てきている場合は、気を付けると良いでしょう。
営業職で残業が多くても気にしない人が多い理由
営業職で残業が多くても気にしない人が多い理由は、以下の3つです。
- 外回り中に休憩できる
- 自分のペースである程度業務を進められる
- インセンティブで稼げる
外回り中に休憩できる
営業職で残業があっても気にしない人が多い理由の一つに、外回り中に休憩できることがあげられます。
営業職の場合は、内勤スタッフと違い業務を遂行しているかどうかを監視されないことも多いです。
そのため、外回り中に内勤作業や休憩ができるのも事実でしょう。
自分のペースである程度業務を進められる
営業職の場合は、自分のペースで業務を進めることが出来ます。
特に、新規開拓営業の場合は契約さえ獲得していれば、社内で問題になることも少ないです。
このような背景から、ある程度自分のペースで業務を進められると言えるでしょう。
そして、自分のペースで仕事を進められるので、契約さえ獲得できれば精神的な負担も小さいため、残業があることは気にならないという人もいます。
インセンティブで稼げる
営業職では、インセンティブで稼ぐことが可能です。
そのため、インセンティブとして十分に支給される会社の場合は、残業になってでも仕事をしたいと思っている人も多くいます。
まとめ
営業職では、業務特性上残業時間が多くなってしまうのも事実です。
しかし、営業職であっても求人の選び方のポイントさえ間違えなければ、残業が少ない営業職の求人を見つけることも出来ます。
ぜひ、自分にあった営業職の仕事を見つけてみましょう。