今よりももっと年収を上げたい、自分が頑張った分給料にしっかり反映してほしい、そう考えて営業職への転職を考える人は多いかと思います。
営業はインセンティブがつき、売上をあげた分、年収アップが期待できる職種です。
しかしその反面、営業は飛び込み営業やテレアポなどがきつく精神的にもしんどいのではないか、という点を不安に感じていてなかなか営業職への転職を躊躇している人も多いのではないでしょうか。
今回は、そんな飛び込み営業やテレアポがない、人気の反響営業について解説します。
営業における種類とは
営業の手法は大きく分類すると「飛び込み営業」、「アポイント営業」、「反響営業」の3つにわけることができます。
どのタイプの営業かで全く営業方法が異なるので、営業職の求人に応募する前に、この3つの違いをしっかり把握しておきましょう。
飛び込み営業とは
その名の通り、個人宅や企業などにアポイントなしにいきなり訪問して営業をおこなう方法です。
アポイントがないため、特に企業への飛び込み訪問は迷惑がられることが多く、どちらかというと個人向けの営業方法です。
飛び込み営業は、元手が0円ですぐ始めることができることが大きなメリットです。
飛び込み営業は断られることも多く効率は悪いですが、それでもその場で契約を得られることもあり、スピード感がある営業方法です。
アポイント営業とは
電話やメールなどで事前に商談の約束を取ってから営業をおこなう方法です。
アポイント営業は、まずアポイントを取らなければ営業をおこなうことができないため、多い時では1日に何十件、何百件と電話をかけなければいけない時も出てくるでしょう。
また、最近では企業のお問い合わせフォームなどからメールを送ってアポイントを取る手法も増えています。
電話やメールを使用したアポイント営業は、飛び込み営業と比べると数を多くこなすことができます。
電話などで断られることも多いですが、事前にアポイントが取れるため成約率も高い傾向にあります。
反響営業とは
公告やダイレクトメール、ホームページなどを見て問い合わせてきたお客様に対して営業をおこなう方法です。
反響営業が他の2つと大きく違うのは、【すでに自社の製品やサービスに興味を持って、お客様自身から行動を起こしている】点です。
飛び込み営業やアポイント営業は自社への関心が0のお客様からスタートになるため、成果につなげるためには時間をかける必要があり、また数をこなさなければいけないので非効率的です。
対して反響営業は、すでに関心を持ってアクションを起こしているお客様に営業をおこなうため、成果に結びつきやすいのが何よりも大きなメリットです。
ただし、成果につながるような反響を出すには広告・宣伝費がかかります。
また、広告や宣伝をうまくおこなわないと反響が出ないこともあるため、市場調査や広告の出し方など工夫しなければならず、宣伝やマーケティングの知識も必要になります。
反響営業への転職がおすすめの理由
コロナの影響で反響営業に切り替える企業が増加中
これまで営業のスタイルといえば、必ずアポイントを取って対面でおこなう手法が主流でした。
しかしコロナの影響でリモートワークが広がると、そのような営業ができなくなってしまいました。
そのため、反響営業に切り替える企業が増えて、反響営業の求人が増えています。
そのため採用されやすく転職したい人には狙い目となっています。
反響営業の求人は高収入が狙える!
反響営業をおこなえるのは、反響を出すための広告やCMを大々的に出せる予算を出すことができ、その広告費を十分に回収できる見込みがある企業であることが必須です。
そのため、1件あたりの単価が高い不動産業やリフォーム業、自動車業など高額な商品を取り扱う業種が多いのが反響営業を取り入れている企業の特徴です。
1件あたりの単価が高いと、営業に付与されるインセンティブも高くなり、高収入を見込むことができます。
一般的に反響営業をおこなっている業種に転職した際の年収は、500万~800万円が平均です。
全体の平均収入が430万円前後なので、平均と比較しても反響営業は高収入であることがわかります。
営業の場合、成果の件数によってインセンティブを増やすこともできるので、頑張り次第では1年目で年収1,000万円以上も十分に狙えます。
アポイントや成果が取りやすくストレスが軽減される
反響営業は、すでに商品やサービスに興味を持ってくれてアクションをおこしているお客様に営業をおこないます。
そのため営業もしやすく、アポイントや成果も取りやすいため営業職の中でも反響営業に転職したい人は多いです。
飛び込み営業やアポイント営業をおこなっている人は、断られることも多く、成約の見込みが全くない人のためにも時間を使わなければいけないためそれがストレスになりがちです。
営業職は好きだけれど断られるのがストレスになっている、今の営業手法に疑問や不信を抱いている人にも、反響営業への転職を検討することでそれらの問題が解消されることがあります。
無駄な営業を減らし効率よく営業をおこなえる
飛び込み営業やテレアポ営業は、まずアポイントを取るために多くの時間を費やすため、あまり効率的ではない営業方法とされています。
1日アポイントを取るだけに使ってしまったなんて日もあるのではないでしょうか。
反響営業は、お客様からの問い合わせがあった段階で見込み客として商談をおこなうことができます。
すでにお客様はサービスや商品について調べた上で問い合わせをしていることがほとんどです。
そのため商談もスムーズにいくことが多く大変効率的です。
また、これまでアポイントを取るために使っていた時間を営業に使えるので、1人1人のお客様にも十分な時間をかけて丁寧に接することができます。
未経験でも活躍しやすい
飛び込み営業やテレアポは、これまで自社の製品やサービスに関心のなかったお客様に対してもアプローチをするため、営業手腕や営業トークが重要になります。
未経験の場合、そのような環境に慣れるまでに時間がかかり、断られることでくじけてしまう人もいます。
反響営業の場合、CMや広告を見て自社に興味を持っているお客様の問い合わせ対応から始まります。
お客様がすでにこちらの説明を聞く体制が整っているため、未経験でも営業をしやすく成果をあげやすいので、営業経験を問わず活躍することができます。
実際に、反響営業の求人は未経験でも積極的に採用していることが多いです。
成果をあげることができるとインセンティブもつくので、仕事のやりがいも感じられます。
反響営業の募集が多い業種
不動産営業
不動産業は、売買物件、賃貸物件、リフォームなどがありますが、基本的に反響営業がほとんどです。
新しいマンションが建つと、折り込みチラシや近隣の駅の看板広告や、大規模マンションだとテレビCMを打ち出すことも。
皆さんもそういう広告に触れた経験があるでしょう。
そのような広告を見てお問い合わせをしてきた人に対応します。
また、住宅展示場に来店したお客様に対して営業をおこなうのも反響営業の1つです。
不動産営業は1件あたりの単価が高いので、頑張れば頑張った分、収入に反映されます。
不動産の営業は、基本的に土日が稼ぎ時なのでカレンダー通りには休めない点が気になる人もいるかと思います。
また、マンションや戸建ては単価が高いため、即決で成約することはまずありません。
時間をかけて丁寧に営業をおこなうことが大切です。
また、家を購入する際にファミリー層だと決定権が女性にあることも多く、女性の営業が活躍できる業種でもあります。
住宅営業は、お客様のライフプランに大きく影響します。
そのお手伝いをできるのがこの仕事の喜びです。
自動車営業
自動車の販売を個人へおこなう自動車営業も反響営業の手法を取ることが一般的です。
ディーラーの店舗に来店した人に営業をおこないます。
車は購入した後も点検や整備が必要です。
また数年経つと乗り換えが必要なので、自動車営業は1人の顧客に対して決まった営業がつき長い付き合いとなるのが特徴です。
自動車の営業は反響営業ですが、ノルマがあり社内での競争が激しい実力主義の傾向が強いです。
反響営業でも受け身ではなく、高い営業力と目標達成力が必要になります。
反響営業の求人に応募する際に注意すること
100%反響営業か、テレアポや飛び込みはないか
会社によっては反響営業と併用でテレアポや飛び込み営業をさせることもあります。
テレアポや飛び込み営業を希望しない場合は求人情報をしっかり見て「完全反響営業」「100%反響営業」と書かれているかどうか確認しましょう。
どんなサービスや商品を扱うのか事前に確認する
求人広告を見て応募する場合、反響営業の求人広告に何の営業をするか細かく書かれているところを選びましょう。
逆に高収入を強調してどんな仕事か想像できないような広告は、採用後に条件が違うことが多いので避けた方が無難です。
ノルマやインセンティブの有無、基本給をチェック
反響営業にはノルマを課しているところとそうでないところがあります。
また、インセンティブの有無も確認しましょう。
インセンティブがある場合、基本給がいくらかも応募前にチェックしてください。
営業をおこなっていても売上が全く取れないこともあります。
インセンティブに頼りすぎていて基本給が少ないと、売上が少ない月の給料が低くなってしまいます。
年収例やみなし給与ではなく、基本給がいくらかが大切です。
まとめ 今後も反響営業の求人は増加傾向に
反響営業の仕事内容やメリットなどをご紹介しました。
現在反響営業は不動産業や自動車業が主流ですが、コロナの影響でさまざまな企業が反響営業の手法にシフトしており、今後も反響営業の求人は増えていくことが予想されます。
ストレスも少なく、効率的に営業がおこなえる反響営業に興味を持った方は、ぜひ転職の選択肢に加えてみてください。