電気主任技術者の合格に必要なテキスト・参考書の選び方、使い方を簡潔にまとめています。転職や資格保有を検討している方は是非お読みください。
電気に関わる仕事をしていたり、電気業界への転職を考えている方でしたら聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?「昇給アップや転職のために免状を取りたいけど、どうしたらいいの?」「実際どんなテキストで勉強すればいいの?」そう思って、「電気主任技術者」「第三種電気主任技術者 勉強方法」などといったワードで、ネット検索している方もいらっしゃると思います。
この記事では、電気主任技術者試験の難易度やテキスト・参考書の選び方、そのテキストの使い方などを簡単にご紹介いたします!
第三種電気主任技術者の資格とは?
電気主任技術者は「事業用電気工作物の工事、維持及び運用の監督責任者」です。電気主任技術者は「第一種」「第二種」「第三種」に分かれており、取り扱える電圧が異なります。第一種はすべての事業用電気工作物を取り扱えるのに対して、第二種は電圧が17万ボルト未満、第三種は5万ボルト未満となっています。
電気設備を設けている事業主は、工事・保守や運用などの保安の監督者として、電気主任技術者を選任しなければならないことが法令で義務付けられています。工場やホテル、大学、商業施設など、電気を使っている施設では必要な資格になります。そのため昇給などの期待もできるほか、就職先は多岐にわたるため非常に汎用性が高い資格と言えます。
今回は第三種電気主任技術者試験(略称:電験三種)について解説していきたいと思います。
電験三種の合格率は9~12%と大変難易度の高い資格となっています。
勉強時間・勉強期間、合格の目安
勉強時間や勉強期間は人によって違うので一概には言えませんが、最低でも1000時間と言われています。毎日勉強すると仮定しても、一日約3時間勉強しなければならない計算になります。なかなか厳しいように感じると思いますが、電験三種には科目合格という制度があります。4科目あるうち、一部科目が合格点を上回っていれば、その科目は科目合格となり、翌々年までは申請により科目免除されます。また、2022年度から電験三種は年1回から2回に変更になります。そのため計画的に勉強していけば、合格できる資格となっています。
ここでは勉強時間の目安を提示しましたが、正直言うとあまり意味がありません(笑) 最初に言った通り、人によって勉強時間も理解力が違います。そのため、勉強時間より理解度を参考にした方がいいと思います。後ほど勉強方法を紹介するのですが、その勉強方法で過去問を8~9割(できれば9割が望ましい)解ける状態になると合格の目安になるかと思います。また実際にはこれだけでは不十分なので、テキスト・参考書を8~9割理解できれば、合格の確率はより上がると思います。
テキスト・参考書、過去問の選び方や注意点
さきほど、電験三種の難易度の高さを説明させていただきました。そのため合格するためにはテキスト・参考書、過去問の選び方や使い方、勉強計画が非常に大事になってきます。ここではテキスト・参考書の選び方や注意点をまとめていきます。
レビューは必ず確認しよう!
レビューは必ず確認をするようにしてください。レビューは電験三種を受けた、もしくは受けようとした言わば先輩が書いたものになります。そのため、これから勉強する方にとっては非常に大切な情報となりますので、レビューを参考にして自分にあったテキスト選びをしてください。
図やイラストが書いてあるテキストを選ぼう!
自分にあったテキストが分からない方もいると思います。そういった方におすすめなのは図やイラストが書いてあるテキストになります。テキストによっては文字しか書いていないものがあります。しっかりと基礎を理解している状態ではそういうテキストでも問題ないのですが、これから勉強を始めようとする方はわかりやすい図やイラストが書いてあるテキストになります。
最新版を買おう!
先輩やメルカリなどから中古の本をもらったり買ったりする方もいるかと思いますが、その場合はテキストがちゃんと最新版か、もしくは現在の出題範囲に適応しているかを必ず確認するようにしてください。出題範囲は変更になる場合があります。そのため、中古の本で勉強したりすると、いざ試験や過去問を解こうとしたときに全くわからないという状態になってしまいます。
おすすめのテキスト・参考書をご紹介!
続いて、おすすめのテキスト・参考書を紹介したいと思います。ここでは2種類を紹介したいと思います。
① みんなが欲しかった!シリーズ
こちらはTAC社が出版している「みんなが欲しかった!シリーズ」になります。「基礎数学はちょっと自信がないな」「勉強時間があまり取れない」と思っている方におすすめのテキストになります。フルカラーで図やイラストも書いてあるので非常にわかりやすいものとなっております。また、問題集も付いているのでより一層理解を深めることができます。
テキストURL(https://bookstore.tac-school.co.jp/book/detail/062290/)
② 完全マスターシリーズ
こちらはオーム社が出版している「完全マスターシリーズ」になります。こちらは先ほど紹介した「みんなが欲しかった!シリーズ」よりは難しく書かれています。そのため「基礎数学はある程度理解しているな」「勉強時間はある程度確保できそうだな」と思っている方におすすめのテキストになっております。完全マスターと謳っているだけあって、このテキストを理解すれば合格はより確実なものになると思います。「みんなが欲しかった!シリーズ」を一通りしてから、時間があれば「完全マスターシリーズ」をするというやり方もおすすめになります。
テキストURL(https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274223426/)
(https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274223600/)
(https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274223617/)
(https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274223419/)
テキスト・参考書、過去問の使い方
続いてテキストや過去問の使い方をご紹介したいと思います。「参考書や過去問を実際に買ってみたけど、勉強方法がわからない」という方は一度試してみてください。人によって勉強方法はあると思うので、合わないと思う方は今から紹介する方法を無理に参考にする必要はありません。
まずはテキスト・参考書を一通り読む(過去問を先にしない)
まずはテキスト・参考書を一通り読むことをおすすめします。先に過去問をした方がいいと言われる方もいますが、あまりおすすめできません。もちろん過去問を解くことは非常に大事なのですが、最初から解こうと挑んでも全くわからずに答えや解説を見るだけになってしまいます。しかし、基礎がしっかりしていないとその解説を読んでも全くわかりません。そんな勉強方法ではモチベーションは下がる一方なので、先にテキスト・参考書を読むことで基礎知識をある程度つけておく方がいいと思います。
また、過去問だけを中心に勉強をしてしまうとどうしても理解度が低いです。過去問と同じ問題が出てくる資格で、とりあえず資格だけ取れればいいというときはそういう勉強方法でいいと思いますが、電験三種はそこまでうまくいきません。過去問に出てきていない問題が出てきても対応できるようにテキスト・参考書は読むようにしておいた方が合格に一歩近づくと思います。
一度読んでから過去問を解いてみると、正解はできなくても解説を読むと、「テキストになんか書いていたなー」と感じることができます。少しでも理解できていることを実感することで、モチベーションを維持・向上ができます。電験三種は「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目あるので、全部一通り読むのは大変だと思うので、どれか一つの科目、もしくは一つのチャプターを読んでからでもいいので、読んだところの過去問を解いて理解を少しずつ深めてください。
過去問を2~3周する!
ある程度テキストを理解しながら過去問を解いた後は、過去問を2~3周してみてください。最初の1周目は1回分を一気に解く必要はないので、解きながらわからなかったところなどをテキストで見直すという流れで大丈夫です。
2~3周目ぐらいからはとりあえずでもいいので、実際の試験時間を意識して、時間オーバーしてもいいので一通り解いてみてください。そうすることで大体の時間感覚も養うこともできます。2~3周してある程度わかるようになったら次の段階に進んでいいと思います。もし不安が残るようでしたら、また追加で1~3周してからの方がいいかもしれません。
テキスト・参考書を2~3周する!
過去問をある程度解けるようになれば、本番でもある程度は解けるとは思いますが、それだけでは合格の可能性はそこまで高くありません。そのため、より合格を確実にするためにはテキスト・参考書を2~3周することをおすすめします。電験三種は細かいところまで出ることがありますので、過去問には出てきていない問題も出ます。そういう問題に対してはテキストや参考書で得た知識で解くしかありません。テキストを読むだけでもいいので何周もすることがおすすめです。
まとめ
今回は電験三種のテキスト・参考書の選び方、使い方について簡単にご説明させていただきました。電験三種は難しい資格にはなりますが、2022年度から年2回の開催になりましたので、科目合格もうまく活用して合格を目指してください。勉強の流れとしては最初に参考書を読んでそれから過去問を解くのがおすすめになります。それから過去問を2~3周をして、最後にテキスト・参考書を2~3周することで合格する確率を大きく上げられると思います。最後にはなりますが、この記事で読んだ情報が、是非あなたのお役に立てることを祈っています。
コメントを残す