営業マンとコンサルタントは、お客様と近い位置で仕事をして、お客様が困っていることやお客様のニーズをもとに自社ができること、自社がお客様に対してどのようなメリットを与えられるのかをお客様に提示していくという面から比較的近い職業と言えるでしょう。
そこで、この記事では営業マンからコンサルタントに転職したいと思っている人に向けて、営業マンからコンサルタントにはそもそも転職することができるのか、また営業マンからコンサルタントに転職する際にはどのようなことに気をつければいいのかについて詳しく紹介していきます。
それではみていきましょう。
営業マンからコンサルタントへの転職は可能
結論から言うと営業マンからコンサルタントに転職することは可能です。
実際に、外資系コンサルティング企業の中にはもともと証券会社でリテール営業を行っていた人やWeb系の会社でソフトウェア営業を行っていたという人も多いです。
このような背景から営業マンであってもコンサルタントに転職することは十分可能と言えるでしょう。
一方で、営業マンとコンサルタントでは行なっている業務が違うのも事実です。
営業マンの場合は、お客様のニーズを聞き出した上で自社ができることを提案していくまでが仕事になります。
コンサルタントの場合は、お客様との接点を確保した上でお客様に対して自社が関わるバリューを明確にした上で、自分が積極的に動いてお客様に対してバリューを示していかなくてはなりません。
このような背景からコンサルタントの場合は営業マンよりも、よりお客様と関わる範囲が深く、かつお客様に対してバリューを示すことができないとコンサルタントとしての評価が低くなってしまうというのが大きな違いです。
営業マンからコンサルタントに転職する際のポイント
営業マンからコンサルタントに転職する際のポイントは、以下の3つです。
- 営業戦略を重点的にアピールする
- ポテンシャルをアピールする
- 領域を明確にする
営業戦略を重点的にアピールする
営業マンからコンサルタントに転職する際には、営業戦略として自分がどのようなことを過去にしてきたかを重点的に話すと良いでしょう。
営業マンとコンサルタントでは行なっている業務が違うだけではなく、営業マンとコンサルタントで求められるものが違います。
営業マンの場合は、お客様に気に入られてお客様に対して信頼感を与えられるような人物が求められています。
一方で、コンサルタントの場合はお客様に対して信頼感を与えるだけではなく、実際に結果を出さなくてはいけないというその先のフェイズまで求められています。
このような背景から、営業マンの人が転職コンサルタントに転職する際には過去にどのくらい成果を上げてきたかではなく、どのようにして成果をあげたかの部分が重要になるでしょう。
もちろん、過去にどのくらい成果を上げてきたかを重点的に話すことも重要ですが、コンサルタントの場合は成果を上げることだけではなく、その成果に対してどのようなアプローチをしていたのかも仕事では評価されます。
そのため、コンサルタントに転職する際には過去に営業でどのくらいの成績を上げてきたかだけではなく、その成績を上げるためにはどのようなことをしてきたのか、また成果を出すためにどのようなPDCAを回してきたのかについて重点的に話すと良いでしょう。
ポテンシャルをアピールする
営業マンからコンサルタントに転職する際にはポテンシャルをアピールするのがいいでしょう。
営業マンからコンサルタントに転職する際には、基本的には異業種に転職する形になるので第二新卒という形になることがほとんどです。
そのため、営業マンとしていくら成績を出すことができていても、それらの成果がそのままコンサルタントとしての評価に結びつくということは少ないです。
そのような背景から、営業マンからコンサルタントに転職する際にはポテンシャルをアピールして、自分がどのくらいコンサルタントとしてポテンシャルがあるのか、またコンサルタントとしてどのくらい活躍見込みがあるのかを伝えるといいでしょう。
領域を明確にする
営業マンからコンサルタントに転職する際にはどの分野でのコンサルティングを行っていきたいのかを明確にするといいでしょう。
コンサルタントと一言に言っても人事コンサルタントや戦略コンサルタント、経営コンサルタント、マーケティングコンサルタントなど様々な分野のコンサルタントが考えられます。
総合系コンサルティング企業の場合は人事コンサルから戦略コンサルまで幅広いコンサルを行っているので、自分がどの分野で活躍していきたいのかが明確でないと採用されにくくなってしまいます。
営業マンからコンサルタントに転職する際には、どのような商材を扱ってきたのかでコンサルタントとして採用されやすい領域は変わってきます。
例えば、法人営業としてソフトウェアの営業を行ってきた場合、ソフトウェア関連企業の経営コンサルタントや通信系企業のコンサルティングを行う戦略コンサルタントとして採用される可能性が高くなるでしょう。
営業マンからコンサルタントへの転職は若い方が有利
営業マンからコンサルタントに転職する際には若い方が有利になることがほとんどです。
営業マンからコンサルタントへの転職では、基本的に営業マンとしての実績が評価されるのではなく、その人のポテンシャルを評価してコンサルタントとして採用されるということがほとんどです。
そのような背景から年齢が高い人ではなく、年齢が若い人の方が採用される可能性が高くなります。
営業マンからコンサルタントに転職したいと思っている場合は、遅くても20代後半までには転職するのがいいでしょう。
ただし、営業マンとして成果を出していて、かつ役職としても上位層である場合は、コンサルタントとしてマネージャークラスで採用される可能性も十分ありえます。
これは、コンサルタントでも上位になると自分で案件を獲得することが求められるためです。
一方で、これらのルートで採用されるのはごく一部のエリートだけであるというのも事実なので、営業マンからコンサルタントに転職したいと思っている場合はなるべく若いうちに転職するのが良いと言えるでしょう。
また、第二新卒を積極的に採用している外資系の総合コンサルティングファームの場合は、25歳未満だと第二新卒という形で過去の経験などを一切問われることなく採用面接に進める可能性もあります。
このような背景から、若いうちであれば第二新卒の枠と経験者枠の二つの枠で選考に進める可能性もあるので有利になりやすいでしょう。
営業マンからコンサルタントへの転職理由とは?
営業マンの人がコンサルタントに転職する主な理由は、より上流工程でお客様と関わりたいという希望があるためです。
営業マンの場合は、営業マンとしてお客様と対峙することはありますが、お客様に対して実際に提案するものは社内の他の部署が行うことがほとんどです。
そのため、営業マンは基本的にはお客様を開拓してお客様とのコミュニケーションを保っていくのがメインの仕事になるでしょう。
一方で、コンサルタントの場合はお客様を開拓した上で、それらのお客様に対して自分が積極的に動いた上で、お客様が満足するような成果を上げることが求められます。
このような背景からコンサルタントの場合は営業だけではなく、営業の後のコンサルタントやその後のアフターフォローなど含めて幅広く関わることができ、また営業と比べて上流工程を担当できる可能性も高くなります。
営業からコンサルタントに転職しやすい人とは?
営業からコンサルタントに転職しやすい人は、以下のような人です。
- 学習意欲が高い人
- 目的を明確に持っている人
- 学歴が高い人
学習意欲が高い人
営業からコンサルタントに転職しやすい人の特徴に学習意欲が高い人が挙げられます。
コンサルタントの場合はお客様に対してバリューを発揮しなくてはいけないという面から、お客様が知らない情報を積極的に自分から収集した上でお客様に提案していく能力も重要です。
このような背景から学習意欲が高い人でないとコンサルタントとしてそもそも成功するのが難しいです。
また、公認会計士や弁護士などの資格、それ以外にも英語系の資格を持っていることでアサインされるプロジェクトの幅が広くなります。
コンサルタントは、基本的にプロジェクト単位でアサインされることがほとんどなので、数多くの資格や経験を持っていることでアサインされるプロジェクトが多くなり、結果的に成果も上げやすくなると言えるでしょう。
目的を明確に持っている人
営業からコンサルタントに転職しやすい人の特徴の一つに目的を明確に持っている人が挙げられます。
コンサルタントの場合は営業とは違い、成果を出すことができればそれだけで評価されるのではなく、成果に対してどのように動いたか、また成果を出すためにどのようなことをしてきたかの部分も評価されることが多いです。
そのため、目的を自分で定めた上でその目的に対して努力ができることを示せると転職しやすいでしょう。
学歴が高い人
営業からコンサルタントに転職しやすい人の特徴に、学歴が高い人が挙げられます。
学歴が高い人の方がコンサルタントに向いている理由は、論理的思考が優れているからです。
コンサルタントの場合はお客様を説得するために論理的に、かつ言語化してお客様に伝える必要があります。
このような背景から論理的思考に優れていてかつ言語化能力も高い高学歴の人の方がコンサルタントには向いているでしょう。
まとめ
営業からコンサルタントに転職することは十分可能なので、コンサルタントへの転職を希望している場合は、若いうちに実行するといいでしょう。