ゼネコンの営業職に転職するには?きついと言われる理由や向いている人も紹介

ゼネコンの営業職に転職したいと思っている人に向けて、この記事ではゼネコンの営業職に転職する方法やゼネコンの営業職がきついと言われる理由について詳しく紹介していきます。

ゼネコンの営業職は、BtoCの営業職とは違い基本的には法人営業になり、また一回あたりの契約単価も高くなるのが特徴です。

そして、ゼネコン営業職の場合は自分が中心となって建築物の建設に携わることができるという背景から、現場で建設に携わるのではなくもっと上流の部分で建設に携わりたいと思っている人にも人気の職業です。

それではみていきましょう。 

ゼネコンの営業職の業務内容とは?

ゼネコンの営業職は、クライアントに対して自社のゼネコンを使って建築物を建設してもらうように交渉するのがメインの仕事です。

建築業界ではクライアントが公的機関と民間企業の二つに分かれます。

公的機関の場合は、今までの関係性から仕事を受注できるということはほとんどなく、基本的にはコンペという形で、複数のゼネコンが参加して公的機関が定義しているプレゼン用件を元にプレゼンしていくという形がメインです。

そのため、公的機関に営業をする場合はコンペで優勝できるようなプレゼン力や相手の意思決定者の情報収集、他社の情報収集ができる能力も必要になってきます。

一方で、民間企業に対して営業をしていく場合は、コンペではなくすでに関係のあるゼネコンに発注をすることも多いです。

そのような背景からルート営業に近いとも言えるでしょう。

また、ゼネコンの営業職は営業だけをするのではなく建築すべてのプロジェクトマネジメントをすることもあります。

そのため、ゼネコンの営業職はクライアントとの関係性を構築していく部分だけではなく、実際にクライアントが定義した要件をもとに建築物を設計して、その過程の中できちんとプロジェクトが進んでいるかを管理するのも仕事の一つになります。

この過程の中でクライアントとのコミュニケーションが発生することや現場社員とのコミュニケーションが発生すること、外注会社とのコミュニケーションが発生することもあります。

そのため、ゼネコンの営業職の場合はただ営業ができるだけではなく、営業をして獲得した案件を最後まで見届けることも重要になると言えるでしょう。 

ゼネコンの営業職がきついと言われる理由は?

ゼネコンの営業職がきついと言われる理由は、以下の5つです。

  1. クライアントの意向に沿って働く必要がある
  2. 残業が多い会社の割合が高い
  3. ノルマが設定されている
  4. 営業からマネジメントまで行う必要がある
  5. 接待などの業務外の付き合いが多い

クライアントの意向に沿って働く必要がある

ゼネコンの営業職がきついと言われる理由の一つにクライアントの意向に沿って働く必要があることが挙げられるでしょう。

ゼネコンの営業職は基本的にクライアントからの要件をもとに自社で建築が可能か、またそれに伴う法律的な部分などを確認する必要があります。

特に、クライアントは建築に対してほとんど知識がない人が多い一方で、お金を出すので自社の要望をふんだんに反映した建築物にしたいというニーズがあります。

しかし、それらの要望を技術的な問題から叶えられないこともあり、それだけではなく法律の観点から実現できないことも多いです。

そのため、営業職はクライアントの意向は聞きつつも、できることとできないことを明確にして、クライアントとの関係を崩さないままマネジメントしていくことも重要になります。

残業が多い会社の割合が高い

ゼネコンの営業職がきついと言われる理由の一つに残業が多い会社が多いことも挙げられるでしょう。

ゼネコン業界では、基本的に残業が多く新卒社員であっても月に60時間以上残業する可能性があります。

これは、建築業界で現場監督のように現場に出ている社員の場合は、現場のスケジュールに合わせて働くという背景から1日の労働時間が8時間を大幅に超えることがあるためです。

そして、ゼネコンではこのような社員が大半なので会社としても残業を悪としていないことが多いです。

そのため、大手の5大ゼネコンであっても残業が発生するのは日常茶飯時です。

ただし、ゼネコンの場合は残業が発生したら残業代がしっかり支払われるのも特徴になります。

そのような背景からゼネコンの場合は、残業が多い会社が多くその分労働時間が長くなりますが、それに応じて給料も高くなるのが特徴と言えるでしょう。

そのため、残業が多いこと自体も辛いと思う人は多いですが、給料面から見ると残業があることで生活が潤っているのも事実なので、「残業が多い=仕事が辛い」と感じていない人が多いのもゼネコンの特徴です。

ノルマが設定されている

ゼネコンの営業職がきついと言われる理由の一つにノルマが設定されていることも挙げられるでしょう。

特に、中小のゼネコンの場合は懇意にしているクライアント企業が少ないことから、新規開拓でノルマが設定されていることが多いです。

そして、新規開拓や新たなクライアントを獲得することができないと会社にいづらくなってしまう雰囲気が出る可能性も十分にあります。

一方で、大手のゼネコンの場合はすでに懇意にしているクライアントがいることや、クライアントから受注できる一件あたりの単価が大きいことから、そこまでノルマの意識が強くないことも多いです。

また、ゼネコンの場合すでに関係のあるクライアントに対して営業を行っていくルート営業職と新規開拓をメインに行なっていく営業職の二つに分かれます。

ただし、後者の場合であっても飛び込みで営業を行っていくのではなく、コンペに参加してコンペに勝てるような戦略を練って営業していくというのがメインです。

そのため、ノルマが設定されているとは言っても飛び込みで営業をしていくということはそこまで多くないと言えるでしょう。

営業からマネジメントまで行う必要がある

ゼネコンの営業職が辛いと言われる理由の一つに営業からマネジメントまで行う必要があることも挙げられるでしょう。

ゼネコンの営業職の場合はクライアントを獲得してクライアントに対して提案をしていく営業活動だけではなく、営業活動で獲得できた案件が最後までスムーズに届けられるようなマネジメント業務もしなくてはいけません。

マネジメント業務では、設計要件の確認を自社の設計部に依頼したりと建築に関する情報を自社の法務部と連携したうえで法律的な観点から明確にしていくなどの裏方的な業務もあります。

そして、これらの情報をクライアントと向き合ってクライアントに渡すのが営業職の仕事です。

つまり、営業職の場合は営業だけで終わるのではなく継続してクライアントとの窓口になり、クライアントと一番近い位置に常にいることが必要になります。

このような背景からゼネコンの営業職の場合、営業だけ行えばいいのではなくその後のフォローなども必要になってきて、結果的に業務量が多くなってしまいます。

ただし、大手の会社の場合は営業職とプロジェクトマネージャーが明確に分かれていることも多く、営業職は営業だけを行いプロジェクトが始動したら、プロジェクトマネージャーが先頭に立つこともあります。

接待などの業務外の付き合いが多い

ゼネコンの営業職が辛いと言われる理由の一つに接待などの業務外の付き合いが多いことも挙げられるでしょう。

ゼネコンの営業職は、クライアントとの関係値を構築していくために飲み会やゴルフコンペなどを開催することもあります。

その他にも、自社が使っている建設会社との関係値を維持するためにゼネコン側が接待を行うこともあります。

そのため、業務外での労働が多くなってしまいがちです。

ゼネコンの営業職に転職するのは難しい?

結論から言うとゼネコンの営業職に転職するのは難しいと言えるでしょう。

ゼネコンの場合は、中途採用で必要な人員を確保していくのではなく、新卒採用で必要な人員を確保していくという業界の流れがあります。

そのため、基本的にゼネコンの営業職として勤務している人は生え抜き社員であることがほとんどです。

特に、大手ではこの傾向が強く、5大ゼネコンの場合は新卒採用で数百人単位で人材を採用するので、中途採用はしないことが多く、中途採用をしても募集人員は少なくなっています。

また、営業職の場合は専門的な知識などがそこまで必要ない分野でもあるので、外部から人を採用するのではなく、自社の人員を配置転換させて営業職に就かせることが多いです。

一方で、専門知識が必要になるマーケティングや法務部などは新卒入社の社員だけではなく、外部からの中途社員が活躍している場合もあります。

また、中小のゼネコンの場合、営業職を新卒から育て上げる体力がないこともあるので、過去にゼネコンの営業職として働いていた人であれば、転職して働くこともできるでしょう。

ただし、ゼネコン営業未経験の場合はゼネコンの営業職として転職するのは非常に難しいと言えます。

ゼネコンの営業職に転職するのが向いている人

ゼネコンの営業職にはコミュニケーション能力が高く、体育会系のノリについて行ける人が向いていると言えるでしょう。

ゼネコンの営業職では、クライアントとのコミュニケーションだけではなく、現場で実際に働いている協力会社の社員とのコミュニケーションや建築現場周辺の住民とのコミュニケーションなどが発生する可能性が高いです。

そのような背景からコミュニケーション能力が高く、かつ信頼感を与えられるようなコミュニケーションを取れる人に向いています。 

まとめ

ゼネコンの営業職は、コミュニケーション能力が重要になるので、コミュニケーションに自信がある人には向いているでしょう。