コールセンターは営業経験が必要?コツやきつさを紹介

営業経験がない人でもコールセンターの仕事はこなせるのか、また営業経験がある人はどのように活かせるのかを見ていきましょう。

コールセンター業務は営業経験が必要?

コールセンター業務を上手くこなすには、営業経験が必要なのでしょうか?

結論としては、営業経験は必ずしも必要というわけではありません。

実際に営業経験やコールセンター業務が未経験でも、研修をクリアして優秀なコールセンタースタッフとして活躍している人はたくさんいます。

コールセンター業務にはスプリクト(台本のようなもの)が用意されており、書かれてあることに沿って喋れば、営業力やトーク力に自信がなくても大丈夫です。

例えば小学生の子どもがいる家庭へ、教材や家庭教師の派遣などを勧めるコールセンター業務があったとします。

そのケースで言えば、押し売りにならず無理のない営業で商品をお客様へ勧められるようにできたスプリクトが用意されているのです。

もちろん、そのスクリプトを読む練習も事前に行いますし、電話先のお客様に商品の購入を断られたり、思いがけない質問攻めにあったりといったこともあるでしょう。

コールセンターでは、そういったお客様の反応にケースバイケースで対応できるよう「折り返しのトーク」という一種のセリフのようなものもあらかじめ用意されています。

したがって、営業経験・コールセンター業務共に未経験だとしても、イレギュラーな出来事に対する臨機応変な対応が苦手であってもさほど心配はありません。

先輩についてもらっての研修とスクリプトに慣れるほど、コールセンタースタッフとしての仕事もスムーズにこなしていけるでしょう。

ただし、中には営業力を必要とするコールセンター業務も存在します。ここからはコールセンター業務の主な内容と共に、営業力を求められる仕事内容についても見ていきましょう。

主な2つのコールセンター業務

コールセンター業務は、大きく分けてインバウンド業務(受信型のもの)と、アウトバウンド業務(発信型のもの)があります。どちらもスクリプトをもとに行いますが、業務内容は大きな違いがあるのが特徴です。双方をよく理解しておきましょう。

インバウンド業務

コールセンターでのインバウンド業務とは、簡単に言えば「お客様からかかってきた電話に対応する」ものを指します。具体例を挙げると、以下の通りです。

  • カスタマーサポート

カスタマーサポートでは、お客様からの商品・サービスに対するクレームや要望に対する対処や、サービスや内容および商品取り扱いの説明などを行います。

不明点に対するお問い合わせもありますが、多くは商品の不備や故障、要望や不満などサービスや商品に満足できていない等の問い合わせです。

お客様はイライラしていたり、感情的になって声を荒げたりすることも少なくありません。そのため、お客様の思いをしっかりと傾聴することを含めて、相手に寄り添う対応が要求されます。

  • テクニカルサポート

お客様が購入した(または使用している)商品や利用中のサービスについて、操作方法を指導したり利用法を案内するインバウンド業務をテクニカルサポートと言います。

取り扱う商品は、パソコンや携帯電話、カーナビやアプリ、プリンタなど多種多様です。

多くの場合「説明書を読んだが理解できない」「パソコンの操作方法が分からない」といったものとなるため、電話越しでも相手に分かりやすく説明する技術を求められます。

したがって、自分自身も対象の電子機器などの操作方法をしっかりと理解できていなければなりません。

  • 各種受付業務

コールセンターの受付業務では、商品の購入やサロン・クリニックなどの予約、サービスの契約やキャンペーンの申し込みなどの受付も行います。

お客様情報(氏名・電話番号・来店時間や希望メニューなど)などを聞き取り、タブレットやパソコンにデータを入力していくものです。

簡単な入力操作なので、作業自体は初心者でもほぼ問題ないでしょう。

だからといって、個人情報や申込内容、購入数や商品名は決して間違ってはいけないので、操作を慎重にしなければなりません。

同時に、しっかりと確認をする癖をつけることも大切です。

アウトバウンド業務

コールセンターでのアウトバウンド業務とは、コールセンターからお客様へ電話をかける「発信型」の仕事です。具体例を挙げるので、参考にしてください。

  • 商品やサービスの営業

社内であらかじめ用意されている顧客リストを見ながら一件ずつ電話をかけて、商品やサービスの案内をします。

例えば、電話回線の契約や乗り換えを提案したり、銀行のキャッシュカードサービスなどを案内したりなどお客様に働きかけて、申し込みをおすすめするのが仕事です。

  • アンケートなどの調査

顧客リストから電話をかけて、お客様に口頭でアンケートを取るアウトバウンド業務です。質問に答えてもらい、結果をもとにデータを作成します。

例えば、世論調査での個別アンケートや、自社で購入いただいた商品の使い心地、「現在利用中の電気製品がどこのメーカーか?」といった調査などです。

  • 未払い料金の督促

料金の支払いが滞っているお客様へ電話をかけ、支払いを促します。例えばクレジットカードや携帯電話の料金未払いなどが発覚した場合、電話で支払いを速やかにお願いする旨を伝える仕事です。

営業に関わるコールセンター業務

ここでは、営業に関わるコールセンター業務を紹介します。該当する「テレフォンオペレーター」「テレフォンアポインター」「テレマーケティング」を見ていきましょう。

テレフォンオペレーター

テレフォンオペレーターとは、コールセンタースタッフを指し、お客様からの電話を受けて対応する「インバウンド業務」ならびにお客様へコールセンターから電話をかける「アウトバウンド業務」を行います。

テレフォンオペレーターの場合、アウトバウンド業務で商品やサービスの案内をする仕事が営業に関わるコールセンター業務に該当します。

テレフォンアポインター

通称「テレアポ」とも言い、個人や企業を対象に自社の商品やサービスの営業電話をかけ、直接訪問等のアポイントをとることが主な仕事です。新規顧客の獲得が目的で、ノルマを課せられることもあります。

テレマーケティング

テレマーケティングとは、自社の顧客や見込み客へ電話やファックスなどの通信機器を活用したマーケティング方法を指し、テレアポインターとは区別して使われます。

以前は電話帳を見ながら営業電話という意味合いが強かったのですが、現在は社内のコンピューターなどで管理・蓄積された顧客情報のデータを利用することがほとんどです。

コールセンター営業の3つのコツ

コールセンターで営業が必要な場合は、次に紹介する3つのコツを心得た置きましょう。トラブルの回避や目標達成のためにぜひ活用してください。

営業感を出さない

あまりにも営業感を出し過ぎると、「何かを買わされるのではないか」とお客様を警戒させてしまいます。

落ち着いたトーンで要点を簡潔に伝え、お客様の困りごとや要望などはないか寄り添うなど、セールス感を連想させない言葉使いで信頼を得ることがまずは大切です。

成功しない方が高いことを意識する

コールセンター営業は成功しないことが圧倒的に多く、数十件かけた電話で10件にも満たない成約なんてザラです。

したがって、極端な話ですが「100件かけて数件契約が取れればラッキー」と思うぐらいの気持ちでいましょう。

営業先に合わせて架電時間を変える

電話口の社員に断られ、なかなか担当者に繋がらないケースも少なくありません。その場合は、営業先に合わせて架電時間を変えると良いでしょう。

例えば担当者が不在だと断られた場合は、「お戻りは何時頃になりますか?」と尋ねて在籍時間をリサーチしましょう。

また、忙しい時間帯に架電をすると相手を怒らせてしまう可能性があります。例えばパン屋だったら製造時間の午前中はNG(午後になると落ち着く)、飲食店はお昼時が忙しいので、休憩時間に入る15時~17時頃を狙うなど色々調査してみることも大切です。

コールセンター営業がきついと言われる3つの理由

コールセンターの営業は精神的にきついという話を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?その理由を3つに分けて紹介していきます。

営業先から罵倒されることがある

正直に言ってしまえば、営業先から電話口で罵倒されることなど日常茶飯事です(コールセンターへ、「しつこい」などとクレームの電話が来ることもあります)。

罵倒までされなくても、話の途中でガチャ切りされるのも当たり前だと考えてよいでしょう。これらのことがつらくて、この仕事を離れる人はたくさん居ます。

ストレスをどこかで発散したり、「この仕事はそういうもの」と割り切ったりと、自分なりの対処法を持っておくことをおすすめします。

実際にコールセンター営業で働いている人は、次のような方法で乗り切っているそうです。

  • 周りのスタッフに愚痴って忘れる
  • 「相手が怒っているのは営業電話であり、私の人間性を否定されたわけではない」と考える
  • 用件だけを喋るロボットになったつもりで業務をこなす

成果につながらないことが多い

コールセンター営業のほとんどが、お客様から断られたりガチャ切りされたり、時に罵倒されたりするような結果ばかりです。

掛けた電話の件数に対して成約や購入につながるものは圧倒的に少なく、成果につながらないことも、つらいところと言えます。

業務が代わり映えしない

コールセンター営業の業務は、ほとんど変わり映えしないことも特徴です。電話を受ける(またはかける)、データ入力のためのパソコン作業ぐらいです。

座り仕事での単調作業を苦痛に感じる人にとっては、辛い仕事だといえるでしょう。

まとめ

コールセンター営業の仕事は、研修やスクリプトが用意されているので、基本的には営業経験が無くてもできる仕事です。

ただ、中には営業に関係するコールセンター業務もあり、その仕事ならではの辛さもあります。

そのことを踏まえ、適性があるかどうかきちんと見極めてから応募する方がよいかもしれません。

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