カスタマーセンターの求人を見ていると、「コンタクトセンター」「カスタマーサポート」「カスタマーセンター」「コールセンター」などさまざまな呼び方を見かけます。呼び方によって仕事の内容は変わってくるのでしょうか。
カスタマーセンターって何？
以前はお客様からのお問い合わせは電話のみだったので、コールセンターという名称がほとんどでした。しかし、ここ数年電話だけではなくメールやチャット、SNSでお問い合わせを受け付けるところも増えて、コール＝電話のイメージをなくすために「コンタクトセンター」と呼んだり、サポートすることを強調するために「カスタマーサポート」と呼んだりするようになりました。明確な定義がないため、「コールセンター」と求人に記載があっても、チャットやメールも仕事に含まれるコールセンターもあります。
カスタマーセンターやコールセンターなど呼び方によって仕事内容が異なることはなく、実は呼び方もあいまいで明確な違いはないんですね。
カスタマーセンターの仕事内容は？
「カスタマーセンター」は、カスタマー＝顧客のお問い合わせ窓口であるということが強調されている呼び方で、一般的にお客様からの電話に対応するのが仕事とされています。そのため基本的に受電専門です。また、電話だけではなくメールやチャット、SNSの対応の仕事も含まれます。ここでは、「カスタマーセンター＝受電窓口」として進めていきます。
カスタマーセンターの仕事は電話だけではなくチャットやメールの対応も必須に
ここ数年、企業は企業サービスの向上のため、お客様からのお問い合わせを電話だけではなくチャットやメールで24時間受け付けるところが増えています。そのため、カスタマーセンターの仕事も、電話対応だけではなく、メールやチャット対応も仕事に含まれるようになりました。そのため、電話マナーだけではなくメールの正しい書き方、ビジネスチャットマナーなどを身につける必要があります。
ただ、1人のオペレーターが電話対応、メール対応、チャット対応をするのはとてもハードです。そのため、メール対応専門のカスタマーセンター、チャット対応専門のカスタマーセンターも増えており、電話が苦手な人もカスタマーセンターの仕事に携わることができるようになりました。
カスタマーセンターの仕事は問題を解決すること
カスタマーセンターは、お客様からさまざまなお問い合わせが入ってきます。
カスタマーセンターによって異なりますが、主なお問い合わせは、
- 商品やサービスについての問い合わせ
- 住所など登録内容の変更手続き
- 商品の操作方法の案内
- 注文の受付や発送、到着後のアフターフォロー
- ご意見やクレームへの対応
などです。
カスタマーセンターの1番の仕事はお客様の問題を解決して顧客満足度を高めることです。お問い合わせに対して、的確にわかりやすくスムーズに回答するため、カスタマーセンターでは商品やサービスの知識も必要となります。
問い合わせから重大な問題を発見することもカスタマーセンターの仕事
例えば「ログインができない」というお問い合わせが多発した時、お客様の操作ではなくシステムに不具合が発生していることがあります。また、スマホやパソコンを使ったサービスだとある機種にだけエラーが出るなんてこともあり、それはお客様からのお問い合わせで初めて発見することもあります。カスタマーセンターは、お客様のお問い合わせから自社側のエラーなど重大な問題を見つけることも大事な仕事の1つです。
リーダーやSVの仕事はカスタマーセンター全体を管理することに
カスタマーセンターでキャリアアップしてリーダーやSV（スーパーバイザー）などの管理職になると、カスタマーセンター全体を管理することが仕事になります。応答率や顧客満足度の向上や新人教育、またオペレーターとの面談や、カスタマーセンター全体の働きやすさの向上など、ぐっと仕事が増えます。時には他部署と連携を取ったりミーティングしたりすることも。カスタマーセンター全体だけではなく、会社の経営者視点で仕事をすることも必要になります。
カスタマーセンターの仕事に必要なスキルは？
カスタマーセンターの仕事をする際に、ほとんどの求人では学歴や経歴が不問です。やる気があれば誰もが応募可能です。では、カスタマーセンターの仕事をするにあたって、必要なスキルはなんでしょうか。
ビジネスマナーや丁寧な言葉遣い
カスタマーセンターは「会社の顔」と言われています。問い合わせをしてきたお客様にとって、オペレーターの対応が企業のイメージと直結します。カスタマーセンターに問い合わせた時に敬語がめちゃくちゃで失礼な対応をされたら、その企業の商品をもう二度と購入しようと思わなくなるでしょう。その反対でとても感じのいい対応をされたら、その企業のイメージがアップしてまた使いたいと思いますよね。
カスタマーセンターのオペレーターは、企業のイメージアップにつながるような丁寧な応対することが仕事です。敬語や言葉遣いでクレームを生み出してしまうこともあるので注意しましょう。
基本的なパソコンの操作
カスタマーセンターでは、登録情報の変更や注文を受け付けることもあり、何かとパソコンに入力しながら仕事をします。また、お客様と話しながらお問い合わせの内容を専用システムに入力するところもあり、話しながら入力できるくらいのタイピングスキルが求められます。他にもショートカットキーの使い方をいろいろ知っておくと仕事に役立ちます。
また、Excelやwordを使う仕事もあるので、基本的な操作ができるようにしておきましょう。
コミュニケーション能力
カスタマーセンターの仕事は、お客様の問い合わせやご意見をしっかりと聞いて解決へ導くことです。そのため、何に対して疑問や不満を持っているのか、そのためにお客様は何をしてほしいのかなど会話の中から拾い上げることが必要です。問題解決のためには、会話のリードをお客様に渡したり、ときには自分のペースに引き込んだりする高いコミュニケーション能力がカスタマーサービスの仕事には不可欠です。
問題解決能力
問題解決能力は、お客様の言われた通りに動くだけではありません。より喜んでもらえる方法はないか、よりよい解決策はないかを考える能力になります。
よく言われているのが「ドリルを買う人がほしいのはドリルではなく穴である」という格言です。
例えば、掃除機のバッテリーが古くなって交換したいというお問い合わせの裏には、今の掃除機の吸引力が落ちていて不満を感じている、という「本当のニーズ」があります。
新しいバッテリーに交換するよりは、新しい掃除機に買い替えた方が本当に困っている問題点を解決できるかもしれません。このように本当の問題点を見つけて解決案を提案できる能力があるとより顧客満足度を高めることができます。
もちろん、これらの能力すべて最初から持ち合わせている人はほとんどいないでしょう。これらのスキルはカスタマーセンターの仕事を積み重ねていくうちに自然とついてくるので安心してください。これらのスキルが身につくとカスタマーセンターの仕事もしやすくなり、他の業種への転職時にも活かすことができます。
カスタマーセンターの仕事で大変なこと
クレームの対応
やっぱりクレームの対応はカスタマーセンターの仕事で最もしんどい仕事ではないでしょうか。ただ、ほとんどのクレームも、しっかり話を聞くことと、解決策を提案できれば納得してくれる人がほとんどです。クレーム対応も回数を重ねることによってうまく処理できる力が身につきます。ただ、最初からずっと怒鳴りっぱなしや、何を言っても聞く耳を持たない人、文句だけを言いたい人などもわずかですが存在します。どうしてもストレスがたまる仕事ではあるので、自分なりの気持ちの切り替え法を見つけておくといいですね。
長電話の対応
クレームではないけれど、なかなか電話を切らせてもらえない、説明をしても次から次へと質問ばかりで長電話になってしまうこともごくまれにあります。ただ単にオペレーターと話をしたいだけというお客様も中には存在しています。
商品やサービスの質問ならまだしも、プライベートな質問を受けたときには「プライベートな質問にはお答えできません」と答えてOKです。プライベートな質問は仕事の範囲外です。あまりにも長くなりそうなときには、リーダーやSVに報告して助けを呼びましょう。
覚える範囲が広く知識が必要に
カスタマーセンターはビジネスマナーや応対マナーだけではなく、メールやチャットのビジネスマナー、また商品やサービスの知識など、お客様と応対するにあたって覚えることがたくさんあります。全く知らない業界だと商品やサービスを理解するのも大変になるでしょう。旅行好きな人なら旅行業界のカスタマーセンターに、ショッピングが好きならネットショッピングのカスタマーセンターなど好きな業界のカスタマーセンターに就くと、サービスや商品知識も楽しく覚えることができます。また、大手企業ほど大規模のカスタマーセンターなので募集人数も多いです。憧れの企業で働くと、大変でもやりがいを感じながら働くことができます。
カスタマーセンターの仕事はお客様から感謝されることがやりがいに
カスタマーセンターで働いている人に聞くと、一番のやりがいはお客様から「ありがとう」と言われること、という声が最も多いです。カスタマーセンターに電話してくるお客様は操作がうまくいかない、注文ができないなど困って電話をしてきます。問題を解決してお礼を言われると、この仕事でよかったなと思えます。カスタマーセンターは誰かの役に立てることが実感できる仕事です。
カスタマーセンターの仕事に興味を持ったら求人を探してみよう
カスタマーセンターの仕事は、未経験者でも就くことができて誰かを手助けできる仕事です。好きな業界や憧れの会社のカスタマーセンターでは採用される可能性が高く、自分の好きなことに関わりながら仕事ができます。
チケット関係のカスタマーセンターで好きなアーティストに関わる仕事をする人、旅行業界のカスタマーセンターで旅行情報を仕入れながら仕事をする旅行が趣味の人など、自分の好きなことを仕事にして、誰かの手助けができるやりがいのある仕事です。
カスタマーセンターの仕事に興味が出てきたら、ぜひ求人をチェックしてみてください。