コールセンターのお仕事には、インバウンド業務とアウトバウンド業務があります。
アウトバウンド業務は、こちらから電話をかけなければいけないので、未経験でも大丈夫か心配、話すのは難しそうと感じてしまっている人もいるでしょう。
しかし、アウトバウンド業務は未経験でも仕事をすることができます。
ここでは、アウトバウンド業務の基本やコツをまとめています。
アウトバウンドとインバウンドの違い
まずは、コールセンターにおけるアウトバウンド業務とインバウンド業務の違いからみていきましょう。
コールセンターのインバウンド業務は、お客様からかかってきた電話を受ける仕事です。
アウトバウンド業務は、発信業務となっていて、リストを元にお客様に電話をかけていきます。
インバウンドとアウトバウンドの大きな違いは、かかってきた電話に対応するのか、自分から電話をかけるのかという点ですが、その他にも、給与面の違いや、身につけることができるスキルなどに違いがあります。
コールセンターのお仕事は一般的に時給が高めに設定されていることが多いです。
そのなかでも、アウトバウンド業務の場合は、インセンティブがつくことも多く、さらに稼げるといわれています。
また、トークスクリプトやマニュアルとは別に臨機応変に対応する場面が多くあるため、営業力も身につきます。
アウトバウンドに向いている人
コールセンターのアウトバウンド業務に向いているのはどのような人なのでしょうか。
アウトバウンド業務に向いている人の特徴をまとめておきます。
相手のニーズを汲み取れる人
お客様がどのようなことで困っているのか、どういった課題を抱えているのかということを会話から汲み取ることができる人はアウトバウンド業務に向いています。
また、お客様の事情を察して、会話のトーンを変える気配りがあるとお客様は会話していて安心感を得られるでしょう。
気持ちが良い対応だと、話を聞いてみようかなと思えるものです。
お客様を不快にさせない心遣いをしながら、悩みを真剣に聞いて、良い提案をするというのがアウトバウンド業務の基本です。
気持ちを切り替えられる人
アウトバウンド業務では、電話を途中で切られてしまう、最後まで話を聞いてもらえない、話を聞いてもらえても断られてしまうなど、理不尽なことに遭遇してしまうケースもあります。
そのような時に、ものすごく落ち込んでしまったり、嫌だなと気持ちを引きずってしまう人は、次の電話でもそうなるかもしれないなど不安になってしまいやすいです。
こうした場面で、「仕方ない」「次の電話をかけよう」と気持ちを切り替えることができる人なら、アウトドアバウンド業務に向いています。
嫌なことがあっても、気持ちを切り替えていくことで、成功につながる可能性も増えていきます。
臨機応変な提案ができる人
アウトバウンド業務では、未経験者のために丁寧な研修やマニュアルを用意してくれていることが多いです。
マニュアルには、電話で話すおおまかな流れが記載されていたり、お客様から聞かれる質問事項がまとめられていたりします。
しかし、すべてがこの通りに進むわけではありません。
状況に合わせて臨機応変な対応が求められることもあるので、お客様の状況に合わせて提案できる人は、アウトバウンド業務に向いています。
アウトバウンド業務のコツ
アウトバウンド業務を成功させるためには、どのような点に気を付けると良いのでしょうか。
ここでは、アウトバウンド業務のコツについてまとめておきます。
相手の状況を想像してニーズを発見する
アウトバウンド業務では、ただ電話をすれば良いというわけではありません。
お客様と一対一で丁寧にコミュニケーションを取るお仕事です。
お客様は何を求めているのか、今何を課題にしているのか、どのようなことで困っているのかということをどんどん引き出していきます。
相手の状況を想像し、自社の製品やサービスを役立ててもらえる場面を想定していくのです。
そしてニーズがあると思われる状況に対して、提案をしていきます。
製品の特徴を正確に伝える
アウトバウンド業務では、製品やサービスの特徴を的確に伝える必要があります。
「他社より優れています」「お客様からも評判が良いです」というような表現では、何がどう優れているのか、どこが良いのか分かりません。
例えば、高級ホテルで導入されている、国の関係機関で使用されているなど製品やサービスの実績、顧客満足度○%、リピーター○%など、分かりやすい情報も盛り込んで特徴を伝えていきましょう。
相手の話をよく聞く
アウトバウンド業務は、営業の電話なので、製品やサービスが売れるようにどんどん話を進めようとしてしまいがちです。
しかし、相手の話を聞かず、押し付けるように話をしても、製品やサービスの魅力は伝わらないですし、それを利用してみたいと思ってもらうことは難しくなります。
相手の話をよく聞いて、そして提案していくという姿勢が重要です。
お客様のお悩みに共感し、そしてその課題は○○で解決することができるというように提案していきます。
アウトバウンド業務で求められるスキル
アウトバウンド業務は、未経験でも可能と言われていますが、下記のような経験やスキルがあると採用されやすくなります。
コミュニケーション能力
電話だけでやり取りしますので、コミュニケーション能力が高い人は採用されやすくなります。
声のトーンや話すスピードなども気を配らなければいけません。
そのほかにも、コールセンター代行をしている場合は、失礼な対応をしてしまうと委託元の企業の名前を汚してしまうことにもなります。
そのため、アウトバウンドのコールセンターでは特にコミュニケーション能力が求められることが多いです。
営業や接客業の経験
営業や接客業の経験があれば、アウトバウンド業務で活かせます。
外回り無し、立ち仕事無しなので、通常の営業や接客業より楽だと感じる人が多いようです。
ビジネスマナー
個人のお客様や企業に向けて電話をかけるので、正しい日本語、敬語の使い方などビジネスマナーが必要です。
パソコンスキル
トークスクリプトの作成や電話をかけるリストの作成、日報の作成などパソコンを使う作業が多いので、基本的なパソコンスキルが求められるでしょう。
コールセンターの経験
コールセンターの経験があると、アウトバウンド業務もスムーズに行えます。
コールセンターの経験では、インバウンド・アウトバウンドに関係なくコールセンターで働いたことがあるという点を評価されることが多いです。
実際に、筆者が勤めていたコールセンターではインバウンドの経験しかなくても、コールセンターで働いた経験を評価されて採用された人が多かったです。
マネジメントスキル
アウトバウンドのコールセンターでは、実績に伴って評価をされることが多く、実績がある人だとアルバイトから数ヶ月で正社員になることもあります。
また、このように評価されるとすぐに実際にアウトバウンドの電話をかける側から部下をまとめるマネジャーとしての役割を任されることが多いです。
そのため、マネジメントスキルがあると、より採用される可能性が高くなっています。
アウトバウンド業務は、迷惑電話と思われてしまうことも多く、電話をかける際はそのことも念頭に置いておかなければいけません。
電話をかけて、ガチャっと切られてしまうこともあるということです。
そういったことでくじけない強いメンタルも求められる部分でしょう。
それから、アウトバウンド業務は、営業電話になるため宣伝する製品やサービスについての情報をしっかり知っておく必要があります。
基本的なことだけでなく、製品やサービスを使って得られるメリットもしっかり把握しておくことで、お客様に丁寧な提案することが可能です。
アウトバウンドがおすすめな人?
アウトバウンド業務の仕事内容を見て、興味があると感じた人もいるでしょう。
では、どのような人におすすめの仕事なのかということも見ておきましょう。
短期で働きたい人
アウトバウンド業務のなかには、短期間の求人もあります。
時給も高めに設定されているので、短期でしっかり稼ぎたい人、短期のお仕事を探している人に向いています。
また、長期と短期を選べるお仕事もあり、働いてみて自分に合っていると感じたら長期に切り替えるという働き方も可能です。
インセンティブが欲しい人
アウトバウンド業務は、インバウンド業務とは異なり、インセンティブが発生するケースが多いです。
アポイントを獲得した件数に合わせて、報酬を受け取ることができるので、頑張りがしっかり評価されます。
稼ぎたいという人には、インセンティブがあるのはありがたいでしょう。
しっかり評価してもらえるのでやりがいも感じやすいです。
自分のペースで働きたい人
アウトバウンド業務は、自分のペースで働きたい人に向いています。
インバウンド業務の場合は、受電になるため、お客様からかかってきた電話はお昼休憩前でも取らなければいけません。
休憩時間が短くなってしまう可能性もあります。
しかし、アウトバウンド業務は、自分から発信しますので、時間を調整しやすいです。
電話が鳴りやまなくてバタバタしてしまうというようなこともなく、自分のペースで仕事しやすいでしょう。
まとめ
アウトバウンド業務は、辛いと感じてしまうこともあるかもしれませんが、やりがいのある仕事です。
お客様の悩みを解決し、喜んでいただけた時には、特にやっていて良かったと感じるでしょう。
興味がある人は、アウトバウンド業務の求人に応募してみてください。