AIやロボットの台頭があってもなくならない仕事や将来的に安定している職業はどんなものがあるのでしょうか。
今回は、将来的にも安定しやすい職業の特徴や具体的な職業、そして今後なくなる可能性の高い職業の特徴を紹介します。今後の転職活動などにぜひ活用ください。
将来的にも安定しやすい職業の特徴
将来的に安定しやすい職業にはどんな特徴があるでしょうか。
以下の特徴を持っている職業は、AIやロボットなどに置き換えできず安定しているといえるでしょう。
- コミュニケーションが重要な職業
- 自動化システムを作る職業
- 美的センスが重要になる職業
- ルールを作る側の職業
- 資格が必要になる職業
- 場面ごとで最適な処理が必要になる職業
- 伸びている業界に関連する職業
その人でなければできない仕事や、人間でなければできない特徴を持っている職業と考えられます。ここでは将来的にも安定しやすい職業の特徴を紹介します。
コミュニケーションが重要になる職業
臨機応変な対応を求められるコミュニケーションが重要となる職業は、AIなどの置き換えも難しく将来的にも安定しています。
機械に読み取ることが難しい人間の感情に合わせたコミュニケーションスキルを磨けば、接客業や営業職など、人と接する職業で将来的にも活躍できるでしょう。
きめ細かなサポートもコミュニケーションには欠かせないため、相手との会話や表情からニーズを汲み取り提案する職業であれば、将来的にもなくなることはないでしょう。
自動化システムを作る職業
自動化システムを作る職業であれば、機械やAIを動かす側になるため将来的にもなくなることはないでしょう。
たとえばAIエンジニアは、人間とテクノロジーが共存する世界を実現していく仕事です。
また、プログラマーや将来的なテクノロジービジネス描ける人やデジタル・トランスフォーメーションを推進する人も当てはまります。
テクノロジーの発展は将来的にますます需要が増していくため、自動化システムを作る職業も安定しているといえるでしょう。
美的センスが重要になる職業
映画監督やCMディレクター、広告デザイナーなどの美的センスが重要になる仕事も機械にとって変わられない将来的に安定した職業の1つです。
AIや機械はセンスを必要とする仕事は苦手で、既存の要素の組み合わせた作品は作れますが、ゼロからのものや作品の背景にある人間の感情の表現まではできません。
経験や個性が価値となる職業なので、機械にはない人間の感性を活かした仕事です。
ルールを作る側の職業
政策立案を行う国家公務員のようなルールを作る側の職業は、AIが台頭してもなくなることはないでしょう。
法整備や予算案の作成などは、複雑な状況を理解しなければできないため、AIや機械に置き換えることはできません。
合理性だけを追い求めてしまうと市民感情にも悪影響を及ぼす可能性もあり、多様な観点からの検討が必要だからです。
また、法律のようなルールは人間環境に適用されるものなので、人間以外に決められることも大きな問題で論外といってもいいかもしれません。
資格が必要になる職業
資格がなければできない職業をAIが行うためには、法的な議論も必要となりすぐに置き換わることはないでしょう。
たとえば医師や看護師、介護職などの医療従事者は、人の命を預かるため責任重大だからこそ資格が必要となっています。
その他、教師や保育士といった教育に関わる職業も動きはマニュアル化しづらく、コミュケーションも重要なことから将来的にAIが台頭してもなくなることはないでしょう。
場面ごとで最適な処理が必要になる職業
臨機応変な処理を求められる職業は、将来的にAIや機械に置き換えることはできません。
とくにコミュニケーションを求められる仕事は、その時々の判断が必要になるので、マニュアルに沿ってできる仕事ではありません。
とくに教員は生徒1人1人やクラスの環境に合わせた教え方やアドバイスをしなければならず、高度なコミュニケーションスキルが必要不可欠です。
伸びている業界に関連する職業
伸びている業界に関連する職業も安定しているといえるでしょう。
とくにIT業界は、労働人口減少による人手不足を解決する可能性も持っているため、将来的にもなくなる可能性は低いです。
既存の業界とITを掛け合わせたビジネス、たとえばフィンテック（金融+IT）、メドテック（医療+IT）などは将来的には成長を続けていくでしょう。
将来的にも安定しやすい職業9選
それでは将来的にも安定しやすい職業にはどんなものがあるでしょうか。
次の9選は、今後もなくなる可能性が低いでしょう。
- 保育士
- 看護師
- 教師
- AIエンジニア
- 国家公務員
- 医者
- デザイナー
- データサイエンティスト
- カメラマン
その理由を詳しく見てみましょう。
保育士
子供たちの間で起こるトラブルや、体調不良など予期せぬことが起きる保育の場で活躍する保育士は、状況判断を求められ臨機応変な対応をできなければなりません。
事前対処や細かな気配りなどはAIや機械には難しいため、今後も保育士はなくなると考えづらいです。
また保育士が機械に置き換わって人間が誰もいない保育園や幼稚園は想像しづらいですし、人間の心情的にも難しいでしょう。
機械だけの施設に子供を預けることも可能性が低いことから、保育士は人間が将来的にも行っていくと考えられます。
看護師
常に患者や利用者の状態を把握し臨機応変な対応を求められる看護師も将来的になくならない職業といえるでしょう。
医療的な知識だけでなく、コミュニケーションスキルを求められることから、将来的にAIや機械への置き換えも難しく、温もりのある人間による対応が期待されるからです。
しかし、今後は高齢化が進み人手不足も懸念される業界であることから、業務の一部をAIやロボットによる部分的なサポートは拡大していくと考えられます。
それでも人の手が全く必要ない仕事でないことから、将来的にもなくなる可能性は低いです。
教師
教師の仕事はただ勉強や知識を教えるだけではなく、人間関係や社会との関わり方、今後の進路などを生徒1人1人と考えてモチベーションを上げることです。
これらは人間形成に関わる役割を担うことから、将来的にAIや機械に代替えする可能性は低いです。
機械が苦手なコミュニケーションが必須であり、日々変化する生徒の状況や気持ちを把握しなければならずパターン化できない仕事なので、今後も人間が行わなくてはならないでしょう。
しかし、オンライン授業やタブレット端末活用などのデジタル学習は進んでおり、AIや機械との協業が今後期待される職業の1つでもあります。
全て人の力で行うわけではなくなっていくので、将来的に「機械に代替えされない」と安心せず、自分自身も勉強していくことは必須です。
AIエンジニア
本来人間がやるべき仕事をAIに置き換えるためには、AIエンジニアがいなくてはなりません。
どんなにAIが普及してもAIシステムの開発や運用の仕事自体は、人間が続けていく可能性が高いです。
なおAIエンジニアは日本だけでなく海外でも必要とされているため、活躍の場は広い特徴もあります。
国家公務員
予算や政策立案を行う国家公務員も将来的になくなる可能性は低いでしょう。
複雑な状況を把握して決定しなければならず、AIや機械に置き換えることが難しいからです。
ただし、事務的な仕事は公務員の中でも機械に置き換わる可能性は高いため、今よりも人数は少なくなるかもしれません。
医者
医者は人の命を預かるため責任が重く、繊細で複雑な手作業も求められることから機械化が難しいです。
また、AIに診断されることに対する患者の心理的抵抗感もあるため、完全に人が行わなくなると考えられません。
将来的にはAIが集めた膨大なデータを解析して治療計画を立てるなど、共存した医者が求められるでしょう。
デザイナー
クリエイティブな感性が大切なデザイナーは、将来的に機械に代替えされる可能性が低いです。
ゼロから新しい価値を生み出すことは人間特有のセンスといえます。
そのため、既存のものと掛け合わすことはできてもゼロからクリエイティブなものを生み出すデザイナーも将来的に残る仕事といえるでしょう。
データサイエンティスト
ビジネスとIT双方の知識を求められるデータサイエンティストは、AIが集めた膨大なビッグデータの分析力と発想力や想像力、提案力を求められることから機械が行うことは難しい仕事です。
ただデータを集めるだけでなく、どのように活用するかをゼロから生み出さなくてはならず、これは人間の役割といえるでしょう。
カメラマン
オリジナリティを求められるカメラマンも安定している仕事といえます。
しかし、カメラの性能が上がり誰もがスマホからでも写真を撮れる昨今、カメラ以外の技術を身につけなければ生き残りが難しいでしょう。
個人のカメラマンとして指名されるためには、「いい写真を撮れる」だけでは続けていけないため、日々勉強が必要な職業と考えてください。
将来なくなる可能性が高い職業の特徴
一方で将来的になくなる可能性が高い職業は、下記の特徴を持っています。
- マニュアル化された仕事
- 単純な仕事
- 一般事務
理由をそれぞれ見てみましょう。
マニュアル化された仕事
マニュアル化された仕事は機械やAIにプログラミングすれば置き換えられてしまいます。
レジや銀行の受付業務などは、すでに機械に置き換わりはじめており、将来的には淘汰されていくかもしれません。
単純な仕事
単純作業もAIや機械が得意なので、将来的になくなる可能性が高いです。
工場の単純作業はすでにロボットに置き換わっており、将来的にはさらに機械化の流れは進むでしょう。
人間の手作業でなければできない仕事は今後も残るでしょうが、ロボット技術も上がってきておりすでに人の手を超えて作業できるものも出てきています。
一般事務
パソコンで事務処理作業をする一般事務の仕事は、将来的にAIに取って代わられるでしょう。
人間のようにヒューマンエラーの心配ないAIの方が、処理能力や正確性も高いためわざわざ人の手でやるメリットがないからです。
また、人を雇う必要がなくなり人件費削減にもつながるため、機械に任せられる部分はどんどん機械化が進むでしょう。
まとめ
AIやロボットの台頭にも影響を受けず将来的に安定した職業について紹介しました。
どんなにAIが進んだとしても、人間でなければできない仕事はたくさんあります。
しかし、マニュアル化された仕事や単純作業など、AIや機械が得意とする仕事は将来的に置き換えられる可能性が高いため、今後の転職などに選ばない方がいいでしょう。
どんな職業もAIや機械との共存は避けられません。
自分自身の価値を高めるためにも知識をつけることは避けられないため、置き換えられない職業に就いていても勉強は続けていきましょう。