コールセンターのお仕事を探している時に、テレマーケティングという職種を見かけたことがあるという人もいるのではないでしょうか。
テレマーケティングとコールセンターってどのように違うの?テレマーケティングの仕事はどのような仕事なの?と気になりますね。
ここでは、テレマーケティングについて徹底解説していきます。
テレマーケティングとは?
テレマーケティングは、お客様に電話をしたり、お客様からかかってきた電話に対応して商品やサービスをお勧めするという仕事です。
直接商品やサービスを売らない場合もありますが、結果的に購入へと繋げる目的がある場合、それはテレマーケティングです。
例えば、商品を購入してくれたお客様やカタログを請求してくれたお客様に電話して、近況を聞き出すというのもテレマーケティングです。
テレマーケティングは、広義に捉えると顧客満足度の向上や顧客の囲い込みをする業務ともいえます。
テレアポとの違いは?
テレマーケティングと混同されやすいのがテレアポです。
どちらもお客様に電話をかけてコミュニケーションをとりますが、テレアポはまだ取引がないお客さんに連絡をします。
そして訪問のアポイントを取っていくという仕事になります。
テレマーケティングの場合は、すでに商品やサービスを知っている人に電話をしますが、テレアポは、商品やサービスを知らない人に対して電話するという点が異なります。
テレマーケティング業務は2つに分類できる
テレマーケティング業務は、インバウンド業務とアウトバウンド業務に分けることができます。
インバウンド業務は、お客様からかかってきた電話に対応し、商品やサービスの紹介をします。
商品やサービスに興味を持っている人から電話がかかってくるので、比較的受注に繋がりやすいです。
アウトバウンドは、自分から電話をかけてセールスしていきます。
受注に繋げるためには、商品やサービスに興味を持ってもらえるようにコミュニケーションを取っていかなければいけません。
テレマーケティングの4つの特徴
直接顧客と話ができるテレマーケティングは、新規のお客様の獲得や既存のお客様が商品やサービスを継続して利用してくれるようにするために欠かせないといわれています。
それは、テレマーケティングに下記のような特徴があるからです。
テレマーケティングの特徴をみていきましょう。
カスタマーサクセスの改善ができる
テレマーケティングは、お客様に商品やサービスを継続して利用してもらうために欠かせません。
テレマーケティングを既存のお客様に行うことで、カスタマーサクセスの改善ができるといえます。
カスタマーサクセスは、お客様に定期的にコミュニケーションを取ることでお客様の声を聞いて、お悩みを改善できる提案をしていくというようなことです。
例えば、化粧品を購入しているお客様に対して、「使用してからお肌の調子はどうですか?」というようなことをヒアリングし、悩みを解消するためにおすすめの商品を提案する、商品の使い方を案内するというようなことを行います。
商品やサービスを購入した利用者は、丁寧にサポートしてもらえることで安心感を得ますので、また使いたいと思うようになるのです。
営業フローを削減できる
テレマーケティングを行うことで、お客様のところへ直接足を運ぶ時間やコストを削減することが可能です。
時間がかかってしまうためなかなか訪問が難しいエリアでも、テレマーケティングならアプローチしやすくなります。
営業フローを削減し、効率よくターゲットにアプローチできるので新規のお客様の獲得や、既存のお客様への提案などもしやすくなるのです。
電話ならこまめに連絡を取りやすいことから、顧客満足度の向上にも繋がります。
見込み客から受注可能性が上がる
テレマーケティングを行うことで、見込み客から受注できる可能性が高くなります。
見込み客は、すでに自社の商品やサービスに興味を持ってくれています。
そこで、テレマーケティングを行い、お客様が気になっていることを聞き出して不安点や疑問点をクリアにしていくことで、購買意欲をかきたてるのです。
商品やサービスにより魅力を感じてもらえるようにトークしていくことで、受注の可能性が上がります。
直接顧客に訴求できる
テレマーケティングは、直接お客様とコミュニケーションを取ることができます。
1対1でコミュニケーションを取ることができるので、しっかり商品やサービスについてお客様に伝えることができるのです。
商品やサービスを宣伝する手法は、DMやメルマガなどもありますが、これらは送付・配信するだけで一方的になってしまいがちです。
電話で細かなことを伝えていくことで、消費者の購買意欲をよりかきたてやすくなります。
テレマーケティングのデメリットとは?
お客様と直接コミュニケーションが取れるテレマーケティングですが、デメリットもあります。
どのような点がデメリットとなるのかみていきましょう。
体制構築までに時間がかかる
テレマーケティングを行う場合、まずは体制を構築しなければいけません。
人員が不足している場合は、新規採用または、コールセンター業務を外注することも視野に入れる必要があるでしょう。
そして業務を行う際に特に重要となってくるのが「トークスクリプト」です。
これを用意することで、誰でも質の高い営業トークができるようになり、効率よくテレマーケティング業務を行えます。
「トークスクリプト」の質が悪いと、顧客満足度を高めることができなかったり、新しいお客さんの獲得がなかなかできないなど、成果が出にくくなってしまうのです。
それから、お客様から聞かれることが多い質問もあらかじめまとめておく必要があります。
聞かれたことにスムーズに回答できなければ、お客様は不安になります。
信頼してもらえるように、様々な回答事例を用意しておくのです。
また、お客様の情報をまとめたシートを作成する必要もあります。
このように体制を構築するためには事前準備が大変なため、ある程度の時間がかかります。
従業員教育が必要
テレマーケティングを行う場合、従業員教育も必須となります。
電話でお客様とお話するということは、会社の顔として話をすることになります。
そのため、しっかりとした研修と教育が必要です。
テレマーケティング業務では、お客様に対して商品やサービスを勧めるということが難しいと感じて辞めてしまう人もいるので、慣れてきたころに辞めてしまうということもあります。
採用や教育には、コストがかかると思っておいたほうが良いでしょう。
データ分析までできる人材は必要になる
テレマーケティング業務は、ただ電話をかけるというだけではなくデータ分析も必要になってきます。
お客様との会話の中で得られた情報は、社内で共有していかなければいけません。
そのため、そういったデータをまとめて分析することができる人材が必要になります。
テレマーケティングとコールセンターの違いとは?
テレマーケティングと同じように電話対応を行う仕事としてコールセンターがあります。
コールセンターの仕事はテレマーケティングとどのように異なるのでしょうか。
インバウンドがメインになるかアウトバウンドがメインになるか
テレマーケティングとコールセンターの大きな違いとして、インバウンド業務がメインか、アウトバウンドがメインになるのかということが挙げられます。
コールセンターはインバウンド業務がメインです。
インバウンド業務は、お客様からの問い合わせ、クレームに対応するもので受電メインとなっているので、お客様に商品やサービスをお勧めするということはあまりありません。
電話だけでなく、メールやチャットでの対応も含まれます。
体制の構築に時間がかかるかどうか
テレマーケティングとコールセンターは、体制の構築までにかかる時間も異なります。
コールセンターの場合は、専門業者に委託するということもすぐにできますが、テレマーケティングの場合、委託する場合でも、トークスクリプトやお客様情報はまとめなければいけないため、自社で体制を構築する場合は体制構築に時間がかかってしまいます。
目的がデータの取得か否か
テレマーケティングでは、お客様から様々な情報を得ます。
コールセンターもお客様からのご意見を受けることはありますが、商品やサービスの購入に関してとなると、テレマーケティングのほうが重要なデータを取得していくことになります。
テレマーケティングを行う上でのポイントとは?
テレマーケティングを成功させるためには、いくつかのポイントをおさえて進めていかなければいけません。
テレマーケティングを行うポイントについてまとめてみました。
テレマーケティングの目的を明確にする
テレマーケティングを行う場合、その目的を明確にしなければいけません。
どうしてテレマーケティングを行うのかを社員やスタッフ全員が把握していることで、目標を持って取り組むことができます。
テレマーケティングから得られたデータを分析する
テレマーケティングでは、得られた情報を共有し、分析するところまでが重要です。
お客様との会話で得たデータを集めて分析していくことで、さらに精度の高いアプローチをしていくことができます。
テレマーケティングができる人員を育成する
テレマーケティングを行うためには、人材育成が欠かせません。
しっかり教育できていないと、テレマーケティングをしても成果を出すことができません。
KPIを設定する
具体的な指標を設定することで、テレマーケティングの成果を見ていくことができます。
1日にどれだけ電話をしたのか、そして売上に繋がったのか確認しながら、進めていく必要があります。
ツールを導入して効率的にマーケティングを行う
テレマーケティングを成功させるためには、専用ツールを導入することも検討してみましょう。
ツールを導入することで、分析業務がスムーズに行えます。
これにより、効率よくマーケティングを行うことができます。
テレマーケティングは大変?
テレマーケティングは、お客様とのやり取りが多く商品やサービスの購入を促さなければいけないということもあり難しそう、大変そうと感じる人も多いです。
しかし、未経験からテレマーケティングの仕事をしている人もいます。
しっかりしたマニュアル、研修や教育体制が整っている現場であれば、未経験からでもテレマーケティングの仕事をすることは可能です。
受電業務メインではないため、大変さはありますが、自分のトークが受注に繋がった場合、やりがいを感じるでしょう。
まとめ
テレマーケティングとはどのような仕事なのか、コールセンターとの違いもご説明しました。
テレマーケティングは、商品やサービスの購入を促す必要があり、より高度なコミュニケーション能力が必要となります。
しかし、結果が分かりやすいため、やりがいがあると言えます。
気になる人は、テレマーケティングのお仕事も探してみてください。