業務サポートや問い合わせ対応を行うコールセンターのお仕事に興味があり、正社員を目指してみたいと考えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
そのとき頭に思い浮かぶのは、具体的な仕事内容や待遇、必要なスキルだと思われます。
結論、コールセンターのお仕事はコミュニケーションスキルを中心に能力を伸ばしていけば、収入の安定性を図れます。
そこで本記事では、コールセンターの業務内容から必要スキル、働くメリット・デメリットなど、お役立ち情報を詳しくご紹介していきたいと思います。
現在、お仕事を探されている人の中でコールセンターのお仕事を就職・転職候補としてお考えだというのなら、ぜひご参考下さい。
コールセンターの正社員の業務内容
まずはコールセンターがどういった場所なのか詳しく知らないという人を対象に、正社員になって行う業務内容についてご紹介します。
業務はおもに3項目あり、請け負う業務によって働き方が変わってくるため、事前にしっかりチェックしておきましょう。
インバウンド業務
この業務は、お悩みを持つお客様から電話がかかってくる「受け身」タイプのお仕事です。
たとえば、「商品を購入したいがもっと詳しい情報が知りたい、利用方法がわからないので説明が欲しい」という人たちの問い合わせや、購入後の不満を要因とするクレームなど、お客様発信の業務であり、コールセンター側からコールを行うことはありません。
アウトバウンド業務
アウトバウンド業務は、不特定多数の方たちに対しコールセンターから自発的にコールを行う「能動」タイプの業務のことです。
商品やサービスPRのための営業を行うのがメインであり、インターネットの検索結果やアンケート結果などから作られたリストをもとに連絡していくお仕事となります。
マネジメント業務
コールセンター業務といえば、電話対応がメインのお仕事だというイメージがありますが、実際には電話対応だけでなく、その根底となるマネジメントのお仕事があります。
このマネジメント業務では、インバウンド業務を行う人たちへのマニュアルの作成や、アウトバウンド業務を行う人たちへのリスト作成や見込み客調査などを行っていきます。
他にも、電話対応するオペレーターの育成やモニタリング、業務改善計画の提案など幅広いお仕事をする業務となっています。
コールセンターの正社員に必要な4つのスキル
もしも正社員として働きたいのであれば、以下にご紹介する4つのスキルを持っておくと便利です。
まだ持ち合わせていないという方は、今から勉強をしてみるのもいいですし、お仕事を始めてから身に付けていってみるのもいいでしょう。
コミュニケーションスキル
コールセンターでは、通話を行いながら利用者の問題を解決していく必要があります。
そのため、1対1の会話を行う必要があり、相手の話を聞きながら問題解決を行わなければなりません。
相手を安心させる話し方や、難しい言葉を使わないこと、トラブルやクレームを穏便に解決するなど、コミュニケーションスキルがカギを握るので、会話するのが好き、知らない人とでも問題なく会話できるという方なら、かなりおすすめできるお仕事です。
ただ会話が得意でないと、なかなか問題を解決できずに長時間電話対応する必要が出てくるため、かなり疲弊してしまいます。
巧みな話術を持っていれば難しいコール内容であっても、スムーズに対応できるようになりますので、コミュニケーションスキルを鍛えておくといいでしょう。
リーダーシップ
正社員としてコールセンターで働く中で、チームの管理者になることもあるでしょう。
管理者ということは、電話対応するスタッフを管理・指示する必要があり、困っているスタッフにアドバイスしたり、何の仕事をしていいかわかっていないスタッフに上手く指示だしすることが仕事となります。
他の人たちの動きを見て指示だしできるリーダーシップを持っていれば、チーム全体の動きをより円滑なものにできるでしょう。
自主性
正社員としてコールセンターで働くのなら、自主性を持っておくことも重要です。
正社員として働く場合は、部下たちに業務を割り振る必要が出てきます。
どんな仕事をさせるのかはあなたが決める必要があり、現在、何がうまく進んでいて、何が滞っているのかを把握したうえ、チームの中で誰に何の仕事を割り振っていくべきか考える必要があります。
そのため、自主性がなければ、仕事の割り振りができず、チームの動きが悪くなる場合もあるので、この能力を早めに鍛えておくと便利です。
マネジメントスキル
正社員として働く際には、会社の利益を考えながら業務を進めることが必要です。
この際には、マネジメントスキルと言って、働く中での利益やお金の流れを意識した働き方が重要となります。
大切な仕事と無駄な仕事をしっかりと判断し、利益がでる動き方を考えていくことが大切になりますので、業務だけでなく会社の利益のことも考えて動くことを意識していきましょう。
コールセンターの正社員の給料
コールセンターの正社員のお仕事はコール要因とマネジメントとオペレーション要因の2タイプに分かれます。
前者の場合は約400万円程度の年収となり、後者であれば500～600万円が目安です。
この年収の差は仕事内容が関係しており、より複雑で利益に直結する業務に携わるほど年収が高くなっていく仕組みになります。
コールセンターの正社員の将来性とは？
昨今、いろんな業種で業務効率化が進んでおり、人員削減など働ける場所が狭くなりつつあります。
そのような中このお仕事も、問い合わせやサポートのオンライン化など、人員削減が行われている現状があります。
しかし、単純作業が減っただけでコールセンター自体のお仕事は今後も必要とされます。
たとえば、オンライン化に伴うチャットサポートなど、対応する種類が変化するだけで、実際の動き方は変わっていない場合が多いのです。
「将来性がないかも…」と言われがちなコールセンターの正社員のお仕事ですが、正社員であればサポート対応だけでなくマネジメント業務などにも携わる必要があるので、なくなる心配をする必要はないと言ってよいでしょう。
コールセンターの正社員がきついと言われる3つの理由
コール関係の業務は、けっこうきつめだと言われています。
そう言われる理由はおもに働き方の面に集中していますので、就職・転職を検討する前にしっかりと把握しておきましょう。
人員の入れ替わりが激しい
コールセンターの業務はクレーム処理が中心になりやすく、中には理不尽なクレームが入ってしまい、長時間拘束されてしまう場合があります。
クレームなどマイナスな話ばかりを聞いていると精神的に落ち込んでしまうことがあり、それがきっかけで辞めてしまう人が多くいるため、職場の人員の入れ替わりが激しいです。
勤務時間が不規則になりやすい
コールセンターのお仕事はシフト制の場合が多く、上記の人員の入れ替わりが多いことを含め、急に勤務時間が変更となる可能性があります。
とくに24時間年中無休のサポートを行っている職場だと、まわりの人たちと違う時間に働く必要があるため、仕事がきついと言われることが多いです。
年収の上がり幅が小さい
コールセンターのお仕事は、他業種に比べて平均年収が低くなりやすいと言われています。
平均年収が低いということは、年収の上がり幅が小さいという事でもあり、経験を重ねてチームリーダーになったとしても、そこまで大きな収入を得られないため、その部分に不満を感じてしまう方も多いです。
コールセンターの正社員のメリット
これからコールセンターの正社員として働きたいのなら、正社員として働くメリットを理解しておきましょう。
働いたうえでの対価を把握しておけば、自分の生活と照らし合わせて問題ないかを確認できます。
安定して稼げる
コールセンターは多くの場所で必要とされる重要なサービスで、今後も無くなることはありません。
そのためコールセンターに正社員として就職・転職できれば、安定して稼ぐことができるため、不安定な収入の中で働く人でも安心して働ける場所となるでしょう。
1人暮らしをしていたり、家計を支える必要があるという方は安定した収入が必要となりますので、安定化をはかるためにコールセンターで働いてみてはどうでしょうか。
福利厚生が期待できる
コールセンター業務を行う会社によっては、大手企業の子会社としてサービスを展開している場所も多く、大手企業直属で働くこととなるため、福利厚生が充実しています。
なかには、大手企業と同様の福利厚生を得られる職場もありますので、求人を探される際には福利厚生の項目をチェックしておきましょう。
コールセンターの正社員の3つのデメリット
上記でご紹介したメリットが把握できたのであれば、つぎにデメリットも理解しておくといいでしょう。
働く良し悪しを把握しておけば、本当にコールセンターで働いて問題ないかを明確にできますし、働く・働かないを決める根拠をつくれます。
コールセンターの正社員のデメリットはおもに3つありますので、それぞれ把握しておきましょう。
キャリアアップしにくい
コールセンター業務でいろんなお仕事に携わることができればいいのでしょうが、場合によってはクレーム対応のみを担当したりと、あまり活躍できる機会が多くない可能性もあります。
そうなるとキャリアアップが難しく、なかなか役職が上がらなかったり、収入が増えない可能性があります。
正社員になるまで時間がかかる
コールセンターの中にはアルバイトやパートを求めて求人募集している場所もあり、そのような場所で正社員になるためにはアルバイト、契約社員、正社員というステップアップが必要になる可能性があります。
このステップアップが淡々と進めばいいのですが、多くの場合は正社員になるまでにかなりの時間がかかります。
もし最初から正社員として働きたいのであれば、求人の詳細情報をしっかりチェックしたうえで活動を行っていきましょう。
スキルが身に付きにくい
コールセンターのお仕事は一点突出タイプの働き方となり、幅広いスキルを身に付けることができません。
「あたらしいスキルを身に付けたい！」と考えても、そう簡単には新しいスキルを覚える機会がないため、もしもスキルを身に付けたいのなら、仕事とは別の部分で勉強する必要が出てくるでしょう。